ドキュメント パナソニック人事抗争史

ジャンル
産業・業界, リーダーシップ・マネジメント, 人事
著者
ページ数
272ページ
出版社
定価
680円
出版日
2016年04月21日
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要約者レビュー

人事の歯車が狂い出したとき、会社も傾き始める。そう痛感させるのが、日本を代表するエクセレントカンパニーとして、世界に名を馳せてきたパナソニック(旧松下電器産業)の凋落である。
かつて年金問題の欠陥を白日の下にさらした気鋭のジャーナリストである著者は、松下の元役員たちの実名証言を集め、緻密な調査のもと、名門企業の裏面史を暴き出していく。そこで浮かび上がった事実は、パナソニックの低迷の原因が「人事抗争」にあったということだ。経営改革を推進した4代目社長の谷井昭雄と、創業者松下幸之助の女婿でもある会長の松下正治との対立が、経営の主導権をめぐる人事抗争にまで発展したという。この後遺症は、森下洋一の社長就任後も3代にわたり、谷井が仕掛けてきたイノベーションの種をことごとくつぶし、優秀な人材をも排除するという惨憺たる状況を生み出していった。
会社の命運を握るトップ人事は、なぜかくもねじ曲げられたのか。本書では、その背景が鮮やかに描き出されており、手に汗握る展開に息を飲むことだろう。もちろん、現8代目社長の津賀一宏の経営立て直しのもと、約20年間パナソニックを翻弄してきた人事抗争は、過去のものとなりつつある。果たしてパナソニックは、言いたいことを言い合える、活気に満ちた会社に回帰できるのだろうか。生きた教訓が散りばめられた本書を片手に、創業100周年を目前とする、日本を代表する企業の行く末に思いを馳せていただきたい。 (松尾 美里)

著者情報

岩瀬 達哉(いわせ たつや)
1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)で講談社ノンフィクション賞を受賞。また、同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿 社会保険庁を解体せよ」で文藝春秋読者賞を受賞した。他の著書に、『血族の王 松下幸之助とナショナルの世紀』(新潮文庫)、『新聞が面白くない理由』(講談社文庫)などがある。

評点(5点満点)

総合 (4.0)
革新性 (4.0)
明瞭性 (4.5)
応用性 (3.5)

本書の要点

  • 松下電器の経営凋落の原因は、トップ人事にあった。4代目社長の谷井昭雄は、松下正治に会長から退くよう勧告したが、創業家に対する謀反と受け取った正治の反撃にあった。その後、世間から批判が相次いだ2つの事件を機に、谷井は辞任を余儀なくされた。
  • プラズマ事業の失敗は、人事の失敗だったと...

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ジャンル
産業・業界, リーダーシップ・マネジメント, 人事
著者
ページ数
272ページ
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定価
680円
出版日
2016年04月21日
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講談社 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062194709
ドキュメント パナソニック人事抗争史 4.0 松尾 美里 2016-11-30
ドキュメント パナソニック人事抗争史 680

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