喰い尽くされるアフリカ

欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日

ジャンル
政治・経済, グローバル
著者
ページ数
384ページ
出版社
定価
2,052円
出版日
2016年07月31日
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要約者レビュー

アフリカ大陸は、石油やダイヤモンドといった、多くの天然資源に恵まれていることで知られている。にもかかわらず、そこに暮らす人々の多くは今日も厳しい貧困と内戦に苦しめられている。膨大な資源が生みだしたはずの巨額の富はどこに、そしてどうやって消えているのか、アフリカの外にいる私達が疑問に思うのは当然である。「結局のところ、アフリカにいる人々の怠慢が原因なのではないか」とする意見も出てくるだろう。
だが現実で起きていることは、どうやらそういう単純な話ではないようである。本書が明らかにするのは、その巧妙な略奪のシステムだ。長くアフリカに住み、丹念に取材を重ねた著者だからこそ、住民の肉声が随所に埋め込まれた本書は誕生した。実際、著者はアフリカにおける苦難をあまりにも身近で見すぎてしまったために、重度のうつ病に苦しめられ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)も発症したという。そういう意味で、本書はまさに著者の血をもって書かれた渾身の一冊だと言える。
アフリカの辺鄙(へんぴ)な村で起こった虐殺と、裕福な世界の人々の快適な暮らしはけっして無関係ではない。先進国におけるアフリカの資源の需要は増すばかりであり、資源取引がもたらす腐敗はさらに広まっている。本書を読み終える頃には、アフリカで起きている悲劇が、単なる他人事とは感じられなくなるに違いない。 (石渡 翔)

著者情報

著者情報
トム・バージェス (Tom Burgis)
『フィナンシャル・タイムズ』の調査報道特派員。2006年より南アフリカのヨハネスブルクとナイジェリアのラゴスを拠点に特派員として取材活動を続けてきた。2013年、鉱物資源国、アンゴラとギニアの汚職の実態を暴いた報道でフィナンシャル・タイムズ・ジョーンズ・モースナー記念賞を受賞。同年、王立文学協会のジャーウッド賞ノンフィクション部門も受賞し、本書の取材のための資金を得る。2016年、本書で第77回アメリカ海外記者クラブ賞の国際報道ノンフィクション図書部門最優秀賞を受賞。現在はロンドン在住。

評点(5点満点)

総合 (4.0)
革新性 (4.5)
明瞭性 (4.0)
応用性 (3.5)

本書の要点

  • 資源産業が経済を支配してしまうと、国民に課税して資金を集める必要がなくなる。その結果、民主主義は機能しなくなり、独裁政治が生まれてしまう。
  • 中国とアフリカ大陸の運命は密接に結びつい...

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ジャンル
政治・経済, グローバル
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ページ数
384ページ
出版社
定価
2,052円
出版日
2016年07月31日
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集英社 http://gakugei.shueisha.co.jp/kikan/978-4-08-781613-6.html
喰い尽くされるアフリカ 4.0 石渡 翔 2016-12-16
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