弁論術

ジャンル
人文科学
著者
ページ数
525ページ
出版社
岩波書店 出版社ページ
定価
1,361円
出版日
1992年03月16日
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要約者レビュー

アリストテレスといえば、古代ギリシアの哲学者であり、「万学の祖」としても知られる人物だ。ただ、その著作は抽象的で難解だと思われがちであり、読むことを躊躇している人も少なくないのではないか。
しかし、本書は現代でも通用するれっきとした実用書である。アリストテレスは、弁論術を「どんな場合でも、可能な説得の方法を見つけ出す能力」と定義した。「弁論は経験による『慣れ』にすぎない」としたプラトンを否定し、成功の原因を観察し方法化することによって、弁論を「技術」として成立させようと試みたのである。
聴き手の心を揺さぶって判断を歪めさせる従来の弁論手法ではなく、説得の根拠となる材料を集め、論理的に積み上げていく手法を、アリストテレスは重視した。それは本書自体が、頑強な論理の積み重ねから成り立っていることからも明らかだろう。たとえば、「よいもの」「幸福」といったよく使われる言葉についても、意味を曖昧にさせたまま用いずに、1つ1つ厳密に定義をしながら論理を展開している。また、今でこそ論理学の基本となっている三段論法も、もともとはアリストテレスが整備したものだ。
時の洗礼を受けてきた古典というだけあって、この1冊があれば、弁論や説得、話し方に関するその他の書物は不要になってしまうかもしれない。そう言いたくなるほどの読みごたえだ。ぜひ折を見て、通読に挑んでみてほしい。 (北山 葵)

著者情報

アリストテレス
(前384~322)
ソクラテス・プラトンと並ぶ古代ギリシア三大哲学者の一人。プラトンの門下生として「アカデメイア」で学ぶ。プラトンの死後はマケドニアでアレクサンドロス3世の家庭教師を務め、前335年に再びアテネに出て学園「リュケイオン」を開設する。
政治・文学・倫理学・論理学・博物学・物理学などほとんどあらゆる学問領域を対象とし分類と総括を行ったことから、「万物の祖」と呼ばれる。

評点(5点満点)

総合 (3.7)
革新性 (3.5)
明瞭性 (3.5)
応用性 (4.0)

本書の要点

  • 弁論術とは聴き手を説得する技術で、相手を説得するために必要な要因は「話し手の人柄」「聴き手の心理状態」「話される内容の論理性」の3つである。
  • 弁論は聴き手の性質によって「議会弁論」「...

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1,361円
出版日
1992年03月16日
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