「病は気から」を科学する

ジャンル
サイエンス・テクノロジー
著者
ページ数
392ページ
出版社
定価
3,240円
出版日
2016年04月12日
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要約者レビュー

「病は気から」と聞いても、たんなる精神論だと感じる人は多いだろう。しかし現実として、「病は気から」を実証するデータはいくつも存在するし、なかには奇跡としか思えないような現象も確認されている。
著者は科学ジャーナリストとして、心が体に及ぼす影響を科学的に解明することに魅了されてきた人物だ。プラセボ(偽薬)、催眠術、バーチャルリアリティ、瞑想、ストレス、バイオフィードバック、宗教など、本書がとりあげるトピックは多岐にわたる。とりわけ興味深いのは、心の力がもつ効果を裏づける研究結果や症例が紹介されているだけでなく、そうした研究への批判もしっかりと紹介されている点だ。いたずらに代替医療を賛美することなく、むしろ悪質なものに対して警鐘を鳴らしているあたりは、さすが『ネイチャー』などの編集に携わっていたゆえのバランス感覚といったところか。
本書の内容はどれも、心と体が非常に複雑に絡みあい、密接に結びついていることを示唆している。400年前、フランスの哲学者ルネ・デカルトは、主観的な「精神」と客観的な「身体」を分け、それぞれ独立した存在だと結論づけた。こうしたいわゆる心身二元論は、今もなお西洋社会に広く根づいている。だが、現代の哲学者や神経学者の多くはそうした考えをもはやナンセンスと見なしている。本書を読めば、その理由がわかるはずだ。 (伊藤 友梨)

著者情報

ジョー・マーチャント (Jo Marchant)
科学ジャーナリスト。生物学を学び、医療微生物学で博士号を取得。『ネイチャー』『ニュー・サイエンティスト』などの一流科学誌で記者、編集者をつとめたのち、独立。『ガーディアン』や『エコノミスト』に寄稿。海洋考古学から遺伝子工学の未来まで、先端科学の専門家として執筆活動をおこなう。著書に『アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ』『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』(いずれも文藝春秋)がある。ロンドン在住。

評点(5点満点)

総合 (4.5)
革新性 (5.0)
明瞭性 (4.0)
応用性 (4.5)

本書の要点

  • 健康に対する心の役割に関しては、今でも根深い偏見が存在する。科学界や医学界では、今も心の影響が無視または軽視されていることも少なくない。
  • 外因的な問題そのものに害があるというより...

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サイエンス・テクノロジー
著者
ページ数
392ページ
出版社
定価
3,240円
出版日
2016年04月12日
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講談社 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062179379
「病は気から」を科学する 4.5 伊藤 友梨 2017-01-26
「病は気から」を科学する 3240

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