権力の終焉

ジャンル
政治・経済, コンセプト・トレンド
著者
ページ数
436ページ
出版社
日経BP社
定価
2,160円
出版日
2015年07月21日
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要約者レビュー

今日、国家の転覆や大企業の倒産はさほど珍しいことではなくなった。中央集権的な構造は取り払われ、小さな団体、あるいは個人がプレイヤーとして台頭している。おもしろいのは、政治や経済、宗教やメディアにいたるまで、さまざまな分野で同様の傾向が見られることだ。これらをまとめて「権力の終焉」という同一の事象に落とし込んで論じたのが本書である。
「大きいことはいいことだ」とされた時代は終わり、小回りの利く「マイクロパワー」が権力を手にするようになった。それは実感しやすい主張であり、日本国内でも数多の例を挙げることができるだろう。ただしその原因を、インターネットの普及やIT化だけに求めてしまうのは表面的に過ぎると著者はいう。もっと根源的で、長期的な形で、権力は危機にさらされ続けているのだ。この権力終焉の要因は「3つのM革命」でシンプルに説明されており、その明快さに唸らされる。
権力はただ単に移行しているのではなく、摩耗し脆弱なものとなって、ついには権力を持つこと自体の意味が小さくなっていく。はたしてその先に待つのはどのような社会だろうか。権力終焉の負の側面に目を向けて警鐘を鳴らす著者の主張は一貫しており、豊富な具体例と合わせて丁寧に追いたい内容である。
権力の終焉を防ぐための、より有効な手段はないのか? 権力の終焉から逃れられる分野はあるのだろうか? 本書から派生する疑問は尽きない。脳をフル回転させることのできる、刺激的な一冊だ。 (北山 葵)

著者情報

モイセス・ナイム
MITで理学修士号と博士号を取得後、ベネズエラ開発相や世界銀行理事を経て外交専門誌『フォーリン・ポリシー』編集長を14年間務める。現在はカーネギー国際平和財団の特別研究員のほか、ニューヨーク・タイムズやル・モンドなど世界中の有力紙に寄稿、ラテンアメリカで国際情勢を扱ったテレビ番組制作に携わり、自ら出演もするなど、精力的な活動を展開している。邦訳に『犯罪勝者.com―ネットと金融システムを駆使する新しい“密売業者”』(光文社)。

評点(5点満点)

総合 (4.0)
革新性 (4.5)
明瞭性 (4.0)
応用性 (3.5)

本書の要点

  • 権力とは、ほかの集団や個の現在または将来の行動を予測したり、阻んだりする能力である。今日権力は劣化し、権力を行使したり維持したりすることは難しくなっている。
  • 権力が弱体化したのは、More(豊かさ)...

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ジャンル
政治・経済, コンセプト・トレンド
著者
ページ数
436ページ
出版社
日経BP社
定価
2,160円
出版日
2015年07月21日
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権力の終焉 4.0 北山 葵 2015-11-25
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