民主主義を直感するために

ジャンル
政治・経済, 人文科学
著者
ページ数
276ページ
出版社
定価
1,620円
出版日
2016年05月05日
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要約者レビュー

私たちは民主主義について子どもの頃から学んでいるはずである。
しかし日本では「政治の話」をタブー視する風潮があり、大人になってから政治について誰かとじっくり議論する機会は少ない。そして日常では、なんとなく政治的な問題から距離をとるようになる。選挙があればテレビや新聞、ネットなどで情報を得て考えてみるが、結局よくわからないまま日常へ戻っていく。このような人は多いのではないだろうか。
著者の國分功一郎は、自身の住む小平市の都道建設反対運動に参加していたことから「行動する哲学者」とも呼ばれている。しかし元来、政治を専門としているわけではなく、民主主義について真剣に考えるようになったのも2010年以降だという。本書は、この数年の間に著者が政治や社会について各所で書いたり語ったりしたことをまとめたものである。パリのデモの風景や日常生活から考えたこと、様々な分野の人との対談、そして米軍基地移転で揺れる辺野古訪問記など、内容は多岐に渡り、示唆に富むものである。
本書には「民主主義とは何か、政治はどうあるべきか」、という問いに対する答えが明確に書かれているわけではない。著者のアプローチや思索を追体験することで、民主主義について読者が自分なりに考える糸口を掴むための道標である。政治のことはよくわからないけれど気になっている、何かがおかしいと「直感」している、という人が、落ち着いてそれらに向き合うために傍らに置いておくべき論評集である。 (櫻井 理沙)

著者情報

國分功一郎(こくぶん こういちろう)
1974年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学。著書に『スピノザの方法』(みすず書房)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店)、『来たるべき民主主義──小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書)、『統治新論──民主主義のマネジメント』(大竹弘二との共著、太田出版)、『近代政治哲学──自然・主権・行政』(ちくま新書)、『暇と退屈の倫理学 増補新版』(太田出版)など、訳書に『マルクスと息子たち』(デリダ、岩波書店)、『カントの批判哲学』(ドゥルーズ、ちくま学芸文庫)、『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』(DVDブック、KADOKAWA)などがある。

評点(5点満点)

総合 (4.0)
革新性 (4.0)
明瞭性 (4.0)
応用性 (4.0)

本書の要点

  • デモの本質は、デモ自体が持つメタ・メッセージ(「今は体制に従っているけれど、いつどうなるか分からないからな。お前ら調子に乗るなよ」)にこそある。町に群衆が現れて、このメッセージを突きつけることが重要である。
  • 「デフレ・ネイティブ」である現代の若者た...

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ジャンル
政治・経済, 人文科学
著者
ページ数
276ページ
出版社
定価
1,620円
出版日
2016年05月05日
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晶文社 http://www.shobunsha.co.jp/?p=3857
民主主義を直感するために 4.0 櫻井 理沙 2016-08-10
民主主義を直感するために 1620

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