錆と人間

ビール缶から戦艦まで

ジャンル
産業・業界, サイエンス・テクノロジー
著者
ページ数
356ページ
出版社
築地書館 出版社ページ
定価
3,456円
出版日
2016年09月06日
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要約者レビュー

錆について、これほど真正面から真剣に、しかも雄弁に綴った書籍もそうそうないだろう。そういう意味で、錆について知見を深めたい人にとっては、当然のことながら必読の書といえる。だが、本書が素晴らしいのは、錆についてまったく興味がないという人にも(おそらくこちらがマジョリティーのはずだ)、興味深く読ませる力を十二分に持っているということである。
一般的にいって、錆というのは嫌われものだ。しかし、錆に携わる人たちがいるからこそ、今日の私たちの暮らしはある。本書には、防錆にとりくむ人たちから、錆の美しさに心を奪われた写真家まで、ありとあらゆる人物が登場する。彼らのフィルターを通して錆というものを眺めてみると、錆というものが想像以上に厄介で、そしてユニークなものだということに気づかされるだろう。
本書を読むにあたって、化学的な知識はまったく必要ない。ここに環境・科学ジャーナリストである著者のジョナサン・ウォルドマン氏の力量が見てとれる。本書がウォールストリート・ジャーナルのベストブック・オブ・ザ・イヤーを受賞できたのは、扱う内容のユニークもさることながら、その面白さを描写する力によるところが大きい。
人類が鉄鋼と付き合いはじめて以来、錆はずっと私たちの社会の中に存在してきた。そういう意味で、錆について知るということは、文明について知ることなのかもしれない。普段、錆について意識する機会がない人ほど、ぜひ手にとってみてほしい一冊だ。 (石渡 翔)

著者情報

ジョナサン・ウォルドマン (Jonathan Waldman)
アメリカ、ワシントンD.Cで育つ。ダートマス大学とボストン大学のナイト・センター・フォー・サイエンス・ジャーナリズムで書くことを学び、また近年は、コロラド大学でテッド・スクリップス奨学金を得て環境ジャーナリズムを学んだ。
環境・科学ジャーナリストとして、ワシントン・ポスト紙や『アウトサイド』『マックスウィニーズ』といった雑誌に寄稿しているほか、フォークリフト運転、樹木医、サマーキャンプの監督、ステッカー販売、コックなどの仕事を経験。本書は処女作で、ウォールストリート・ジャーナルのベストブック・オブ・ザ・イヤーを受賞、またロサンゼルス・タイムズの最優秀図書賞最終候補作にも選定され、アメリカで大絶賛を受けた。ウェブサイトは jonnywaldman.com

評点(5点満点)

総合 (3.7)
革新性 (4.5)
明瞭性 (3.5)
応用性 (3.0)

本書の要点

  • 自由の女神像は錆だらけになっており、崩壊寸前になっていた。女神像の修復は国家事業として進められ、数々のトラブルにみまわれながらも、最終的には無事成功を収めた。
  • 当時、「錆びない鋼」は夢物語だと思われて...

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ジャンル
産業・業界, サイエンス・テクノロジー
著者
ページ数
356ページ
出版社
築地書館 出版社ページ
定価
3,456円
出版日
2016年09月06日
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築地書館 http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1521-4.html
錆と人間 3.7 石渡 翔 2016-09-01
錆と人間 3456

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