プロ野球の経済学

労働経済学の視点で捉えた選手、球団経営、リーグ運営

ジャンル
政治・経済, 産業・業界
著者
ページ数
216ページ
出版社
東洋経済新報社 出版社ページ
定価
1,620円
出版日
2016年05月26日
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要約者レビュー

「巨人・大鵬・卵焼き」と言われた高度経済成長期ほどの勢いはないものの、今なお日本人の国民的スポーツとして君臨し続けているプロ野球。元来娯楽である野球がどのような経緯でプロスポーツとなり、一大ビジネスとなったのか。また、多くの野球少年が一度は夢見るプロ野球選手という職業は一体どのような仕事なのか。本書ではこうした事柄を経済学の立場から考察している。
前もって述べておくと、著者の橘木氏は経済学好きの野球関係者ではなく、野球好きの経済学者である。そのため、プロ野球界で起こっていることを企業と労働者の間で起こっていることとして、冷静に評価することが可能であるし、そこに本書の面白さがある。近年少し翳りが見えてきている野球界が今後どのような方向性に進むべきかといったことについて、経済合理性を加味した独自の視点で考察しているのも興味深い。
本書は5つの章からなっており、第1・2章では野球が日本に輸入されてからプロスポーツの代表となっていった経緯について、第3章では選手と球団の関係について、第4章ではプロ野球選手の報酬について、第5章では日本とアメリカのプロ野球の比較について説明されている。本要約では、著者の専門分野である労働経済学の視点が色濃く見える第3・4章を重点的に取り上げる。
日本に深く根付いたプロ野球を産業としてとらえ、選手を経済学の見地から評価をするとさまざまな面白い発見があることを、ぜひ本書から感じていただきたい。 (和田 有紀子)

著者情報

橘木 俊詔(たちばなき としあき)
1943年兵庫県生まれ。小樽商科大学卒、大阪大学大学院修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学経済学部教授、同志社大学経済学部教授を経て、現在京都女子大学客員教授、京都大学名誉教授。その間、仏米英独で教育・研究職。2005年度日本経済学会会長。専攻は経済学。
著書に、『格差社会』(岩波新書)、『女女格差』(東洋経済新報社)、『早稲田と慶応』(講談社現代新書)、『学歴格差の経済学』(共著、勁草書房)、『東京大学』(岩波書店)、『教育と格差』(共著、日本評論社)、『灘校』(光文社新書)、『日本の教育格差』(岩波新書)、『京都三大学 京大・同志社・立命館』(岩波書店)、『女性と学歴』(勁草書房)、『三商大 東京・大阪・神戸』(岩波書店)、『宗教と学校』(河出書房新社)、『学歴入門』(河出書房新社)、『公立vs私立』(ベスト新書)、『ニッポンの経済学部』(中公新書ラクレ)、『実学教育改革論』(日本経済新聞出版社)、『日本人と経済』(東洋経済新報社)など多数。

評点(5点満点)

総合 (3.5)
革新性 (3.5)
明瞭性 (3.5)
応用性 (3.5)

本書の要点

  • プロ野球選手は球団に雇われている被雇用者ではなく、球団と年ごとに契約を結ぶ自営業者である。よって働き方や報酬制度が一般の労働者とは全く異なる。また年金に加入していない選手も数多く存在する。
  • ドラフト制度は選手の職業選択の自由に多少...

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政治・経済, 産業・業界
著者
ページ数
216ページ
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東洋経済新報社 出版社ページ
定価
1,620円
出版日
2016年05月26日
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東洋経済新報社 http://store.toyokeizai.net/books/9784492314784/
プロ野球の経済学 3.5 和田 有紀子 2016-10-17
プロ野球の経済学 1620

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