この1冊ですべてわかる ブランディングの基本

未 読
この1冊ですべてわかる ブランディングの基本
ジャンル
著者
安原智樹
出版社
日本実業出版社 出版社ページへ
定価
1,728円
出版日
2014年11月01日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.5
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著者
安原智樹
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定価
1,728円
出版日
2014年11月01日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.5
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レビュー

ブランディングが重要だと言われて久しい。しかし、ブランディングの定義の曖昧さゆえに、その取扱いの難しさを痛感している広報・PRやブランディング担当者が多いのではないだろうか。ネットやソーシャルネットワーキングメディアの発展により、誰もが簡単に情報の発信者になれる時代が到来した。企業と消費者のコミュニケーション自由度が増すにつれ、ブランディングを外部の他者に任せておけない状況になってきている。

本書では、「ブランド」の定義から、ブランディング実務の準備、顧客ステージの理解、顧客との絆の築き方、ブランド価値を創造するための具体的なアプローチ、そして、実務を推進する上でのポイントまで、体系立てて紹介されている。わかりやすい図解や表が随所に盛り込まれているため、ブランディングの実務で必要なフレームワークが自然と頭に残っていく。さらには、「各フレームワークを自社商品・サービスでどう活用すればいいか?」という道筋を描きやすくするための工夫も満載である。この点において、本書は、抽象論または個々の具体例の紹介に終始しがちな巷のブランディング入門書とは一線を画している。広報・PR担当者やコンサルタントはもちろん、自社のブランド・ストーリーの構築・再構築に挑む経営者・起業家にとっても、強力な武器になってくれるはずだ。

松尾 美里

著者

安原 智樹
マーケティング・コンサルタント。消費財会社を中心にブランド・マーケティング、B2Bマーケティングの実務経験を15年近く積む。2000年に、企業内のマーケティング部門で行なわれる商品開発・育成の仕組み、ブランド管理の運営手法作成コンサルティングを目的としたヤスハラ・マーケティング・オフィスを設立。代表として現在に至る。著書は『入門ブランド・マーケティング』(プレジデント社)、『はじめて学ぶブランド・マネジメント』(翔泳社、翻訳書の監修)、『「マーケティング」の基本&実践力がイチから身につく本』(すばる舎)、『マーケティングの基本』(日本実業出版社)。

本書の要点

  • 要点
    1
    企業にとってのブランド価値とは、商品提供価値×コンテンツ提供価値×リレーション提供価値で表すことができ、商品提供価値自体から抽出された「ユニークネス」を顧客に感じてもらうことが重要である。
  • 要点
    2
    自社ブランドに顧客の意識が強く向いているときのブランディングこそ、ブランド価値への投資効率が最も高い。
  • 要点
    3
    小さな競争優位性が、ブランディングの継続による累積効果によって、真似されにくさを高めていくという「差積化」によって、限られたリソースの中でも、非価格競争に繋げることができる。

要約

ブランディングのキーワード

ブランドとは?
percom1/iStock/Thinkstock

ブランドは、市場に存在するのではなく、消費者の頭の中に存在する。ブランドはトーナメントのシード権のようなものだ。消費者から指名されやすい商品ほど、シード権が高いプレーヤーのように、エネルギーを使わずとも購買してもらいやすい立場に近づける。しかしブランドは知名度とは異なる。自発的に想起されるには、消費者にとって、その商品やサービスの「意味」が明確になっていなくてはならない。また、一度強いブランドを構築しても、消費者の関心が移り変わる中で、シード権を守るのは容易ではない。企業の規模によらず、「不断のブランディング活動で、顧客の頭の中のブランドのシード権を上げる姿勢があるかどうか」が問われるのだ。

ブランド価値の構成要素

企業にとってのブランド価値とは、①商品提供価値×②コンテンツ提供価値×③リレーション提供価値 で表すことができる。①は商品自体が最初から持っている価値であり、中身だけでなくネーミングやパッケージデザインも含んでいる。②は理性的なものから感性的なものまで幅広く、商品の価値を膨らませる情報群を指す。例えば、商品を体感するイベントや商品への感情移入を高めるキャラクター、そして、クチコミや新たな使い方の提案など「顧客側が生み出す情報」も含む。③は、人やコミュニティーを介して顧客に好ましい関係を与える価値のことである。顧客同士の友好的なつながりを築くことや、顧客がブランド価値の創造に参加することも対象になる。上記の①~③の価値を高めるには、商品提供価値自体から抽出された「ユニークネス」を感じてもらうことが重要である。ブランディングでは、このユニークネスの原石を選別し、ブランド価値のテーマとずれている部分を磨いて再編集する力と、原石が生み出した新たな価値をプロデュースする力が求められる。

ブランディングとは?
fruttipics/iStock/Thinkstock

ブランディングとは、「商品提供価値をブランド価値全体にストレッチさせ、その結果ブランドがビジネスに貢献することを目指す手法」である。マーケティングが商品提供価値(商品の先天的な魅力)を創る仕事であるのに対し、ブランディングは、発売後にコンテンツ提供価値やリレーション提供価値(後天的な魅力)を付け加えてブランド価値を高めていく仕事なのである。具体的なケーススタディは本書を参照してほしい。

ブランディング活動による企業側のメリットは次の3つがある。

(1) 顧客の満足度が上がり、価格競争から抜け出せる

(2) 顧客との絆が強まり、顧客とのお付き合いが長くなる

(3) 顧客からの評判が高まり、新規顧客獲得にかけるコストが下がる

いずれも最終的なゴールは収益に貢献することだ。収益に転換できるブランド力を高めるには、ブランド価値の向上を先に行い、その結果として「価値を認めてくれる顧客数」を増やすという順序で考えなくてはいけない。あくまで、質が先で量が後である。

「絆」と「評判」
mrkob/iStock/Thinkstock

ブランディング業務の重要なキーワードである「絆」と「評判」について説明したい。

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2014年11月01日
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ジャンル
経営戦略 マーケティング
著者
安原智樹
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1,728円
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