People Get Ready
The Fight Against a Jobless Economy and a Citizenless Democracy

未 読
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著者
RobertW.McChesney JohnNichols
出版社
Nation Books (Perseus Books Group) 出版社ページへ
出版日
2016年03月08日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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The Fight Against a Jobless Economy and a Citizenless Democracy
著者
RobertW.McChesney JohnNichols
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出版社
Nation Books (Perseus Books Group) 出版社ページへ
定価
0円
出版日
2016年03月08日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
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レビュー

2016年の民主党予備選で惜しくも落選したものの、バーニー・サンダースは多くの人々に強烈なインパクトをもたらした。サンダースの支持層は、圧倒的に若者たち、そして富裕層に反発を強める低・中所得階級の人々だ。進歩的な経済大国という華やかなイメージの裏で、現実のアメリカ社会は、明るいものとは言いがたい。サンダース旋風は、そういった格差社会に対する人々の怒りが生んだものと言える。

雇用機会の喪失や社会格差の拡大、民主主義の崩壊といった、現在の米国が直面している問題は、はたしてどのようにもたらされたのか。綿密な調査と歴史的分析をもとにしながらその原因を究明していく本書は、同時に、市場主導経済が行き過ぎると公正な社会を維持できないこと、そして一般市民が変革を求めて立ち上がる必要性を強く訴える啓蒙の書であるともいえる。

米国に焦点を当てた一冊であるが、ここで論議されている多くの問題は、日本社会にも共通する深刻な課題である。民主主義のもとに、公平で活力のある未来社会を取り戻すため、一人ひとりが真剣に考える時が来ている。本書を通して、そのことが如実に感じられるようになるだろう。

佐藤 瑞恵

著者

ロバート・W・マックチェスニー (Robert W. McChesney)
米国イリノイ州立大学アーバナ・シャンペーン校コミュニケーション学部にて、Gutgsell寄付基金教授職を務める。著書および編集書籍は、これまで20冊以上に及び、3カ国語以上で翻訳出版されている。米国のメディア改革を訴える機関Free Pressの共同設立者。2008年、米雑誌Utne Readerにより「世界を変える先見的な思想家50人」に選出された。現在、ウィスコンシン州マディソン在住。

ジョン・ニコルス (John Nichols)
著名なジャーナリストであり、報道紙The Nationの国会担当記者。Free Pressの共同設立者。Capital Timesの編集委員。情報誌ProgressiveやIn These Times、ウィスコンシン州マディソン市の日刊新聞を始め、New York Times、Chicago Tribune他、数多くの新聞に寄稿。政治およびメディア問題の解説者として、MSNBC、NPR、BBCを始め、その他多くの放送・報道機関に頻繁に登場。ウィスコンシン州マディソンおよびワシントンD.C.在住。

本書の要点

  • 要点
    1
    米国は、もはやアメリカンドリームを実現できる国ではない。この30~40年間に、社会階層の流動性は失われ、経済的、社会的、政治的格差が広がりを見せている。
  • 要点
    2
    一般市民は、技術革新、経済や社会変化の巨大さとスピードに圧倒され、現状や未来に対して無気力な傍観者となってしまっている。平等な市民参加を謳う米国の民主主義はもはや崩壊状態にある。
  • 要点
    3
    現在の市場主導の経済によって、公平な社会を継続するのは不可能である。政治的介入なしには、この問題は解決できない。一般市民が立ち上がり、自らの手で米国政治を変えなければならない。

要約

デジタル革命が奪う雇用

階層の流動性が失われた米国社会
monkeybusinessimages/iStock/Thinkstock

米国は、かつて「誰もが大きなチャンスをつかめる国」と考えられていた。しかし、ここ30~40年の間に、社会階層の流動性はほとんど失われてしまった。

民主主義の基本が崩壊し、経済的・社会的な格差が存在する中で、どうすれば急激な変化に対応するための、人道的かつ解決可能な方策を見出せるのか。今の多くの米国民の間には、無力感と諦めの感情が漂っており、まるで国中が意気消沈したかのようだ。これが、デジタル革命という華やかさの陰にある米国の現実である。

締め出される中間層

一般的に、デジタル革命は好意的にとらえられている。たしかに失職する人も出てくるかもしれないが、経済は成長し、新しい産業が創出される。それに伴い、雇用の機会も最終的には増える。その結果、退屈な仕事は機械が代わりにやってくれることになり、教育や技術を必要とするやりがいのある仕事だけが残される……そういう「物語」である。

だが、あらゆる産業に影響を及ぼし、補完的な発明を連鎖的に生じさせる「汎用目的技術(GPT)」の急進歩に、私たちは注視しなければならない。なぜなら、デジタル革命により新たなGPTが生まると、着々と進展しつつある人工知能(AI)革命も合わさって、資本主義経済の様相が更に激変する可能性があるからだ。

『エコノミスト』誌によると、デジタル革命によってもたらされた繁栄のほとんどは、資本家たちや能力の高い人々へと流れており、今後もその傾向は変わらないという。そうなれば、労働者の権利は今後ますます圧迫されていくに違いない。そして、20世紀の米国発展に大きく寄与していた中間層は、ますます締め出されることになる。

テクノロジーの進展は創造的破壊か
ktsimage/iStock/Thinkstock

グーグルのエリック・シュミット会長も、2014年の世界経済フォーラムにおいて、近い将来、多くの仕事がコンピューターやオートメーションに代替される危険性を指摘している。また、シリコンバレーの起業家マーチン・フォードも、デジタル革命の影響を受けて失職した、全ての労働者を吸収するような大きな経済部門は存在しないとしている。

彼らの主張を裏付けるものとして、米国最大手の通信会社AT&Tとグーグルを例にとってみよう。1964年、AT&Tは企業価値2670億ドル、従業員数75万8611人という、米国で最も価値のある企業であった。一方、2015年のグーグルの企業価値は4300億ドルであり、これは米国第2位である。

ここで注目すべきなのは、グーグルが、50年前のAT&Tよりはるかに多くの事業を展開しているのにもかかわらず、従業員数は5万5千人にすぎないということである。グーグルで働いている人の数は、1964年のAT&Tの従業員数のたった7%にすぎない。つまり単純計算で、50年前のAT&Tの社員14人の仕事を、グーグルの社員1人が行っているということになる。

このような変化は、「創造的破壊」によってもたらされたものであり、経費削減と増収の大きなチャンスという見方もある。しかし、そういった主張には、一般市民や労働者の立場、社会への影響はまったく考慮されていないのが実情だ。

雇用と賃金格差の広がり

失業率の上昇と賃金の減少

資本主義経済において、雇用状況を把握するには、経済成長率を見るのが早道である。基本的に、経済が急成長している時は雇用状況も良くなり、完全雇用状態に近づく。また、労働力が不足するので、賃金が上昇するという好循環が生じる。

一方、経済が停滞すると、投資と生産が減少するため、余剰人員は解雇され、雇用機会も減少してしまう。加えて、失業者数の上昇が、賃金水準の低下に拍車をかけるようになる。

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