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人生を快適化する「がんばらない仕組み」
“ムダに疲れない”ための技術がここにある!

ライター画像
下園壮太
人生を快適化する「がんばらない仕組み」

6月は疲れが出てきやすい時期。新しい環境にもようやく慣れて「これからもっと頑張らないと」と思っているのに、体が思うように動かない……ということはありませんか?

本記事では、『「がんばらない」仕組み』(三笠書房)の著者で心理カウンセラーの下園壮太さんが、無意識に頑張ってしまう自分を手放して「がんばらない」仕組みをつくるポイントをお伝えします。

“がむしゃら”を手放せば、人生は好転する

私たちはみな、日々さまざまなことを「頑張りながら」生きています。仕事、勉強、恋愛、家事、自己研鑽など……。程度やジャンルの差こそあれ、何かに一生懸命取り組むことは、間違いなくすばらしいことです。

でもふとしたときに、「ちょっと疲れたなぁ」「頑張りすぎで効率が落ちてるかも……」といったことが、脳裏をよぎったりしませんか?

そんなときは、堂々と休みましょう。

いま感じている“ちょっと”の疲労感は、やがて蓄積されていき、結果的にあなたの日々のパフォーマンスを大きく下げることにつながります。

しかし、ここで問題なのは、多くの人が「頭でわかっていても、頑張るのをやめられない」ということです。

生真面目な日本人は、そもそも「肩の力を抜く」ということがあまり得意ではありません。それゆえ、たとえ疲れていても「休まず、頑張り続ける」という選択を無意識のうちに取ってしまうのです。

しかしそれでは、「頑張る→疲労がたまりパフォーマンスが下がる→結果が出ないからさらに頑張る→さらに疲労が蓄積する」という悪循環に陥ってしまいます。

こうした状況というのは、“根性”や“精神論”だけでどうにかなるものではありません。だからこそ「頑張り屋さん」の私たちには、頑張りすぎを防ぐためシステム、「がんばらない仕組み」をつくることが大切になります。

Prostock-Studio/gettyimages

がむしゃらに頑張り続けることをやめ、「正しく休む」ことができるようになれば、あなたの人生はいまよりもずっと快適なものに変わっていくのです。

体調を“見える化”してみる

頑張りすぎないためには、まず自分がどの程度疲れているのか、体調がどのくらい良好なのか、といったことを把握しておくことが必要になります。

ですが「疲れ」というものは目に見えませんから、たとえ自分のことであっても、正確にそれを把握するのはなかなか難しいでしょう。

そこでおすすめしたいのが、「自分観察」というトレーニングです。

このトレーニングではまず、「こころ電池(メンタル)」「からだ電池(フィジカル)」の2つの視点から、自分の体調を10点満点で評価します。そしてその評価を家族・友人・職場の人などと共有し、フィードバックをもらう、というのが一連の流れです。

やってみるとわかるのですが、たとえば自分では「体の疲れはあまり感じないから、8点くらいかな」などと思ったとしても、「いや、せいぜい6点でしょ。目の下に隈ができているし、疲れていると思うよ」といったフィードバックを受けることがよくあります。

それほど、「自分の思っている体調」と現実には乖離がある、ということでしょう。

BeritK/gettyimages

こうして自分の体調を“見える化”すると、自分の疲れを客観視することができ、「心の疲れや不調に気づかず、頑張り続けてしまう」という事態を防ぐことができるのです。

“機械的に”自分を休ませる

「働き方改革」が進んでいるかに見えるビジネス社会ですが、まだまだ世の中のビジネスパーソンたちは多忙を極めている印象があります。たとえ仕事に余裕ができたタイミングがあったとしても、「なかなか休みを取りづらい」というのが実情でしょう。

ですが、これでは十分な休みを取ることができず、仕事においても高いパフォーマンスを発揮することができなくなってしまいます。「休めるときが来たら、休もう」などと考えているようでは、ダメなのです。

そこで大切になるのが、“能動的に休みを取る”ということ。具体的には、「休む日をあらかじめ決めておく」といった方法が有効になります。

たとえば有給休暇が年に10日あるのであれば、年の初めに、その10日をあらかじめ振り分けておいてしまうのです。こうして「休むこと自体を計画に組み入れる」ようにすると、休むことにたいして罪悪感を抱きづらくなり、自然と休みを取ることができるようになります。

Tippapatt/gettyimages

また、有給休暇などを使わなくても、日々の仕事の合間に「戦略的なひと休みを取る」というのも有効です。

「昼休みは、必ず5分仮眠を取る」「1時間に1回は必ず席から立ち、リフレッシュする」など、自分なりにルールを決めて仕組み化しておけば、「どんなに忙しくても、最低限のエネルギーは確保する」ということができるようになります。

ささいなことに思えるかもしれませんが、なんとなく休むのと、こうして意識的に休みを取るのでは、長い目で見たときに“雲泥の差”が生じます。

小さな「がんばらない仕組み」の積み重ねこそが、結果的にあなたの人生を大きく好転させていくのです。

ストレス解消法は、あらかじめ「育てておく」

ため込んだストレスや疲労を解消しようと思ったとき、みなさんはどのようなことをしますか?身体を動かす、友達と飲みにいく、映画を観る……など、きっと人によってさまざまでしょう。

こうしたストレス解消法に“正解”はありませんが、一つ間違いなく言えることは、「なるべく複数の、かつ多様なジャンルのストレス解消法を持っておいたほうがいい」ということです。

このことは、コロナ禍において実感された方が多いのではないでしょうか。人に会ってはダメ、飲み会はダメ、カラオケはダメ、スポーツ観戦はダメ……など、私たちはいままでにない「行動制限」を迫られ、ストレスに押しつぶされそうになりましたよね。

SDI Productions/gettyimages

コロナ禍が少々特殊だったとはいえ、この世に“オールマイティーな趣味”というものは存在しません。だからこそみなさんには、「ストレスを解消する」というアクションを行う前に、ぜひ一度「ストレス解消法を増やす」という選択を取ってみて欲しいのです。

みなさんにも経験があるかと思いますが、疲労困憊の状態に陥ると人は、「いつもと同じ行動」ばかりを取るようになります。「新しいこと」にチャレンジできるだけのエネルギーが残っていないからです。

だからこそ、元気なうちに自分に合いそうなストレス解消法をいろいろと試してみて「育てておく」。こうして自分の中での選択肢が増えると、今まで以上に休日が快適なものになり、そのことが結果的に日々の仕事や勉強の活力になります。

「人生100年時代」と言われる現代において、自分自身の休み方や休日の過ごし方を見直すことは、みなさんが想像している以上に価値のあることなのです。

「がんばらない」仕組み (単行本)
「がんばらない」仕組み (単行本)
下園壮太
三笠書房
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「がんばらない」仕組み (単行本)
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著者
下園壮太
出版社
三笠書房
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下園 壮太(しもぞの そうた)

心理カウンセラー。MR(メンタル・レスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。

1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学卒業後、陸上自衛隊入隊。1996年より陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを手がける。自衛隊の衛生隊員(医師、看護師、救急救命士等)やレンジャー隊員等に、メンタルケア、自殺予防、コンバットストレス(惨事ストレス)コントロールについての指導、教育を行なう。2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努めている。

著書に『寛容力のコツ』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)、『「気にしすぎて疲れる」がなくなる本』(清流出版)など多数。

公開日:2024/06/03