flier_logo
話題本の情報をお届けする、flierの無料会員登録促進バナー話題本の情報を定期でお届けする、flierの無料会員登録促進バナー
生活習慣病を治す、たった1分のコツ

生活習慣病を治す、たった1分のコツ

病気の元を撃退する簡単な方法

イチオシの本

多くの日本人が悩まされている生活習慣病。がんばって運動したり治療したりしているのに、なかなか完治しない……という方はいませんか? もしかしたら、その背後には別の原因が隠れているのかもしれません。 本記事では、『図解で改善! ズボラでもラクラク! 病気にならない1分健康コツ』(三笠書房)の著者で医師として活躍する栗原毅さんと栗原丈徳さんが、生活習慣病になるメカニズムと、それを1分で治すコツをお教えします。

ライター・栗原毅・栗原丈徳

詳細はこちら

ちょっとした知識が命を救う

ほんのちょっとしたことを知っているだけ、人生は大きく変わるものです。

「火事に遭ったら姿勢を低くして煙を吸わないようにする」「豪雨で川が増水したら、気になっても見に行かない」「年をとると暑さを感じにくくなるので、暑くなくても、冷房をつけて室温 27度に保つ」――。

そんなちょっとした心がけで九死に一生を得ることは多くあります。それは、健康や病気でも同様です。

ちょっとしたことを知っていたおかげで、急に風邪を引かなくなった、なぜか老け込まない、太らない、疲れにくい、病気にならない……など、大変な得をしている人もいます。

「災害関連死」でもっとも多いのは?

地震や洪水などによる「災害関連死」の死因1位。何か知っていますか?

その答えは、誤嚥性肺炎などによる「呼吸器疾患」です。2位は「心疾患」、3位が「脳血管疾患」と続きます。

なぜ、地震や洪水に直接関係のなさそうな「呼吸器疾患」が1位なのでしょうか? その理由は、極端な水不足で歯をみがけなかった、また脱水症状で口の中の雑菌が繁殖して唾液とともに肺に入り込んだことが一因だと考えられます。

2位・3位は血管にまつわるものです。窮屈な避難所生活によるエコノミークラス症候群や、寒暖差も影響していると思われます。それでも、ここにも「口中の細菌の影響」があったことが推測されます。こうした知識があれば、万が一のときは顔を洗うより、口の中を清潔に保つことを優先できるでしょう。

私は内科医として数多くの患者さんを診てきました。患者さんの中には、健康診断で血糖値が高いという結果が数年も続いてから、ようやく来院される方も少なくありません。

病気は早く対処すれば治りやすく、対処が遅くなればなるほど、痛みもリスクも治療費も増してしまいます。病気にならない健康のコツを知らなかったがために、ちょっとしたケアで防ぐチャンスを逸してしまった人も多くいます。

三笠書房提供

「脂肪肝」は病気の始まり。高血糖や歯周病を併発していることも

一生懸命に治療をし、運動もしているのに、なかなか生活習慣病がよくならない――。そんな人が近年増えています。そうした人の共通点は何でしょうか?

ひとつ目は「脂肪肝」を患っていること。

脂肪肝を患っていると、なぜ生活習慣病が治りにくいのでしょうか? その理由は、生活習慣病のほとんどが「血管病」だから。脂肪肝は「血管の状態を悪くする」のです。

血液中の余分なブドウ糖を肝臓で処理しきれなくなって「高血糖」の状態が続くと、活性酸素が発生し、動脈硬化が進行して狭心症や脳梗塞などの重篤な病気を引き起こします。

また、アルツハイマー型認知症には、脳の血流が悪化することで神経細胞が破壊され、それによって発症するタイプがあることも明らかになってきました。健康な脳細胞はたっぷりの栄養素と酸素を必要としますが、それらは血液によって運ばれます。ところが、血管が硬いと、体の最上部にある脳にまで十分な血液が運べません。これを改善するためには生活習慣病を予防し、脂肪肝を退治する必要があるのです。

2つ目は「歯周病」があること。歯周病菌は、全身の病を発症させる引き金となります。

3つ目は、血糖値が高め (糖尿病予備群)であること。この3つが、さまざまな病気の根源となっているのです。

三笠書房提供

「歯周病」が脂肪肝や糖尿病を悪化させる!

糖尿病の多くは、「脂肪肝」という状態を経てから発症することをご存じでしょうか。食事で糖質をとりすぎると、余分な糖が硬化疾患などにつながるのです。

この脂肪肝や糖尿病の悪化に大きな影響を与えるのが、まさかの「歯周病菌」。歯周病菌が歯周病を起こすと、病巣から「炎症性サイトカイン」という物質が産生されます。

炎症性サイトカインが血液中に増えすぎると、インスリンの働きを妨げてしまいます。その結果、血糖値が下がりづらい状態が続いて血糖コントロールが難しくなり、糖尿病が進行してしまうのです。

糖尿病で血糖値が上がれば脂肪肝は進行し、糖尿病が悪化すれば、歯ぐきの毛細血管がもろくなって歯周病も悪化していきます。

ひとつ悪いものがあると、ほかの2つもつられて悪くなっていく――。「病気の樹」の根元にある歯周病と脂肪肝、糖尿病の3つが、まさに負のスパイラルを形成するのです。

三笠書房提供

症状もなく忍び寄る「脂肪肝」をどう見抜くのか?

脂肪肝が進行すると、肝細胞が炎症を起こして壊れはじめます。

さらに進むと線維化が起きて硬くなり、「肝炎」を経て、「肝硬変」や「肝臓がん」にまで進展してしまうこともあります。そのほかにも、血液がドロドロになって動脈硬化が引き起こされると、脳梗塞など生活習慣病のリスクが高まります。

三笠書房提供

今日からできる「1分健康コツ」

生活習慣病を改善するにはどうしたらいいでしょうか?

実は、食事や歯磨きなど、いつもの行動にたった1分プラスするだけで、生活習慣病のもとが去っていくすごいコツがあります。ズボラな人でもラクにできるので、ぜひ試してみてください。

ここでは脂肪肝を予防するコツをひとつご紹介しましょう。

それは「よく噛んで食べる」ことです。

男女ともに肥満度が高い人ほど食べるスピードが速い人の割合が多く、遅い人の割合が少ないことがわかっています。

食事をすると、血液中のブドウ糖の濃度が上昇し、満腹中枢がそれに反応して満腹感を知らせます。ところが、ブドウ糖の濃度が上がるまでにはある程度の時間が必要です。早食いすると満腹感を得られる前にたくさん食べてしまうため、肥満になりやすいのです。

三笠書房提供

ゆっくり食べる方法のひとつに、肥満の行動療法として知られる「咀嚼法」があります。簡単に言えば、ひと口30回噛むことです。最初は今までより10回多く噛むだけでもかまいません。

調理をする際には、食材を大きめに切って噛みごたえのある状態にしたり、きのこやこんにゃくなど食物繊維を多く含む食材を使ったりして、飲み込むまでに時間がかかるようにするのもおすすめです。

いかがでしょうか。本記事では1分健康コツを一つだけご紹介しましたが、決して誤解しないでいただきたいのは、このひとつだけで完全に治ったり、完璧な健康を維持できたりするわけではありません。

日々、ほかの1分健康コツも同時に取り入れていただき、健康状態の底上げをしていくことがとても大切なのです。

ぜひ、今後の健康維持にお役立てください。

図解で改善! ズボラでもラクラク! 病気にならない1分健康コツ (単行本)
図解で改善! ズボラでもラクラク! 病気にならない1分健康コツ (単行本)
栗原毅 栗原丈徳
三笠書房
本の購入はこちら
図解で改善! ズボラでもラクラク! 病気にならない1分健康コツ (単行本)
図解で改善! ズボラでもラクラク! 病気にならない1分健康コツ (単行本)
著者
栗原毅 栗原丈徳
出版社
三笠書房
本の購入はこちら

栗原毅(くりはら たけし)

栗原クリニック東京・日本橋院長。医学博士。

1951年、新潟県生まれ。北里大学医学部卒業後、東京女子医科大学消化器病センター内科入局。1987年より東京女子医科大学で消化器内科、とくに肝臓病学を専攻し、2005年に教授に就任。2004年、中国中医研究院客員教授、2007年、慶應義塾大学教授に就任。

2008年、消化器病、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防と治療を目的とした「栗原クリニック東京・日本橋」を開院。テレビ、新聞、雑誌などのメディアでも、わかりやすい解説が人気を博す。

著書に『図解で改善! ズボラでもラクラク! 1週間で脂肪肝はスッキリよくなる』(三笠書房)、『「体重2キロ減」で脱出できるメタボリックシンドローム』(講談社+α新書)、『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』(日本文芸社)など多数がある。

栗原丈徳(くりはら たけのり)

栗原ヘルスケア研究所所長。歯科医師。

1982年、東京都生まれ。鶴見大学歯学部卒業。日本抗加齢医学会、日本咀嚼学会、日本摂食嚥下リハビリテーション学会会員。共著書に『図解 血管・血液の話: 血管・血液のギモンを専門医がすべて解決!』(日本文芸社)、『内臓脂肪がみるみる落ちる すごい歯磨き習慣』(飛鳥新社)、『血管が強くなる習慣』(フォレスト出版)などがある。

公開日:2025/02/25