
経営者は「6つのタイプ」に分けられる
経営者は「一国一城の主」であるだけに、個性的な人が多いもの。そんな彼らと仕事で上手くつき合っていくには、どうしたらいいでしょうか? 本記事では『できる社長の対人関係』(秀和システム)の著者・服部真和さんが、経営者の上手なつき合い方を伝授します。
ライター・今月のイチオシ
僕は行政書士という仕事柄、これまでに1000人を超える経営者の方とおつき合いし、 大企業から外資系企業、IT 企業、ベンチャー企業、老舗、プラットフォーマーなど 1500を超える新規事業創出を支援してきました。
ほとんどの経営者は超多忙で、しかも非常にクセが強い「クセつよ」な方です。そんな方々からお仕事をいただいているのですが、「よくそんなに社長さんから仕事をもらえるね」「そんな人と一緒に仕事して疲れない?」とよく言われます。
ですが僕は「クセつよ」な経営者とつき合うポイントを心得ているので、特別に疲れるということはありません。
また、コンサルティング会社も経営していることから、社長同士のおつき合いも少なくありませんが、実は経営者の多くが孤独を抱えています。
「社内に相談できる人がいない」「気軽に飲みに行ける相手がいない」「新しい仕事をしたいが部下たちはみんな手いっぱい」など、人知れず悩んでいる方が多いのです。

こういう背景もあるため、おつき合いのある社長からは「〇〇に詳しい経営者を紹介してほしい」「△△社長とお会いしたい」「最近勢いのある人はいないか」などというご相談も多くいただきます。
そこで本記事では、僕が普段から心がけている「経営者とおつき合いする際のポイント」をご紹介します。相手の価値観から6タイプに分けて対応することで、対人関係は劇的によくなるのです。
その判断材料はたったの2点です。
・観点が「客観型」か「主観型」か?
・行動原理が「伝統的」か「革新的」か?
この2つを判断することで、以下6つのタイプに分類できます。自分と相手がどのタイプなのかを見極め、相手の価値観に立った言動を取るだけでも、その後のコミュニケーションは格段に違ってきます。

観点が主観型・客観型いずれにも偏らず、伝統的な行動原理が強いタイプです。個人として一つの分野で抜きん出た活躍をしている人が多く、6タイプ中もっとも秀でた能力や成果が見えやすいタイプです。
「決まり事や伝統・風習・学びを重んじる」「ルールを破る者が許せない」「反復継続が得意」「集中力や忍耐力がある」などの特徴があります。
観点が主観型で、伝統的な行動原理が強いタイプです。基本的には決まり事や伝統を重んじますが、「それだけでいいのか?」と考えてアレンジを加えます。
「好きなことや共感できることに時間やお金を費やす傾向がある」「地位・名誉・利益では釣られない」「ストレートにものを言う」「興味がないものや人にはリアクションが薄い」などの特徴があります。
観点が主観的で、革新的な行動原理が強いタイプです。ビジネス面でいえば、自らのモチベーションが上がることへの集中力は高く行動的になりますが、苦手なものや気に入らないものが混じることで途端にやる気を失ったり、興味がなくなったりします。

「プライドが高く個人主義」「知的好奇心や探究心が強い」「美的センスや芸術センスが高く、新しいもの好き」「神経質な一面と無鉄砲な一面がある」などの特徴があります。
観点が客観的で、伝統的な行動原理が強いタイプです。自らが出すぎることを避ける傾向にあり、場の空気や常識を気にします。仲間意識の強さや同種のネットワーク形成に長けているので、伝達力の強さや拡散力の高さは6タイプの中でも最強です。
「基本的には優秀で物事をそつなくこなす」「外部からのアウトプットが必要」「トレンドや周囲に振り回されがち」「世間の動向をつかむのがうまい」などの特徴があります。
観点が客観的で、革新的な行動原理が強いタイプです。6タイプ中もっとも他者を活かすことにすぐれたタイプで、関わる人や集団のメンバー全員がうまくいくことがベストと考えています。
「理論的で構造分析などが好き」「人当たりがよく信頼関係を築きやすい」「大言壮語するところがある」「風見鶏的なところもあり意見が変りがち」などの特徴があります。

観点が主観型・客観型のいずれにも偏らず、革新的な行動原理が強いタイプです。その独特の価値観は人に理解されにくいですが、ブレない信念と行動力があります。ただ、自らの根拠すら言語化するのが苦手なところがあり、周囲を振り回しがちになります。
「既成概念にとらわれない」「カリスマ性が高く、コアなファンができやすい」「ややナルシストでヒロイックに酔う傾向がある」「大失敗か大成功か」などの特徴があります。
上記の6タイプは、社長以外の相手にも使えるので、同僚や部下を分類したりプライベートで恋愛相手に応用したりも可能です。いずれにしろ、人はお互い異なる価値観を持っているので、相手の価値観を活かして調和を図ることが大切なのです。
経営者同士で仲間を探している方、社長相手のお仕事をされている方や社長を支えるお仕事をされている方はもちろん、ビジネスでもプライベートでも使える「6タイプ別分類による対人関係構築法」を、ぜひ試してみてください。
服部真和 (はっとりまさかず)
1979年生まれ。京都府出身、中央大学法学部卒業。行政書士、シドーコンサルティング株式会社代表取締役、synclaw株式会社代表取締役、京都府行政書士会参与。
ジャズギタリストと並行しながら複数の会社勤務を経て、2009年、「人と人を調和に導く」をコンセプトに行政書士事務所を開業。これまで 大企業から外資系企業、IT 企業、ベンチャー企業、老舗、プラットフォーマーなど 1500 を超える新規事業創出を支援し、1000人を超える経営者たちから信頼を得てきた。民泊トラブルなどに関し京都市からの要請を受け、民泊地域支援アドバイザーとして事業者と地域住民の調和の実現にも寄与。約 300 件の民泊案件に関わり、話し合いの合意率は100%を誇る。