可能性を最大化する新人教育とは Z世代を育てる6冊
第6回 Lunch time ビジネスワークアウト 【イベントレポート】

ランチを食べながら「知的筋力」を鍛えるフライヤーの「Lunch timeビジネスワークアウト」ウェビナー。2021年3月16日(火)のお昼の時間帯に第6回が行なわれました。リラックスしたムードの無料オンラインセミナーに、今回もたくさんの方がご参加くださいました。

メインスピーカーは株式会社フライヤーアドバイザー兼エバンジェリストの荒木博行さんです。本記事では、当日のセミナーの様子をダイジェストで再構成してお届けします。

荒木博行:本日のテーマは「可能性を最大化する新人教育とは Z世代を育てる6冊」です。

「Z世代」は、1990年代中盤以降に生まれた世代と定義されており、「ソーシャル・ネイティブ」という別名があります。主な特徴として、社会問題への意識が高い、デジタルネイティブである、個性を追求する、多様性を尊重する、オープンさ・公平性を尊重する、などが挙げられます。

flierで配信されている6冊の要約をベースに、Z世代の可能性を最大化する新人教育について考えていきましょう。

1.『つくし世代』

つくし世代
つくし世代
藤本耕平
光文社
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つくし世代
つくし世代
著者
藤本耕平
出版社
光文社
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1冊目は、『つくし世代』(藤本耕平、光文社)です。本書には、「今時の若者」について次のようなことが書かれています。

「彼らは自分の存在意義をつくる工夫もすれば、人との関係を円滑に築けるように細やかな配慮も怠らず、『誰トクなのか』にとても敏感になっている」

「彼らの行動や消費には常に『自分以外の誰か』が意識されている」

一般的に、Z世代は利他の精神が強いといわれていますよね。SDGsをはじめとした社会問題への関心が高い傾向にあるのも、そのあらわれでしょう。

だからZ世代にとっては、経済的な利益は行動のドライバーになりません。ビジネスが大きくなることがモチベーションになるのは、上の世代だけ。「誰にとってどんな利益があるのか」を語らない限り、Z世代の心を動かし、行動を促すことはできません。

チェックポイント:「自分たち以外の誰か」のメリットを語っているか?

2.『すべての組織は変えられる』

すべての組織は変えられる
すべての組織は変えられる
麻野耕司
PHP研究所
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すべての組織は変えられる
すべての組織は変えられる
著者
麻野耕司
出版社
PHP研究所
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『すべての組織は変えられる』(麻野耕司、PHP研究所)では、次のように、「レヴィンの3段階組織変革プロセス」というフレームワークが紹介されています。

「リーダーがメンバーの感情を動かすためには、『Unfreeze(解凍)→Change(変化)→Refreeze(再凍結)』という3つのステップを踏む必要がある。相互不信を解いて期待感を醸成させ(解凍)、共感を引き出して納得感を醸成させる(変化)。そしてそれを仕組み化し、変化を実感させる(再凍結)」

著者はそのうえで、相互不信を解くためには「感謝と謝罪」が大切であると説きます。

相手が「解凍」されないままに上から目線で「育成」しても、新人の心は動かせず、行動にはつながっていきません。「私自身、みなさんに迷惑をかけているところがあるかもしれません」「みなさんの協力に感謝しています」などといったメッセージを発していくことが、「育成」を成功させるための第一歩なのです。

チェックポイント:あなたはどれだけ「感謝と謝罪」を言葉にしているか?

3.『無敗営業 チーム戦略』

無敗営業 チーム戦略
無敗営業 チーム戦略
高橋 浩一
日経BP
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無敗営業 チーム戦略
無敗営業 チーム戦略
著者
高橋 浩一
出版社
日経BP
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次は、『無敗営業 チーム戦略』(高橋浩一、日経BP)です。本書では、「人が育つ仕組みを作る」ための3つの要素として、「グー」「チョキ」「パー」の3つが挙げられています。

「グー(Gutai)」:具体的なサンプル
「チョキ(Check point)」:チェックポイント
「パー(Performance)」:パフォーマンスの確認

チェックポイントを伝えながらサンプルを見せて、実際にやってみた後にフィードバックをしていく……そんな流れをつくってくれるフレームワークです。

育成のステージが上がっていくと、具体的なサンプルなしで「まずはやってごらん」というパターンも出てくるでしょう。ですが育成の最初の段階においては、この3つが揃わないままだとうまくいきません。

チェックポイント:人材育成のグー・チョキ・パーは揃っているか?

4. 『対話型マネジャー』

対話型マネジャー
対話型マネジャー
世古詞一
日本能率協会マネジメントセンター
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対話型マネジャー
対話型マネジャー
著者
世古詞一
出版社
日本能率協会マネジメントセンター
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次は、『対話型マネジャー』(世古詞一、日本能率協会マネジメントセンター)。本書には、「業務」「個人」「組織」それぞれを時間軸で3分割した、「すり合わせ9ボックス」というフレームワークが登場します。横軸が現在、過去、未来の時間軸、縦軸が業務、組織、個人の3つのレベルを表す3×3の9つのボックスを想像してみてください。

この9ボックスの内容を意識しながら、1on1で話す内容、すり合わせる内容を選んでいきます。「過去」×「業務」のマスは、「今週どんなタスクをこなした?」といった具合に、比較的よく話題にのぼるでしょう。一方で「未来」×「組織」のマスは、話し合う機会が少ないのではないでしょうか。

1on1を有益なものにするために、9つのマスの話題を網羅するよう意識するといいでしょう。

チェックポイント:あなたは新人と9つのマスの話をすり合わせているか?


1on1ミーティング第一人者である世古詞一さんのインタビュー記事はこちら!
【管理職必読】リモートチームの運営に効く1on1の本質

5.『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』

世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
八木仁平
KADOKAWA
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世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
著者
八木仁平
出版社
KADOKAWA
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『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平、KADOKAWA)には、次のようなことが書かれています。

「『やりたいこと』は、『What(何を)=好きなこと』×『How(どのように)=得意なこと』の組み合わせだ」

1on1などで、新人に「好きなこと」を尋ねることはよくあるでしょう。その一方で、「得意なこと=意識しなくても普通にこなせること」を話すことはけっして多くないはずです。

「得意なこと」には、本人こそ気づきにくいもの。だから、上司がそれに気づいてあげることが大事なのです。その人の才能を見抜いてあげて、「すぐにはキャリアにつながらないかもしれないけれど、ピン止めしておくといいよ」とアドバイスする。そうすれば、新人からの信頼度もアップするはずです。

チェックポイント:新人の「やりたいこと」を見抜くアドバイスができているか?

6.『はずれ者が進化をつくる』

はずれ者が進化をつくる
はずれ者が進化をつくる
稲垣栄洋
筑摩書房
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はずれ者が進化をつくる
はずれ者が進化をつくる
著者
稲垣栄洋
出版社
筑摩書房
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最後に、『はずれ者が進化をつくる』(稲垣栄洋、筑摩新書)です。本書には、次のようなことが書かれています。

「実際の自然界には、『平均値』も『ふつう』もない。あるのは『多様性』だ。なかには、平均から大きく外れたはずれ者もいる。こうしたはずれ者がいるからこそ、環境の変化にも適応し、生き残ることができる。そして、はずれ者が新たな基準となって、生物は進化していく」

新人教育の文脈に読み換えてみると、「優劣ではなく、多様性を意識して育成しよう」という教訓が得られるのではないでしょうか。育成において、相手の「優劣」にばかり目が向いていないか、振り返ってみていただきたいと思います。

チェックポイント:あなたの組織は「優秀な」ジャガイモばかりを育てていないか?

6つのポイントから新人育成について考えてみよう




ここまで、新人育成を考えるための6つのポイントを紹介してきました。

今日の「ビジネスワークアウト」として、みなさんにもぜひ自分や自分の組織に当てはめて、「新人育成」を考えてみていただければ幸いです。

flierのゴールドプランに登録すると、今回紹介した本の要約を含め、flierで公開されているすべての要約が読み放題になります。この機会にぜひご利用ください。

「Lunch time ビジネスワークアウト」は、今後も定期的に開催予定です。次回もお楽しみに!


荒木博行(あらき ひろゆき)

株式会社学びデザイン 代表取締役社長、株式会社フライヤーアドバイザー兼エバンジェリスト、株式会社ニューズピックス NewsPicksエバンジェリスト、武蔵野大学アントレプレナーシップ研究所客員研究員、株式会社絵本ナビ社外監査役。

著書に『藁を手に旅に出よう』(文藝春秋)『見るだけでわかる! ビジネス書図鑑』『見るだけでわかる!ビジネス書図鑑 これからの教養編』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『世界「倒産」図鑑』(日経BP)など。Voicy「荒木博行のbook cafe」毎朝放送中。

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文責:庄子結 (2021/03/24)

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