
2021/4/26 〜 5/2
ゴールデンウィークとはいえ、今年も大手をふって動き回れる状況ではありませんでした。そんなとき、せめて仕事は能率的に、楽しくできるようになっておきたい、と考える人も少なくないのかもしれません。 関係先へのアプローチ、自分の仕事の進め方、そして働きやすい環境づくり。少し考え方を変えるだけで、なんとなくやる気の出ないお休み明けの日々が、色彩感あふれるものになるのでは? 働くあなたを元気づける要素は、すぐ身近なところにあります。そのヒントを教えてくれる3冊が、今週のベスト3となりました。
ライター・石田翼


1位になったのは『できる営業は、「これ」しかやらない』でした! リモートワーク化が進むなかでの仕事の仕方について学びを深められる一冊です。
著者の伊庭氏は、リクルートグループのトップセールスとして活躍し、現在は営業職向けの研修を数多くこなしている営業のスペシャリスト。顧客との関係の築き方はもちろんのこと、電話やメールといった旧来型の仕組みも使った、オンライン時代の効果的なアプローチも伝授してくれます。ヒアリングの仕方、アピール方法など、営業職以外の仕事にも役立つ情報が満載です。
前々職のトップセールスに凄まじい方がいたので、その人のご紹介をしたいと思います。
その方は、ほとんど会社に来てもテレアポをするでもなく、商談数が最も多いわけでもありませんでした。しかし、特筆すべきはその契約率。(平均1割に対して)おおよそ6割の確率で契約を決めてしまうような方でした。
同行させていただいた際、もちろんその提案力などは素晴らしいのですが、必ずしも商品の紹介ばかりを行なっているわけでもない。時にはプレゼンをしないことも。
すなわち「商品を買ってもらう」のではなく、「この人と付き合っておくことはメリットになる」という形で、その人自身を契約のインセンティブにしてしまう状態であり、これこそが最強の営業力だと思います。よって、自社サービス以外のあらゆる相談はこの方に届き、紹介で人が人を呼ぶような基盤が整っていました。
この要約にある通り、まさしく「顧客基盤=ネットワーク」をサービス領域において広く構築していくことは、長い目で見ると指数関数的に契約が広がる手法です。そしてそれには「サービスを魅力的に」だけではなく「セールスマン自身を魅力的に」という信頼を築ければ功を奏します。
しかし、誰しも最初から「社長とまともな話ができる」レベルであったり、「長期的に関係を築ける」顧客の見極めができるわけではありませんから、初期にはハンターのように行動量でカバーする営業力は必須であると思います。しかし、その行動量の中で得られたご縁をのちの「顧客基盤に移していけるか」という考えを最初から持っているかどうかがトップセールスになれるかの分水嶺であると感じます。


2位にランクインしたのは、『やり直し・間違いゼロ 絶対にミスをしない人の仕事のワザ』です。4月の緊張を終え、GWを挟むとうっかりミスも増えるもの。そこで気を引き締めるのにうってつけなのがこの本です。
「もっと早く」と言われると焦って間違えてしまう。正確にやろうとすると遅くなる。しかし、著者が編み出した77のテクニックを使えば、スピーディで誤りなく、信頼感のある仕事ができるようになるでしょう。締切りの考え方、指示のメモの仕方、優先順位の立て方など、いますぐ使えるノウハウであふれています。
今まで良くも悪くも「ミスすればそこから学べばいい」と考えていて、まさに「ミスありき」で仕事に取り組んでいたので、楽観的すぎたかもと反省。
「ミスを防ぐ」という気持ちで先回りして対策をとる習慣を付けていけば、ビジネスパーソンとしてもう一歩成長できそう。そのための具体的なワザも気になるのでちゃんと読んでみたい。
働いていく上で自然と身につくことでもあるけれど、そのノウハウを1冊にまとめられているのは新卒などにはとても有益な情報なんだろうと思った。
「My締切りを決める」というのは、仕事の特性柄全社で行われていることであるものだが、かなりこれだけでミスが減るし、時間への余裕ができるので万が一のトラブルリカバリも追われずに済む。
また、ミスはつきものだけれどなくすことを前提で仕事するのは当たり前のようでなかなか出来ていない意識だなと改めて身が引き締まる思いになりました。


そして第3位は、『自分の小さな「箱」から脱出する方法』でした。2006年に刊行され世界で150万部を売り上げているこの大ベストセラーでは、トムという主人公のストーリーを追体験することで、人間関係の根深い問題から自分を一段引き上げることができます。
自分にこだわっている「箱」に閉じこもる限り、モチベーションや組織内対立の問題は解決しません。他人に対して何かをしたいという思いに素直に従う。そうした行動をとっているうちに、周りの人も「箱」の外へと出てくるようになる。仕事のしやすさは大きく変わっていくはずです。
箱という表現は日本人である私にとって馴染みのあまりないものだったため、「殻」という表現で記載する。(英語圏では箱ではなくBoxと呼ぶのだろう。)
しかしながら、
「殻を破る」という言葉については「箱の外に出る」とはニュアンスが異なる。
なぜなら、破った先にはさらに次の殻が待っていることを想起させるからだ。
“殻を脱ぐ”、という表現で受け入れようと思う。
殻を脱ぐ能力は、組織において
特にリーダーに求められる素養だと感じた。
自分の殻の中に居たのでは無責任な言動が後を立たず、メンバーを殻の中に閉じ込めてしまう危険性があるのだ。その結果お互いが自分を守ることに終始し、建設的な意見交換など望めないだろう。
より角度が高く、広い視野で会社や部署を見渡し、目的を確固たるものにすることで、発言の中身が180度変わると考えられる。
人を、我慢する対象としてみてはならない、という言葉は私に刺さった。「私はこうなのになぜ」という感情を否定できない部分があるからだ。
結局自分も狭い視野でしか物事を見ていなかったのだ。
自分の感情を観察する中で、殻の存在に気が付いたら、意識の中で問題視し、思考を変える努力をしようと感じた。