【週間ランキング】
小さな芽を育てて社会にインパクトを与えよう
2021/10/11 〜 10/17

「自分の軸を持て!」と言われても、「軸とは……?」と立ち止まる人は多いと思います。そもそも、無理矢理捻り出したものが自分という人間を支えるほどの強度を持っているのか、不安にもなります。
しかし、自分の人生を振り返ってみると、小さなところでも何かしらのこだわりや引っ掛かりがありませんでしたか?
テレビで何気なく見たアフリカの子どもたちの映像が気になって、ソーシャルビジネスを立ち上げるまでになった。
もやもやしながら参加してきた会社飲みの誘いを断ってみたら、なんともなくてスッキリした。
写真を撮るのが好きで、友だちにカメラ屋さんで熱心に語ったら、とてもいい買い物ができたと喜ばれた。
自分のなかの小さな芽と対話してみませんか。そこから、周囲に、社会にインパクトを与えられるほどの木が育つかもしれません。
今週のベスト3は、そうした小さな芽に気づくためのヒントになりそうです。
第1位 『9割の社会問題はビジネスで解決できる』


1位になったのは『9割の社会問題はビジネスで解決できる』でした! 地球温暖化、貧困問題など解決をまつ社会問題は山積みです。それらに対する大きなアプローチのひとつが、ソーシャルビジネスです。
SDGsが企業の行動指針の一つとなりつつある現代においても、その対応は「儲からないもの」「本業が軌道に乗ってから手をつけるもの」と考えられがち。しかし著者は、グループで営業利益を還流させることで、社会起業家たちが相互扶助する仕組みをつくりました。社会問題を解決するためのプラットフォームとなっているのです。
資金を提供するだけでなく、「ソーシャルコンセプト」「制約条件」「ビジネスモデル」の3つの要素を整えるよう促し、ソーシャルビジネスの正しい設計を支援しています。誰もが、これからの社会にクリーンなインパクトを与えていける。そのためのツールがたくさん紹介されています。
環境に配慮した持続可能なビジネスに関心のある方は、『サーキュラー・エコノミー』などもおすすめです。
酒々井さん(@c0eda1a70435134e)の学びメモ
ここででたソーシャルビジネスは近江商人の「三方よし(売り手、買い手、社会、それぞれに利益を求める)」を応用した考え方であると感じた。
というのも三方よしの中でも自身の利益は最小限にし、社会への貢献を最優先にしたものであるからである。またこの社会への貢献することを優先することはビジネスの持続性を考える上で非常に重要で、ソーシャルビジネスに限らないと感じた。
zackyさん(@34ebb238fc7e1305)の学びメモ
「恩送り」と呼ばれるシステムがおもしろいと思いました。利益を出せるようになった起業家は、自分が受けた恩を次のチャレンジャーに送る。
起業はしなくても、このようなマインドを持って日々を過ごしていきたいと思います。
第2位 『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』


2位にランクインしたのは、『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』です。社会に目を向けるほど、他者の存在感は高まっていきます。まったく傍若無人でいられる人など、ごく限られているのではないでしょうか。
特に「いい人」は、相手を優先しすぎるために疲れてしまいます。実はこうした人は、周りからすると「都合のいい人」です。自分のしたいこと、相手に望むことなどをつい脇に置いてしまう。その結果、相手と自分との間の線引きがうまくできなくなって、自分を「殺す」のです。「そこまでじゃない」と思っているあなたでも、「まあいいか、面倒だし」と周りに合わせたことがあるなら、その芽は生まれています。
他人軸ではなく自分軸で幸せに生きるためには、どうすればいいでしょう? 心地のいい人間関係をつくるためのヒントが満載です。
自分軸をつくっていくためのノウハウとして、同じ著者の『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』も参考にしてみてください。
zephyrさん(@zephyr)の学びメモ
「私たちは普段、自分の意図、意思を意識せず、惰性でなんとなく行動しているものだ。」
日常は選択の連続。小さなことはどうでもよくなって、適当になっているかもしれない。私はランチメニューを5秒以内に決めるようにしている。1日のなかで、強い決定意思を持ったり、即断したりする場面をあえて作るのは、自分軸を形成するひとつの要素になるだろう。
ひとり旅はその最上級。全部自分で決めなければならない。「あぁ、これも自分で決めなければならないのか、面倒だな。誰かが決めてくれたらな」と思うこともあった。私も他人軸の部分があるんだなと、要約を読んで気付いた。
第3位 『小売の未来』


そして第3位は『小売の未来』でした。新型コロナウイルスの感染拡大で経営的な大打撃を受けたのは、リアル店舗での販売が基本となってきた小売業界です。他者との対面交流が失われた状態で、「見えない顧客」とどう接点を持っていけばいいのか。コンセプトレスであったり、自分の強み、軸がしっかり認識できていなかったりするお店は、どれだけ大きいところでも消えていきました。
本書は、オンラインだけではない小売の形態、コンセプト設計を改めて整理しています。10のリテールタイプに分類し、自分の軸をどこに設定すれば「その店で買いたい」という顧客の欲求と結びつくのかを提案します。そのなかには、顧客の後ろにある社会の問題を解決しようとするものも。どこに企業の思想をもってくるかを考えるうえで、小売業界以外の業種でも問いの素材となる内容にあふれています。
同じ著者の本で、リアル店舗の可能性を拓く『小売再生』もぜひお読みください!
読書して必ず学びを得る者さん(@hey)の学びメモ
1人の消費者としてリテールタイプを考えさせられる内容であった。
確かに最適解を求めて買い物をしている!
確かに自分にピッタリの性能を求めている!
と、共感を得られる内容ばかりであった。
以上、2021年10月11日~10月17日のベスト3を紹介しました。次回もお楽しみに!