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成果は「楽しさ」から生まれる。仕事も人間関係も好転するシンプルな習慣
「ビジネス書グランプリ」イノベーション部門賞受賞!

成果は「楽しさ」から生まれる。仕事も人間関係も好転するシンプルな習慣

「読者が選ぶビジネス書グランプリ2026」イノベーション部門賞に選ばれた『1つの習慣』(すばる舎、以下「本書」)。

著者の横山直宏さんは、国内外で複数の事業を展開してきました。これまでさまざまな事業経営に携わる中で、「成果を追う働き方」から「楽しさを起点にした働き方」へと大きく舵を切り、仕事も人間関係も好転した経験を持ちます。

受賞を記念して、横山さんに、本書に込めた思いや、「楽しむこと」が仕事や人生をどう変えるのかについて話をうかがいました。

頑張るほど苦しくなる社会に抱いた違和感

── 本日はよろしくお願いいたします。さっそくですが、受賞のご感想をお聞かせいただけますか。

ありがとうございます。率直に言うと、とても嬉しいです。ただそれ以上に、今回「ビジネス書グランプリ」という枠で、僕の本の「楽しんだらうまくいく」というメッセージが評価されたことに大きな意味を感じています。

いま多くの人が「頑張らなきゃ」「苦しくてもやらなきゃ」と、辛さの中で生きていますよね。そんな時代に、「楽しむ」という価値観の本が、イノベーション部門で受賞する。これはすごく象徴的な出来事で、僕にとっては希望でもあります。

読者の方からよく言われるのが、「楽しむことを忘れていました」という言葉です。みんな本当に一生懸命働いている。でも、ふと立ち止まって「何のために働いているんだろう」と考えたときに、「楽しめていなかったな」と気づいて、楽しむことを重視しようとする。そうすると、人間関係が良くなったり、幸福度が上がったりするんですよね。

家族のため、子どものため、誰かと仲良くするために働いているのに、働くことに追われて、大切な人との時間を忘れてしまう。そんな状態から、「楽しむ」という感覚を取り戻すことで、家族関係やスタッフとの関係が良くなったという声もいただきます。

「やり方」よりも「あり方」が大事になっていく時代に、この本が読者のみなさんに選んでいただけたことは、次の時代にも合っている気がしています。読んだ方が、より楽しく、幸せに働けるようになったら嬉しいです。

── この本を書かれたきっかけは何だったのでしょうか。

もともと僕自身、ビジネスを「頑張ってやっていく」時期がありました。でも、どこか虚しさがあったんです。「何のためにやっているんだろう」と。

大きかったのはコロナですね。僕は以前マレーシアに8年住んでいたのですが、コロナ禍で2年間のロックダウンを経験したことをきっかけに、「何のために働いているんだろう」と考え直したんです。

そこで気づいたのが、「自分の価値観」や「やりたいこと」を実現するために働いているんだ、ということでした。そして、楽しむことを心がけるようになると、自然にモチベーションが上がり、仕事もうまくまわりはじめた。だから本書を通して、その感覚を伝えたかったんです。

特に、海外から見ると、日本の閉塞感というか、頑張っているのに報われにくい雰囲気が強いように感じました。生産性も賃金も幸福度も、いろいろ指標が低いと言われますが、すごくもったいない。だからこそ、「楽しむ」ことをもう一度思い出してほしいと思って書きました。

1つの習慣
1つの習慣
横山直宏
すばる舎
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1つの習慣
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著者
横山直宏
出版社
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「楽しむ」と決めた瞬間、すべてがうまくいくようになった

── 本書の冒頭に「『正しいこと』より『楽しむこと』を選択するようになってから、不思議なほどすべてがうまくまわりはじめたのです」とありました。

会社をいくつか経営してきましたが、コロナをきっかけに「お金のためにやっていても……」という感覚を抱き始めたんです。そこから「何のために働いているのか」を深く考えるようになりました。

無理に管理して頑張らせるという、いわゆる西洋的なマネジメントを強くすると、どこかで歪みが出る。そうした経験もしてきました。だからこそ、自分の価値観や使命を見直したんです。

すると僕の場合、「売上を追う」「会社を大きくする」ことよりも、人をつなげて循環を生むこと、そして本質や真理を伝えていくことを大切にしたいのだとわかってきた。個人の成功を追うより、みんなが循環していくほうが自分は幸せだし、楽しいんです。

日本人には、日本人の特性に合ったやり方があるのに、欧米の価値観をそのまま取り入れて苦しくなっている部分もあると思います。成果主義なども試したけれど、「合わないよね」となっている。だから、「日本人らしい幸せって何だろう」と考え直す流れは、今の時代に合っていると思います。

── 変わってから、本当に「不思議なほどすべてがうまく回り始めた」んですか。

はい。実のところ、「このほうが儲かる」「このほうが正しい」と計算して動くと、逆にうまく回らなくなったんです。

たとえば「成功者は朝5時起きだ」と無理に早起きして睡眠を削り、KPIに沿ってタスクをこなすほど、どこかで崩れていく。きっちり管理しようとしても、うまくいかない。

でも、自分が本当にやりたいことを起点にすると、不思議といいタイミングで人が来てくれたり、仕事がつながったり、助けてくれる人が現れたりする。物事が自然にうまくいく流れに乗る、運が良くなる、という感覚がありました。

「誰かのために」がエネルギーになる

── 本書の「恐怖のガソリン」と「楽しむガソリン」の話が印象的でした。改めて、切り替え方と重要性を教えてください。

楽しむガソリンは「楽しい」「誰かのためになる」といった前向きなモチベーションによって動くこと。一方、恐怖のガソリンは「怒られるのが怖い」「恥をかきたくない」「やるべきだから」と、恐怖から逃れるために動くことです。

恐怖のエンジンは、初動が強く、加速もいいものです。期限がある、怒られる、恥ずかしい……そうした理由は確かに馬力になりますが、長期で回すと焼き付いて壊れてしまいます。

そもそも僕たちは、子どもの頃から恐怖のエンジンで生きる練習をさせられてきました。受験、競争、評価。だから「楽しい」「好き」を原動力にする訓練が不足しているのです。

切り替えのポイントは、矢印の向きです。「怒られたくない」「損したくない」という「自分向き」の理由だと、恐怖のガソリンが発動しやすい。でも「これをやったら誰かが喜ぶ」「社会のためになる」という「他者向き」に変わると、楽しむガソリンに切り替わっていきます。

短距離なら恐怖の馬力も使えるでしょう。でも長距離を走るなら、欲だけでは続きません。最後は「愛」や「貢献」がエネルギーになります。

他者の喜びを想像すると、自分もワクワクする。笑顔で取り組める。結果としてクオリティも上がり、信頼も積み重なり、長期的にはうまくいく――。そこが本質だと思います。

過去は変えられない。でも過去の「意味」は変えられる

── 「過去の意味は変えられる」というアドバイスも強く印象に残りました。

「〜のせいで」と言った瞬間、出来事はマイナスに固定されます。でも「〜のおかげで」に変えた瞬間、今に意味が生まれます。

過去そのものは変えられなくても、過去の意味は変えられます。私自身、第一志望の大学に入学できなかったおかげで、第二志望の大学の最初の授業で隣に座った女性と結婚することができました。このように、すべて「~のおかげで」と考えているので、人生において後悔していることは何もないですね。

ネガティブな出来事ほど重力が強く、つい引っ張られてしまいがちです。でも、過去の意味付けを変えると、未来を作れるようになる。だから、本書で紹介している「ネガティブな出来事をリストアップして、“おかげで”を付け足す」というワークをぜひ試してみてほしいと思います。

── 読者が読み終えたあと、最初に試してほしいことを1つ挙げるとしたら何でしょうか?

先ほどもお話しした、過去のネガティブな出来事の捉え方を「○○のせいで」から「○○のおかげで」に捉え直すことですね。引きずっているものが軽くなるだけでも、大きな効果が期待できます。

もう一つは「自分が気づいたらやってしまうこと」を観察すること。仕事だからやっているのではなく、自然に読んでしまう本や、観てしまう動画……そこにあなたの「好き」が隠れています。

自分が尊敬する人を3人挙げて、その人のどんなところを尊敬しているのかを掘り下げるワークもおすすめです。このワークを通して、自分が大切にしている価値観が明確になり、自分の進むべき方向を教えてくれる羅針盤になるのです。

── 最後に読者へのメッセージをお願いします。

日々の生活の中で、「頑張らないといけない」「楽しんではいけない」と思うのは自然なことです。僕たちはそうやって教育されてきたのですから。

でも、実は楽しむことで物事はうまくまわりはじめます。楽しむことで周りの人も幸せになり、関係性もよくなり、長期的にはいい仕事やいいビジネスにもつながります。

だからまずは、好きなことをやる。楽しいことをやる。それを自分に許してみてください。人生はきっと、良くなっていくはずです。

1つの習慣
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横山直宏
すばる舎
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1つの習慣
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著者
横山直宏
出版社
すばる舎
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横山直宏(よこやま なおひろ)

Catch the Webグループ創業者・オーナー。国内外8社経営。経営者コミュニティ「YCS」主宰。一般社団法人価値マーケティング協会代表理事。「このまま死んだら、絶対後悔する」。9歳で父を突然亡くした経験から、一度きりの人生を自分らしく生きると決めて、26歳で独立・起業をする。しかし起業当初、売上げ拡大を追い求めた結果、スタッフは疲弊し、経営も危機的状況に。社員にボーナスが払えず、「いったい何のために働いているのか」と駅のホームで涙を流したこともあった。この経験から、売上げのためだけではなく「自分の価値観で、楽しみながら、本当にやりたいビジネスをやる」という信念に転換。この決断で会社がV字回復をして、13年間で累計100億円の売上を達成。活動の場は海外にも広がり、マレーシアで会社を立ち上げ8年間の海外生活を経験する。コーチ・コンサルタント・土業・講師・治療院・俳優など幅広いジャンルの人にWebマーケティングを教え、影響力を持つクライアントを次々と輩出。「自分の価値観に合ったビジネスで、楽しみながら成功する人を増やして、よりよい世界を実現する」という想いで、20年の経営経験と世界中から学んだ知識をもとに、コンサルティングコミュニティ「YCS」を運営。600名以上の経営者・起業家が在籍している。現在は沖縄の古宇利島でリトリート施設「Totonou Space」を運営しながら、岡山の吉備中央町でエコビレッジ「ととのうファーム」で農業にも挑戦している。各種SNSで情報を発信中。静岡県掛川市生まれ。妻と2人の娘と共に沖縄で暮らしながら、世界中を飛びまわり、「自分の価値観に合った生き方」を広めている。

文責:庄子結(2026/03/03)