新社会人、なにを読むか迷ったらとりあえずこれ!
問題解決力×生産性を高める


社会人に問われることは当然、職種によって多種多様です。ではどの職種でも共通して求められるものとはなんでしょうか。
そのひとつの答えが「成長」だと私は考えます。そして社会人における成長とは、問題解決力と生産性にさらなる磨きをかけることである、と。
ということで今回の特集では、問題解決力×生産性というテーマを軸に、これから新しい一歩を踏み出す方々に向けて選書いたしました。
新社会人の方はもちろんのこと、気持ちを新たに再挑戦したいという方にも、ぜひお読みいただければと思います。


いきなりとっつきづらい(かもしれない)本で恐縮ですが、問題解決を考えるうえでもっとも重要なのは、「そもそもなにが問題なのか」をしっかり考え抜くことに尽きます。入り口が間違えていれば出口だって間違えてしまうもの。そもそも出口と思っていたものが、実際の出口ではない可能性だってあるわけですから。 本当にそれが解くべき問題(イシュー)なのかを見極めたいとき、本書があなたの力になってくれるでしょう。読めばすぐ“効く”タイプの本ではないかもしれませんが、読めば見える景色が変わる一冊です。


読んで実践するだけですぐ効果が実感できる、という意味ではこちらがおすすめです。最近ではなんだか「できる人=マルチタスクが得意」という神話ができつつある気がしますが、本書はそうした風潮に真っ向から反論します。いわくマルチタスクとは単なるタスクの切り替えであり、きわめて効率が悪い。ひとつのことに集中したほうが、生産性ははるかに上がるし、脳への負担も少ない。慣れない仕事に負われがちな時期だからこそ、シングルタスクの精神を大事にしたいものです。


社会人になれば、おそらく「PDCA」という単語をどこかで耳にするのではないでしょうか。PDCAとは 「Plan=計画」、「Do=実行」、「Check=評価」、 「Action=改善」からなる業務改善プロセスのことですが、「わかっていてもなかなか実行できない」という人は意外と多いはず。ですがうまくPDCAを回せれば、業務改善だけではなく、個人の成長にもつながります。PDCAを深く理解し、鬼のごとき速度で成長サイクルを回したいのであれば、この本に目を通すべきです。


社会で求められていることが急速に変化していく現代において、知識のアップデートはなかば必須といえるでしょう。新しい仕事に慣れるうえでも、新たな学びを重ねていくことの重要性は、いくら強調してもしすぎることはありません。目の前の仕事に忙殺され、その先の景色が見えなくなる――そんなことにならないためにも、独りで学ぶ技術をインストールしてみてはいかがでしょう。


社会に出ると、どうしても自分とは違う世代の人との交流が多くなります。自分たちの世代の特性を知るとともに、他の世代の特徴もつかんでおかないと、コミュニケーションもギグシャクしたものになりがち。そこでおすすめなのが、「モチベーション」という切り口から、上の世代と若者の違いを捉えたこの一冊。マネジメントする側の経営層にとって有用なのはもちろんですが、新社会人にとっても、コミュニケーションを円滑にし、生産性を向上させる助けとなってくれることでしょう。