幸福論
アラン,住友進(訳)
日本能率協会マネジメントセンター
生活の基盤が変わってしまったときに、私たちは何を思うのでしょうか。幸せとは一体何だろうと思う人も多いかもしれません。今までの何気ない日常に幸せを感じていた人もいるかもしれません。そのいずれだったとしても、幸せというものを正しくとらえなおせば、新しい一歩を踏み出せる勇気がもらえます。
本書によれば、喜びが欲しいのなら、それを得る前から準備をしなければいけないのだそうです。また、失望を捨てて意志を持てと言います。幸福は未来ではなく今このときにつかむもの。不幸や不運を嘆いてばかりではいけませんね。今でも周りを見渡せば、幸せのかけらは見つかるかもしれません。
21 Lessons
ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之(訳)
河出書房新社
現代の知の巨人、ユヴァル・ノア・ハラリが語る、これからの時代に向き合うべき21の論点には、今の環境にも当てはまるものが多くあります。特にこれからの時代に求められる教育に対する提言は、まさに今必要な能力を磨くものだということがわかります。
本書では、なじみのない状況下でも心の安定を保つ能力の重要性が語られています。そして、安定性は高嶺の花でもあると言います。今の大量の情報の断片を結び付けて、心の安定を保てる道筋を見いだせれば、これからもずっと活かせる力になります。
本書はまぎれもなく正義について語られた現代哲学の名作ですが、正義という枠を超えてどのような社会にすれば世界がより良くなるのかについても語られています。最大多数の最大幸福を目指すのか、選択の自由の担保を目指すのか、美徳を涵養(かんよう)する社会を目指すのか。サンデルは3番目の美徳を涵養する社会が望ましいと訴えています。
今、私たちに求められるのは、感染された方やその家族、仕事の基盤がなくなった人、整っていない自宅の環境で仕事をしている人、職業の特性として人との接触が避けられない人、今日も町の安全を守っている人といった多様な人々に対する想像力でしょう。欠けたものに目を向けるだけでなく、家で安心して日々を過ごせていることに対する感謝をもちたいものです。
自分の力ではどうにもならないことも世の中には存在します。そんなときに、ことさらに流れに抗わない「無為自然」の境地に触れてみたいと思いませんか。
『老子』は「道」を様々な切り口で語っている、人をある種の悟りの境地に導いてくれる作品です。
水のように生きることを問う老子の教えに身をゆだねたら、落ち着きを取り戻して、少し肩の荷がおりるかもしれません。自分にできることはもちろんありますが、だからと言って全てのことが思い通りになる訳ではありません。状況を客観視して、徳を持って流れに身をまかせるような自分を想像してみると面白いでしょう。
本を読む本
M・J・アドラー,C・V・ドーレン,外山滋比古(訳),槇未知子(訳)
講談社
本を読む本
著者
M・J・アドラーC・V・ドーレン外山滋比古(訳)槇未知子(訳)
教養というものの特性から、どれか一冊の本を読めば身につくものではないことは自明です。だからこそ教養に近づく最も効率的な方法は、教養を学ぶ術を身につけることだと言えるでしょう。
読書法の古典的名作である
『本を読む本』は、近年流通している読書法が語られている本の源流に位置付けられる本と言っても過言ではありません。本書を読むことでもう一度読書の型を整えて、「Stay Home」の時間を有意義なものにしてみてはいかがでしょうか。