【〈連載〉ニューノーマル時代のコミュニケーション 第1回】
自分たちの「多様性」を理解する3冊

石渡翔

フライヤーでは9月から、4つの書評連載をはじめました。

「大人の教養シリーズ」では、知に奥行きを加えてくれる書籍を。

「レッツ・ビジネスワークアウト」では、成長を促してくれる書籍を。

「わたしたちの未来の話をしよう」では、来たるべき未来に備えるための書籍を。

そして今回お届けする「ニューノーマル時代のコミュニケーション」では、これからの人の関係についての書籍を紹介していきます。

実りあるコミュニケーションをするうえで、キーワードとなるのが「多様性」。私たちはそれぞれの持つ違いについて、しっかりと感じ取る必要があります。対面での会話が少なくなった今だからこそ、互いの違いに気づき、その違いに真摯に向き合っていきたいものです。

そして多様性とは、見知らぬ他人の中だけにあるものではありません。身近な人の中にも、そしてあなた自身の中にもあるのです。それぞれのもつ「多様性」に気づき、寄り添いあうための3冊をご紹介いたします。

鈍感な世界に生きる敏感な人たち
鈍感な世界に生きる敏感な人たち
イルセ・サン,枇谷玲子(訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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鈍感な世界に生きる敏感な人たち
鈍感な世界に生きる敏感な人たち
著者
イルセ・サン 枇谷玲子(訳)
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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最近、「HSP」という言葉がにわかに注目を集めています。HSPとはHighly Sensitive Person(とても敏感な人)のこと。 HSPは自尊心が低く、愛されるためには優秀であらねばならないと思い込む傾向にあるといいます。一方で、豊かな想像力や高い共感力を持ち、気配り上手で責任感が強い気質があるとも。

敏感な人たちが、この「鈍感な世界」で生きていくうえで、どのような心がけをすればいいのか。あるいは敏感な人たちと、どう向き合っていくべきなのか。HSPに対する捉え方は様々でしょうが、いずれにせよ人間の気質が多様であることに、疑いの余地はありません。身近な人たち、そして自分自身の気質を理解するうえで、示唆に富む一冊です。

目の見えない人は世界をどう見ているのか
目の見えない人は世界をどう見ているのか
伊藤亜紗
光文社
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目の見えない人は世界をどう見ているのか
目の見えない人は世界をどう見ているのか
著者
伊藤亜紗
出版社
光文社
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それぞれの持つ「違い」について考えるうえで、こちらもぜひ。目の見えない人について、私たちはつい単純に「視覚が欠如している」と捉えがちです。しかし本書によれば、目の見えない人はそもそもの耳の働かせ方や足腰の能力、言葉の定義などが、見える人とは異なるのだといいます。つまり目が見えないことは「欠如」ではなく、別の感覚のなかで世界を生きているというわけです。

これを拡張して捉えてみましょう。視覚などの五感にとどまらず、仕事上や生活上の能力についても、いま「欠如」していると見なされている状態が、じつは新たな世界をもたらしてくれることは十分に考えられます。もちろんその能力が「鍛えられる」類のものであれば、修練を積むことも必要かもしれません。しかしそれをひとつの多様性と認めることから、新たな世界が広がることもまたあるのです。

新装版 目からウロコのコーチング
新装版 目からウロコのコーチング
播摩早苗
PHP研究所
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新装版 目からウロコのコーチング
新装版 目からウロコのコーチング
著者
播摩早苗
出版社
PHP研究所
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多様性に価値があることは理解していても、相手の多様性を認め、それをうまく引き出していくことは、こと営利企業においてはなかなか難しいところです。そんなとき、キーワードとなるのが「コーチング」。相手に指導・命令するのではなく、相手のありのままを受け入れ、潜在する答を引き出す方法です。

かつては部下に対して、指示・命令だけをするというやり方もあったでしょう。しかしそれでは、自分で考えて動ける人を育てることはできません。相手の考えていることに耳を傾け、その気質を理解し、承認する――私たちは身近にそのような存在がいるからこそ、安心して物事に取り組めるようになるのではないでしょうか。他者の多様性を理解し、尊重するための手法として、コーチングの姿勢から学べることは多いです。


以上、多様性を知り、向き合うための3冊をご紹介いたしました。気になる本があったら、ぜひ各ページから要約を読んでみてくださいね。次回の「〈連載〉自分たちの「多様性」に向き合う3冊」もお楽しみに。

公開日:2020/10/06
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