

秋から冬は、読書にぴったりの季節。あなたはどんな本を読みましたか?
この記事では、フライヤー編集部の4人がイチオシの一冊を厳選しました! 気になったものがありましたら、ぜひ書籍を手に取ってみてください。



「なんとなく、自分の会社に閉塞感を感じている」
「チームのミーティングで本音を言い合うのが難しい」
「目標達成に向けて、チームのメンバーと温度差がある……」
こんな悩みをもつ方におすすめしたい一冊が、『だから僕たちは、組織を変えていける』です。本書では、「自走する組織・チーム」をつくるための科学的メソッドが体系化されています。心理的安全性、ホールネス、パーパス、成功循環モデル。こうした経営学や組織論、リーダーシップ論のキーワードが線でつながっていく読書体験そのものに、心癒されました。
著者は、ビジネス・ブレークスルー大学教授、経営者として活躍しながら、数多くの起業論・組織論を執筆されてきた斉藤徹さんです。誰であっても、たった一人からでも組織を変えられる――。ではどんな一歩を踏み出したらいいのか? 「変革のための7つのステップ」を読むと、勇気が湧いてくるはずです。
斉藤さんのご取材でも、やる気に満ちた「やさしい組織」づくりのヒントを語っていただきました。あわせてお読みいただけたら幸いです。



「みんなで行った旅行のあと、LINEグループでそれぞれが思い出を語っていたけれど、自分のメッセージにだけ誰も反応してくれなかった」
そう友人がこぼしていた。気持ちに余裕のあるときなら、たまたま忙しかったのだろうと流せたかもしれない。でも、一度気になりだすと、よく噛まずに飲み込んで、喉に引っかかり続けている魚の小骨のように、意識を支配してくる。
思えば、こうしたことは繰り返されてきた。FacebookやTwitterで「いいね」がつかない。mixiで誰もコメントを書いてくれない。携帯のメールやポケベルでなかなか返信が来ない。友だちが何も言わずに、他の友だちと先に帰ってしまう。両親が手のかかるきょうだいばかり相手にしている。
ウェブであろうと、リアルな場であろうと、ふとした瞬間に不安を掻き立てられる。場面やツールが変化しても、不気味なほど「密着した」この関係は、どこまでも追いかけてくる。くたびれているのに、それでも離れてしまうのは怖い。どうして、おそろしいと感じてしまうのだろう。
この本の著者は、それに対して明快な答えを用意してくれるわけではない。そもそも、答えなんてないから、みんな人間関係に悩んでいるのだ。でも、作戦をこっそり教えてくれる。「ああ、怖い」と感じる心に寄り添い、励ましてくれる。
誰にでも、「やさしい視線」と「ゆるい人間関係」が必要なのだ。本書を読めば、そこへと続く扉の場所をきっと見つけられる。



学生時代での合宿、「自炊」という名目で下級生の女子に料理を作らせるイベントがあった。長時間の移動で疲れたところに、慣れない台所で大人数の料理を作る立ち仕事。談笑する男子たち。なかなかできあがらない料理を前に「もう疲れちゃった」と弱音を吐いたら上級生の女生徒がやってきて言った。「文句を言うなんて、あなたはまだまだね」。
当時の私は自分が悪いのだと素直にしょんぼりしたのだけれど、今ならわかる。いやいや、この状況自体、男女差別だよね?と。
韓国小説『僕の狂ったフェミ彼女』に出てくるフェミニストの「彼女」は、こうした状況にはっきりと「NO」を突きつける。日本でフェミニストというと極端な主張をする人たちのイメージが根強いが、彼女が主張する「フェミニズム」はささやかなようにすら感じる。「彼女」に影響を受けて変化する女性たちが訴えはじめたのは、「共働きなのだから家事分担を見直したい」「今年の里帰りは私の実家に先に帰りたい」といったごく日常的な願いだ。しかし、これが家父長制の中で育った韓国の男性たちには受け入れられない。自分たちの妻が「フェミ」に侵されて「狂って」しまったと大騒ぎを始める。
あの「自炊」の場面に「彼女」がいたらどうなっていただろう。「なんで女子だけが料理をするの?」「ケータリングじゃダメなの?」などと言って、例の上級生と大げんかを始めたかもしれない。きっと「彼女」はこれからの世界のどこにでもいる。「狂って」いるのは、彼女か、世界か。もし「彼女」を見かけたら、いっしょに考えてみてほしい。



話を聞いてもらいたくてたまらない――。だれしもそんな日があるでしょう。それは嬉しいことがあったときかもしれませんし、愚痴を発散したいときかもしれません。
それなのに相手が全然聞いてくれなかったら、「自分の話がおもしろくないからだ」「相手は自分に興味がないんだ」とガッカリしてしまうことも。でもあまり落ち込まず、「“聞いてもらう技術”を磨く必要があるのかも?」と考えてみてはいかがでしょう。
そこでおすすめしたいのが本書、『聞く技術 聞いてもらう技術』です。技術といっても、「黒いマスクをしてみよう」などといった、簡単でちょっと意外なものばかり。ほんの少し行動を変えてみるだけで、聞いてもらえる確率はぐんとアップするのです。
著者は「自分が聞いてもらえているときにのみ、僕らは人の話を聞くことができます」「聞いてもらえていないとき、まわりが敵だらけに見えてきます」といいます。誰しも身に覚えのある、ハッとするようなメッセージですよね。
あなたとあなたの大切な人が疲れてしまう前に、本書を読んで「聞く」と「聞いてもらう」について考えてみませんか。