【書店員のイチオシ】
『余命3年 社長の夢』
【NetGalley Japan】


北洋建設株式会社の小澤社長は『脊髄小脳変性症』(「1リットルの涙」の主人公と同病)という進行性の難病に冒され、余命3年の宣告を受けています。
本書は、限られた命をどう使うか、著者の取組みを通じて問いかける1冊となっています。
内容紹介
元受刑者を日本でいちばん受け入れている企業が、北海道札幌市にあります。それが小さな建築会社「北洋建設株式会社」です。
45年以上も前から、元受刑者を採用しており、その数は延べ500人以上、使ったお金は2億以上です。北洋建設株式会社の小澤社長は「脊髄小脳変性症」(『1リットルの涙』の主人公と同病)という進行性の難病に冒され、余命3年の宣告を受けています。次第に手足が不自由になり、話す言葉も不明瞭になっている状況。小澤社長の信念は「犯罪者であっても幸せになる権利がある。誰もが人の役に立つ力を持っている」だといいます。その信念を通すため自らの命を削りながらも懸命に活動を進めています。
本書は、限られた命をどう使うか、著者の取組みを通じて問いかける1冊となっています。
NetGalley会員レビュー
でてきたのは「元受刑者らの就労支援をより進めてていこうと思った」
この一文に痺れた。
これまで自分がやりたくてできなかった事をする…のではなく家族と残された時間を密に過ごす…ではないのだ。
私が余命を宣告されたならどうするだろう??自分や家族、友人以外の誰かのために生きるという選択肢は今の所無い。社長であれば、社長職を譲り家族や友人たちと過ごし自分の為に残された時間を使う。
小澤氏に残された時間は後3年。私が小澤氏に出来ることはないだろうか…と考えた。
まずは、この本を買い、レビューを書き、拡散しよう。
小澤輝真氏、北洋建設株式会社代表取締役社長。脊髄小脳変性症、余命10年と診断されてからも、独自のシステムと哲学で元受刑者の就労支援、就労後も社会での居場所を作り、再犯防止を真摯に取り組まれている。
元受刑者と聞けば、まず人格を見る前に過去の科を色眼鏡で見てしまうのが、一般的な感覚だろう。しかし、小澤社長はユニークな生い立ちもあるせいか、前科があってもそれだけで人を判断をしない。むしろ、財を投じてまで再犯しない様に環境を整え、社員教育を惜しみ無く与えて来た。
会社経営も全て順調ではなく、先代の残した負債や古参社員の裏切りなど波瀾万丈なものであった。定職率も私達の期待に反し、8割の人が辞めていく。せっかくの教育も水の泡である。それでも、小澤社長は社員の可能性を信じ、元受刑者の雇用をし続ける。
小澤社長は難病を患ったことと元受刑者の前科を重ねて、疑似体験と表現している。
一般的にネガティブだと思われることをオープンに出来ない心苦しさ、これは経験した者しか分からない特有の苦しみだろう。未来が見えない不安、周囲の視線さえも脅威に感じる。北洋建設では、前科を隠さないことを条件に雇用している。これは想像以上に難しく、抵抗があることだが、受け入れる環境がしっかりしているからこそ出来ることだと思った。正直に話し反省することで、人はやり直せる。
末筆に小澤社長が一番言いたいことが記されている。全ての人に伝えたい切実なメッセージだと思った。この言葉を実践出来れば、世の中はがらりと変わると思う。人間誰しもタイムリミットがある。日々の忙しさや慣例になっている日常で、自分のタイムリミットに気付いていないから、大切なことが後回しになっていたことに気が付いた。
小澤輝真氏、とても深い深い愛の人なんだと思う。読みながらに自然と胸が熱くなり、目頭も熱くなった。彼から力強いエールを受け取った人は少なくはないだろう。彼の人柄に魅入られる様に夢中で読んでしまった。とても素晴らしい一冊。
小澤輝真さん…創業以来500人以上の元受刑者を雇用する北洋建設の代表取締役社長。
2012年に進行性の難病を患い余命10年の宣告を医師に受ける。 潔くシンプルだが終始に渡り徹底した「人は仕事があれば再犯をしない」という理念が見られる。
その理念にたどり着くまで幼少期やバンド時代など筆者の人生観がフューチャーされ、その後の活躍や展開につながっていく。
本の中で語られる元受刑者とのやりとりや社会情勢で考えが構築されていき、そこから出される答えは泥臭いが確かな未来を作る言葉で溢れている。
自分を受け入れることはとても難しい。なぜならば自分は客観的に見えないからだ。
見えない自分は知らんぷりで大好きな影を住処とする。その影に必死に向き合う人たちがいる。向き合う人と向き合い、それらを見てきた眼が語る説得力は半端ない。
余命3年の小澤さんだからこそグッと心に届く訳でもない。自分も同じように過去の失敗をここまで引きずって長い間生きてきた。
最後の一文が涙となり止まった時間を再生する。僕もまだまだやりたいことがある!!
そんな気持ちになった本に出会いました。
「もしあなたが余命宣告を受けたら、どのように感じるだろうか?後悔しない生き方をしているだろうか?」
著者は37歳の時に進行性の難病を発症し、余命10年と告げられました。創業以来500名以上の元受刑者を雇用していった北洋建設株式会社の代表取締役社長である。著者の生い立ちとして、子供時代に遡る。
“「どこか行くあてはあるのか?ないならうちへ来い」そう言って、刑期を終えた元受刑者を、父が次々と引っ張ってきた”
“元受刑者の受け入れが全て成功しているわけではない。定着率はよくて2割”
そのような状況でも、
・受刑者を雇うための工夫とは?
・受刑者の更生を進めるため必要なことは?
・更生に必要なものは何?
・人が再犯しないために必要なことは?
…等
著者が実際に元受刑者と向かい合ってきたからこそ、実体験から熱く語られている。
余命がわずかになった今、子供たちを前にしての講演会で必ず話をされていることがあるという。
“人生で一番大事なものは〇〇だ。”
私の一番大切なものは何だろうか。それを大切にして生きているだろうか。強く考えされられた一冊でした。
誰しもいつかは自分の寿命も尽きると頭では理解していると思うが、それが「あと何年です」と突きつけられたら受け止める事ができるだろうか。私はかなり難しいと思う。もちろん、著者も時間がかかったし、今でもそうではないだろうか。一方で「残された時間で何ができるか」と考えた時に起こした、誰もが幸せになる社会を実現するための行動に胸が熱くなった。
本書を読んで「人は誰でも受け入れられたい」「誰でも変わりたいと思っている」ということを改めて感じ、「自分自身の限られた時間で何ができるか」を考えた。
自身の行く末、そして社会との関わりを考える1冊だと思う。生きにくい世の中で、毎日殺伐としたニュースが流れる。だからこそ読んで欲しい。
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