『「カッコいい」とは何か』
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内容紹介

「小説以外では、この十年来、私が最も書きたかった本で、実際に執筆していても頗る楽しかった」
――平野 啓一郎

マイルス・デイヴィス、三島由紀夫、仁義なき戦い、ナチスの制服……
「カッコいい」を考えることは、いかに生きるべきかを考えること!

「カッコいいとは何か?」がわからないまま、20世紀後半の文化現象を論ずることは不可能である。第二次世界大戦後の世界を正しく理解するためには、「カッコいい」の理解が不可欠だ。

「カッコいい」という概念は、一体何なのか?
クレージーキャッツからハリウッド映画、ダンディズムまで、その本質を歴史的にたどっていく。


「カッコいい」とは何か
「カッコいい」とは何か
平野啓一郎
講談社
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「カッコいい」とは何か
「カッコいい」とは何か
著者
平野啓一郎
出版社
講談社
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NetGalley会員レビュー

◎NetGalley図書館関係者会員
形容詞の中で「かわいい」と「カッコいい」は近しい関係にあるように個人的には思っています。

が、世に「かわいい」を分析した本は数あれど、「カッコいい」を扱う本は見たことがない。そんな中で登場した平野さんのこの本を、心躍らせながら拝読しました。

新書にしてはなかなか多いページ数ですが、人物、音楽、ファッションなど様々な視点から「カッコいい」の分析が行われているため、思いの外スラスラ読み進めることができました。

「カッコいい」と「恰好がいい」の違いなど、「なるほど」と思う内容が満載でした。
◎NetGalley教育関係者会員
カッコいい、格好いい、恰好いい。何をもってよしとするのか。

ファッションにおいて、音楽において、美術において、スポーツにおいて、生き様について、様々なシーンでかっこいいが多用される。

そこに明確な基準はない。

しかし、明確な基準がないからこそ面白い。かっこいい論争によって、その人の本質を見ることができるかもしれない。
◎NetGalleyレビュアー会員
平野さんとの出会いは『マチネの終わりに』。

その後『空白を満たしなさい』等、小説を何冊か読了。

毎回心に刺さるメッセージを発信している平野さんは、優れた文筆家であることに違いないですが、彼は小説も書ける、学者だと気づかされた。

本書は現代日本社会で多用される”カッコいい”をキーワードに、古今東西、人間は何に”しびれてきたか”を広範な視点から分析。

音楽、美術、文学、ファッション、宗教、政治利用に至るまで、平野さんが、その興味の尽きるまで書き倒した論文だ。

あとがきにも”ずっと書きたかった””手応えを感じている”と書かれており、まさに力作である。
◎NetGalleyレビュアー会員
マーケティングでも「物語」「体験」だけではなく、生理的興奮、「ドラクロワ=ボードレール的な体感主義」としての「しびれる」か否かが必要。

自分の中に、何かに「カッコいい」と憧れる「分人」を持てたら、この世を生きる糧になるのでは。

おすすめの新書、平野啓一郎さんの力作です。
◎NetGalleyレビュアー会員
かっこよくなりたいより、自ら内的に追体験したい。それがゾクゾクする正体。

あまりのかっこ良さに電気が走るといった経験は僕もある。それはパンクロックだった。目を見開き何かを吐き出す音楽は、当時何者でもなくダサい学生だった僕の心を突き破ってきた。

本書に盛り込まれているトピックは、各時代へのファッションや音楽の定義、ローリングストーンズやビートルズはもちろんモーターヘッドの話など多彩である。

ダサいとカッコいいは時代と共に変化する。昨日までダサかったものが急にカッコいいものとして捉えらられることもしばしば。

価値観は流動的で絶対ではない。だから背筋がゾクってするあの感じを思い出す。

ダンディズム、カリスマ、そして個人の領域へ。

あの頃の自分のように突き破るような生き方をしているだろうか? 僕はまた原点を見ている。
◎NetGalleyレビュアー会員
「カッコいい」という感覚を初めて知ったのはいつだろうか?

子供のころ、世間が言う「カッコいい」の代表は、石原裕次郎や加山雄三だったような気がする。けれど、わたしが最初にカッコいいと思ったのはアベベだったような気がする。マラソンを走り切っても涼しい顔をしていて、余裕でジョギングをしていた。そんな彼を見て、わたしはカッコいいなぁと思った。2位以降の選手がフィニッシュラインを越したとたんに倒れ込むのとは、別次元の強さだった。
もう少し大きくなってからカッコいいと思ったのは、ロック・ミュージシャン。大人たちは不良と呼ぶけれど、長い髪も変わった服装も演奏する音楽もカッコいいと思った。

カッコいいには2種類ある。ある時点でカッコいいと感じるものと、いつまでたってもカッコいいものがある。ファッションなどの場合には、カッコいい時期に限りがあって、後から冷静になってみると何がカッコ良かったのか分からないものもある。

流行っているからカッコいいのか、カッコいいから流行っているのかというのは判断が難しい。けれど、カッコいい人というのはいつの時代にもいる。

カラヤンや、マイルス・デイヴィス、エルビス・プレスリーのような人たちに、音楽性はもちろんだけど、一目見た時のカッコよさから惹きつけられた人も多いんじゃないかな? カッコいいって理屈じゃないから、そう感じた瞬間にシビれちゃうんだよね。

カッコいいっていう感覚は個人差がかなりあるはずなのに、同じ人、同じものに、多くの人が惹きつけられてしまうって不思議だな。
◎NetGalleyレビュアー会員
「カッコいい」という言葉は、所謂流行語といってよいのだろう。本書で起源としている説でも、戦時中の軍隊起源説が一番古く、20世紀第2クォーターまで遡るのがせいぜいのようである。しかし、流行語であるがゆえに、最近ではちょっと前ほどは頻繁に使わなくなったように思う。「カッコいい」と言う言葉に少しダサさが漂い始めているように思えるのである。最近ではcoolなんていう英語がそのまま、使われているようだ。まあ、だからこそ「カッコいいとは何か? がわからないまま、20世紀後半の文化現象を論ずることは不可能である。」という話になるのであろう。本書は「カッコいい」を通した、戦後日本の文化論となっている。

カッコいいは単なる外観のカッコいいだけではない、というのが著者の主張である。生き方がカッコいい、見た目は平凡、滑稽に見えて本質は優れている。その差がカッコいいといったことだ。すなわち、「カッコいい」を考えることは、いかに生きるべきかを考えることになるのである。

本書では、ナチスの制服をカッコいいとすることに批判的である。だが、例えばプラモデルやウォーゲームの世界でのドイツ軍はどうだろうか。ニッチな趣味の世界であるために、マスコミに晒されることがあまりないためか、タイガー戦車がカッコいいといっても、ナチズムと結びつくと批判されることはあまりないように思う。ゼロ戦や大和にしてもしかりである。私らの世代(50年60年代)の理科系少年は、こういった機械類に痺れるようなかっこよさを感じていた。そして、それは少し大人になっても同様である。

本書では、音楽やファンションのなかでの「カッコいい」が、かなりのボリュームで論じられている。だが、違った側面からの考察も面白いかもしれない。
「カッコいい」とは何か
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平野啓一郎
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著者
平野啓一郎
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公開日:2019/08/28
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