大人になるための勇気と装置をもつために! 『教養の書』
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今回は、『教養の書』をご紹介します!
おすすめコメント
教養とはそもそも何か。なぜ大切なのか。教養の道をさえぎるものは何であり、その道を歩むためにどんな装置が必要なのか。すべてが詰まった「知の教典」、ここに誕生!ベストセラー、『新版 論文の教室』の著者が大学新入生に語り続けてきた名物授業。
「学生時代に読みたかった」「こんな本をさがしていた」の声、ジワジワ拡大中です。
気合い入りまくりのトダヤマ節が、あなたも! あなたも! あなたも啓蒙しまくる!


NetGalley会員レビュー
哲学者の書いた教養についての本は、いろいろと理屈っぽいところがあった。論理学などは、なるほどとは思うが、やはり前半の、「教養とは何か」の部分が圧倒的におもしろい。
説明にオーウェルの『一九八四年』やブラッドベリの『華氏451度』の話が出てきて、そこから派生した話も興味深かった。
言葉を増やせば思考は拡大する。逆に、『一九八四年』は言葉を単純化、つまり減らすことで人間から思考を減らすという。ようするに愚民政策。そこを教養の話とぶつけてきた。『華氏451度』は本を燃やす話。これも教養潰しだ。
教養とは、とても大切なんだな。
「教養」というのはどんなものなんだろう? と考えたとき、芸術とか音楽とか歴史とか、仕事とは別の、いわば高級な道楽というような認識でいました。そういうものを知っていることによって人生における「ゆとり」とか「幅」を広げるものなのかなぁと思っていたのです。
本書の76ページには、『知に働けば蔵が建つ』(内田樹、文春文庫)より、次の文章が引用されています。
「教養とはかたちのある情報単位の集積のことではなく、カテゴリーもクラスも重要度もまったく異にする情報単位のあいだの関係性を発見する力である。
雑学は『すでに知っていること』を取り出すことしかできない。教養とは『まだ知らないこと』へフライングする能力のことである。」
「まだ知らないことへフライングする能力」と言われると、それは欲しいなぁ! 雑学と教養の差は大きいなぁ! と感じました。
「すでに知っていること」を取り出すだけじゃ、説教臭いだけだものね。その先へ進むための能力と考えるととても魅力的! もともと持っていたAという能力と、Bという何かが化学反応を起こしてAでもBでもない何かを生み出すってすごい。
教養とはそういうものなのかーー。一見無駄なように見え、それが大事ってことなのですね。
面白かったです。
教養ってどういうことかな? とよくわかっていない部分がありました。難しいことが書いてあるんだろうな。とも。ですが、全然違いました。
面白い。エンターテインメント感もあって、読みやすいのにためになる。
生きていればどこかで触れるであろう、古典的なもの。そういうものが、人生を何倍も楽しめるものにしてくれるんだなと感じました。
教養。大事です。
教養ーー。この言葉にどんなイメージを持つだろう。
私は、教養という言葉に出会って実感したのはやはり大学入学後の教養課程。
なんだかキラキラして将来のためにも必要なものを、これから身につける! という意気込みにあふれていた。
きっとこの本はそんな感じ方をしてしまう世代に向けて、それをさあ身につけましょう皆さん! って書いてあるに違いない。と思いきやそこは違う。モノの見方を持つために必要なのが、教養なのだ。生きていくために、自分の軸として持っていくものが教養なのだ。
自分が今まで築いてきたもの、またはこれから築くものへの、礎石となる本だった。
まずは読もう。読まなければあなたの窓も開きません。
真理の認識にはコストがかかるという認識。
つまり人間は、一人ひとりはアホという、なんとも驚愕な内容。
ついつい居心地の良い「イドラの洞窟」の岩盤浴で満足している自分は、はたから見るとアホであろう。ハッと思い知りました。
確かに僕はアホだ。ではアホにならないためには何が必要か。
・視点を◯える
・◯者と出会う
・歴史を◯る
これは相対的な視座を獲得するコツだ。読んだ気になったり、わかったつもりになったりせずしっかり読んでみよう。案外答えはバラバラかもしれない。
最後にビブリオバトルに一つを例にし、集合的知性増強装置に結びつけるその感性が知性であると思った。
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