要約の達人が選ぶ、今月のイチオシ! (2019年5月号)

石渡 翔

2019年5月1日、ついに「令和」の時代がやってきました。言うまでもないことですが、年号はあくまで制度であって、年号が変われば世界が変わるというものではありません。とはいえ年号が変わることには、やはり象徴的な意味があります。これまでの良いものを残しつつ、これからの時代をつくっていく。私たちはいま、その始まりの一歩を踏み出す地点にいます。

フライヤーというサービスが、これからの時代をつくっていく人の一助となりますように。令和最初のイチオシをお届けいたします。

石渡翔
編集部石渡翔のイチオシ詳細
直感と論理をつなぐ思考法
直感と論理をつなぐ思考法
佐宗邦威
ダイヤモンド社
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直感と論理をつなぐ思考法
直感と論理をつなぐ思考法
著者
佐宗邦威
出版社
ダイヤモンド社
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SNS、楽しいですよね。スキマ時間があるとついつい見ちゃう人も多いはず。
一方で「いいね」の数を気にしたり、誰かが炎上する様を眺めたりしていると、いつのまにか心が「他人モード」に変わっていくのを感じます。SNSは新しいかたちの「村社会」であり、他人を喜ばせたり、怒らせたりしないようにどうしても神経を使ってしまう。空間的には一人かもしれませんが、そこに「自分モード」はありません。そしてこういう現象はSNSに限らず、学校や会社などあらゆる場所で起きているように思います。

本書はまず「自分モード」になること、自分の「妄想」を取り戻すことの重要性を説きます。「本当に価値あるものは、妄想からしか生まれない」とは著者の言葉ですが、「差異が価値になる」のが現代社会。他人の目を気にしすぎていると、自分の持つ「差異(=価値)」が失われかねません。

妄想を手なずけ、しかも妄想を妄想で終わらせずしっかり具現化したいのなら、この本をおすすめします。ビジネスからアートまで、あらゆることに繋がっていく思考法だと感じました。

松尾美里
編集部松尾美里のイチオシ詳細
経営戦略としての異文化適応力
経営戦略としての異文化適応力
宮森千嘉子,宮林隆吉
日本能率協会マネジメントセンター
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経営戦略としての異文化適応力
経営戦略としての異文化適応力
著者
宮森千嘉子 宮林隆吉
出版社
日本能率協会マネジメントセンター
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日本にいても、異なる文化背景をもつ人と協働する機会は増えている。私個人の例では、海外の出版社とやりとりをする際や、海外の起業家に取材する際に、「あ、自分の物差しにとらわれていた……!」と反省することがしばしばある。

以前、Trusted CorporationのCEOファリザ・アビドヴァさんにインタビューの機会をいただいた。7か国語を操り、日本のグローバル企業を対象に異文化理解の研修を提供しているファリザさん。彼女の次の言葉がいまも心に刻まれている。
「ダイバーシティの敵は"バイアスに無自覚なこと"」。
グーグルや大手日本企業の一部では、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に気づき、対処するための研修を導入している。それほどまでにバイアスの存在は根強く、解決すべき課題となっているのだろう。

ではバイアスに気づくためには何が有効なのか? 『経営戦略としての異文化適応力』から学んだのは、「国ごとの文化の違い」の知識が大事ということである。

本書は、国民文化・組織文化研究の世界的権威、ホフステード博士が生み出したフレームワークによる「多様性マネジメントの実践書」だ。博士は膨大な調査データをもとに、国による文化の違いを「6次元モデル」としてスコア化した。「集団主義か個人主義か」「女性性か男性性か」「不確実性の回避度の高低」。こうした評価軸によって、各国を6つのメンタルイメージに分類できるという。

メンタルイメージを具体的に知っていれば、文化背景が異なるメンバーとのコミュニケーションで食い違いが起きても、俯瞰的に現状を見られる。「彼(彼女)はこういう価値観を重視しているのか。それなら意思決定のポイントも違うだろうな」などと、相手に歩み寄り、一緒に目標に向かっていくための「手がかり」を得られるのではないだろうか。

もちろんメンタルイメージは、個々人をタイプに当てはめて固定的にとらえるものではない。むしろ、「自分が正しい」という思い込みを捨て、異なる見方を受容するマインドセットを育ててくれるフレームワークだ。6つのメンタルイメージの中身が気になる方は、ぜひ本書をお読みいただきたい。
メンタルイメージが役立つのは、ビジネスの場に限らない。プライベートでも、異なる背景をもった人と友人になりたいという場面で力を発揮するのだと思う。

庄子結
編集部庄子結のイチオシ詳細
ささいなことに動揺してしまう敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本
ささいなことに動揺してしまう敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本
みさきじゅり
秀和システム
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ささいなことに動揺してしまう敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本
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著者
みさきじゅり
出版社
秀和システム
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冒頭から個人的な話で恐縮ですが、私の親しい友人には、繊細で、関西弁で言うと「気にしい」の子が多いようです。この傾向にうすうす気づいてはいたものの、単に「大雑把な私と繊細な彼女たちのコンビはなかなかバランスがよい」という程度の認識でした。

本書は、そんな“鈍感”な私の目を開かせてくれました。彼女たちの気質は、本書に書かれているHSP(Highly Sensitive Person:敏感すぎる人、繊細すぎる人)の特徴に見事に当てはまっていたのです。

HSPの方は、取り込む情報量の多さゆえ、処理に時間がかかります。会社で叱られた後、帰宅して布団にもぐりこんだころになってはじめて「あれは、私が叱られるべきことではない!」と気づきます。そして翌日抗議し、「なぜその場で言い返さないのか」とまた叱られる――これはどうやら“HSPあるある”のようで、友人に話してみたところ、力強くうなずいていました。

HSPの方が気持ちよく働くために、本書はよきバイブルになるでしょう。もちろん「HSPの友人を持つ人」という立場である私にとっても、“なぜ彼女らに惹かれるのか”を理解させてくれる、すばらしい一冊でした。

井手琢人
プロモーションマネージャー井手琢人のイチオシ詳細
勝間式超コントロール思考
勝間式超コントロール思考
勝間和代
アチーブメント出版
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勝間式超コントロール思考
勝間式超コントロール思考
著者
勝間和代
出版社
アチーブメント出版
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不要な我慢や努力をせずとも、自分のイメージ通りに物事が進み、望んだ結果が得られる。そんな素晴らしいことがありえるのか。勝間和代さんが提唱する「超コントロール思考」はまさにこれを体現している。
どれほどハードルの高いものかと思いきや、本書を読むとそれは実にシンプルなものであった。

日々我慢してやっていること、何か納得がいかないけど続けていること、そういったものを一つ一つ自分のアレンジで片づけていく、そういうイメージだ。

「前任から引き継いだこの資料、何か使いづらいんだよなぁ」
「この部屋、なんでこんなに掃除しづらいんだろう」
「この駅、なぜこんなに乗り換えがめんどくさいんだろう」

いろいろと思うことはある。こういった日々ストレスになっているものを一つずつ片づけていくと最終的にはスッキリとした毎日が待っていそうだ。

人というものは結構保守的なもので、変化することをためらう人も多い。そして変化するにはエネルギーが要るものだ。
しかし、繰り返しストレスを感じることの方が自分にとってはよっぽどマイナス。一度変わってしまえばそこから先は晴れやかな気分になれるもの。本書はそんな一歩を踏み出すことのできる一冊である。
前任の作った資料はフォーマットを変え、掃除しづらい部屋は模様替えをして、乗り換えがめんどくさい駅は使わず、別の駅を使えばいいのだ。
というわけで私は飯田橋駅を使わない方法を考え中である。

公開日:2019/05/01
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