人間力のテキスト『いっきに学び直す日本史 教養編・実用編』
【ほんをうえるプロジェクトのイチオシ】

ほんをうえるプロジェクト
一流ビジネススクールを出たからといって、成功が約束されているわけではない。先日私は、某所で行われた起業家ゼミナールに参加した。そこで講師の口から出てきたのが、次のような言葉だった。「スキルセットよりマインドセット」。一寸先に闇が待ち構えているビジネスの世界では、人に対する深い洞察に基づく「想像力」が何より必要になるという。米国一流企業の経営者の言葉として紹介された。

その「想像力」を鍛えるにあたり、最高のテキストをご紹介したい。元外務省主任分析官の佐藤優氏の企画で生まれた『いっきに学び直す日本史』である。氏が外交官時代に肌身離さず持ち歩いた伝説の学習参考書『大学への日本史』の内容を、最新情報にして、読みやすくした本だ。著者は安藤達朗氏(元駿台予備学校講師)、企画・編集・解説が佐藤優氏(作家)、監修者が山岸良二氏(東邦大学付属東邦中高等学校教諭)となっている。

いっきに学び直す日本史 教養編
いっきに学び直す日本史 教養編
著者
安藤達朗/著 佐藤優/企画編集解説 山岸良二/監修
出版社
東洋経済新報社
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いっきに学び直す日本史 実用編
いっきに学び直す日本史 実用編
著者
安藤達朗/著 佐藤優/企画編集解説 山岸良二/監修
出版社
東洋経済新報社
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通史は、一人の著者が書いたほうがわかりやすい。本書は、そのクオリティを保ちつつ、監修者が最新情報を反映させて、東洋経済新報社からビジネスパーソン向けに刊行された。ビジネスに必要な人間力を鍛えたい方にとっては、これ以上ない一冊といってよいだろう。現実は小説より複雑に動く。人間社会でリアルに起きた物語(=歴史)は、まさに小説よりも奇なりだ。小説も良いが、歴史教養の知識はより重要である。

本書は、全体として「世界史」を意識した記述になっているため、ここから学んだ教養は国際的な社交にも威力を発揮する。話の引き出しが豊富な人は、どこにいってもひっぱりダコだ。そういう効能もあることを書き添えておく。もしかすると、『大学への日本史』ときいて苦々しい記憶がよみがえる方もいるかもしれない。でも私は、そんな方にこそ、あらためて読んでみてほしいと思う。

大好きな物語を読むような気持ちで、休みの日のカフェやリビングで、ゆったりと本書のページをめくってみてもらいたい。なんという贅沢だろう。

「ビジネスパーソンの目的は歴史の専門家になることではなく、ビジネスや社交において必要十分な教養を身につけることだ。それには、本書1冊の内容を知っていれば十分である。」(『いっきに学び直す日本史 教養編』より抜粋)

受験を前提としない歴史の勉強は、この上ない大人のエンターテイメントなのである。

ほんをうえるプロジェクト 吉村博光

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公開日:2017/06/09
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