AI書店員を生んだ 『CSV時代のイノベーション戦略』
【ほんをうえるプロジェクトのイチオシ】

ほんをうえるプロジェクト
CSV時代のイノベーション戦略 「社会課題」から骨太な新事業を産み出す
CSV時代のイノベーション戦略 「社会課題」から骨太な新事業を産み出す
著者
藤井剛/著
出版社
ファーストプレス
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この11月から“ミーム”という名前のAI書店員さんが、書店デビューすることになった。店頭をメディアに見立てた、「マクルーハンの本棚」というほんをうえるプロジェクトの取組みの一環だ。朝日新聞の報道を受けて、早くも話題になっている。

http://digital.asahi.com/articles/ASK9W4CDBK9WUCVL016.html

本書は、この企画の三大ネタ本の1冊である。他の2冊は、マーシャル・マクルーハン著『メディア論』と、リチャード・ドーキンス著『利己的な遺伝子』。過去に一大センセーションを巻き起こしたベストセラー名著である。この3冊が相互に作用して、AI書店員というアイデアが、私の頭のなかに生まれた。

はじめて『メディア論』を読んだのは、大学の図書館だった。「メディアはメッセージ」という警句の鋭さと、「マクルーハン」という響きの良さが記憶に残った。『利己的な遺伝子』は、主たるテーマよりも「ミーム」という概念に興味をもった。

一方、『CSV時代のイノベーション戦略』を読んだのは、今年に入ってからのことだ。市場の変化を先読みするのではなく、市場の変化を自ら創り出す企業へ。今日の飯の種だけでなく、明日の飯の種をも生み出す経営へ。──CSV(Creating Shared Value)は、そのキーワードである。

海外先進企業はこの考え方を巧みに取り入れ、自前主義・内向き志向から脱却し成功をおさめているが、日本ではCSVがCSRの延長線上の“お飾り”になっているという印象を私は抱いていた。日本企業が越えるべき壁とは、一体何だろう。そんな興味に導かれて、本書を読み始めた。そして、「推進組織の成立条件」という箇所に目がとまった。

①自治権ある独立組織
②外部の異なるバックグラウンドを持つ人材のダイバーシティ
③既存組織と異なるマネジメントモデル・価値観の醸成
④既存組織とのブリッジ機能(距離をとり過ぎないための)
~本書より抜粋

幸いなことに「ほんをうえる」では、外部での経験を積んだ人材や、既存組織へのブリッジ役となる人材がいる。ダイバーシティが実現できている。この本の記述をみたとき、オープンイノベーションに挑戦したいという思いが湧いてきた。そして、多くの協力を得て、AI書店員は実現する運びとなった。この11月ぜひ皆さまも、ミームさんに逢いに、本屋さんに足を運ばれてみてはいかがだろうか。

ビジネス書は、ついついベストセラーに手を伸ばしがちだが、ブルーオーシャンに漕ぎ出すためには、他者が読んでない本を読んでいく必要がある。本書は、決して多く読まれている本ではないが、私にとっては、最高の読書体験となった。

ほんをうえるプロジェクト 吉村博光

「ほんをうえるプロジェクト」とは?

植物に水をやってゆっくりと育てるように、本ももっとていねいに売っていこうと、出版総合商社トーハンがはじめたプロジェクトです。新刊やベストセラーに限らず、独自の手法で良書を発掘し、本屋さんにご提案しています。同じ趣味をもった方同士がつながれる、「 #好きな本を語ろう 」というコミュニティを運営中です。ぜひご参加ください!

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公開日:2017/10/13
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