ほんとうの力をつけるための料理書
【ほんをうえるプロジェクト】

ほんをうえるプロジェクト
レシピを見ないで作れるようになりましょう。
レシピを見ないで作れるようになりましょう。
著者
有元葉子/著
出版社
SBクリエイティブ
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『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』という、料理書としてはびっくりするようなタイトル。有元葉子さんという有名な料理研究家の本ですが、仕事のやり方、あるいは教え方についてもぴたっとくるようなことが書かれていて、料理にあまり興味のないビジネスマンにも読んでいただきたい本です。もっと言えば、料理だけでも仕事だけでもない、生き方にも通じるような。

この本には、具体的なレシピは載っていません。教えてくれるのは料理のコツや流れや勘どころ。本の中で、有元葉子さんはレシピを道案内のナビゲーションに例えています。ナビがあることで、太陽の位置や目印になるものなど、自分で状況を確認しなくても目的地につけるようになりました。でも頼りきっていると、自分の力でどこへもいけなくなってしまう、そんな危機感……。
レシピはあくまで参考書。勘どころがわかってきたらレシピはもう見ないように。でないと料理が”自分のもの“にならない。自分の頭と目と鼻と舌を使って、鍋の中と相談しながら作る。はじめは失敗もあるかもしれないけれど、結果そのほうがラクに、楽しくなり、自由に料理ができるようになる。

新しい仕事をはじめるとき、前任者の引き継ぎやマニュアルを読んで、ひとまず「やり方」を覚えてやってみるということがあります。まずは体験してみるということが大事なので、やってみながらなぜそうするのかを理解していく。理解して考えた先に、もっといい方法へのアイディアや効率化などがあるわけですが、その通りにやるということが目的になってしまうこともあるのではないでしょうか。
状況が変わったときに、これまでと同じ仕事でいいのかどうか。料理でも、野菜の状態によってゆで時間を調節したり、食べる人の体調によって塩の量を変えたりすることで感じられる美味しさが変わると思いますが、そういう行動には、自分で判断するための観察力と経験が必要です。いつかはレシピやナビに頼らなくても自分で考えて動くことのできる、ほんとうの力をつけること。その力をつけるためのサポートとして、この本ではレシピではなく文章で料理の「勘どころ」を教えてくれます。

実際の内容はもちろんすべて料理についてですが、この読者へのアプローチは「コーチング」のお見本のような本でもあると思います。読んでみると、料理と仕事、一石二鳥のレベルアップができるかもしれませんよ。

ほんをうえるプロジェクト 船田真喜

「ほんをうえるプロジェクト」とは?

植物に水をやってゆっくりと育てるように、本ももっとていねいに売っていこうと、出版総合商社トーハンがはじめたプロジェクトです。新刊やベストセラーに限らず、独自の手法で良書を発掘し、本屋さんにご提案しています。同じ趣味をもった方同士がつながれる、「 #好きな本を語ろう 」というコミュニティを運営中です。ぜひご参加ください!

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公開日:2018/06/08
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