

人生における労働期間が伸び、転職や働き方の多様性が広まるなか、私たちは一生「仕事探し」と向き合わなければなりません。でも溢れかえる情報のなか、「自分に合った仕事」はどう見つければいいでしょうか? 本記事では『適職の地図』(かんき出版)の著者・土谷愛さんが、簡単にできる「適職を見つける方法」を伝授します。
長らく続いた終身雇用制度が終焉を迎え、「就職した会社に一生勤めること」が常識ではなくなりました。
人生100年時代、これまでより「働く期間」が長くなることも想像に難くありません。
そんな中、わたしたちは「どのような仕事・働き方をするのか」の選択に迫られています。
そこで浮かんでくるのは、たとえば「転職」という選択肢。
総務省が発表した『令和4年就業構造基本調査』によると、令和4年10月1日現在の有業者数は6,706万人ですが、そのうち転職就業者は約1,246万人となっており、5年前に比べると19万人も増加しています。
また、株式会社リクルートが実施した『就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022』によれば、転職経験者の割合は20代で37.4%、30代で52.8%、40代は59.9%、50代で58.0%にものぼるのだとか(20~50代正社員・正職員の就業者7,804名を対象とした調査)。これはつまり、30代までに半数以上、40代までに6割程度が転職を経験するということになります。
その一方で、また別の選択肢として「まったく新しい働き方」も登場しました。
たとえばSNSが普及し、動画配信プラットフォームYouTubeのキャッチコピー「好きなことで、生きていく」が世の中に浸透したように、個人がスキルを身につけて副業をしたりフリーランスとして独立したりすることも、以前より格段に身近に感じられるようになったことでしょう。

とくにコロナ禍では、リモートワークの普及などで「働き方の変化」を身をもって実感した人や、副業解禁の流れを受けて副業に興味を持った人も多いのではないかと思います。
実際、前述の総務省の調査でも、有業者(農林業従事者を除く)のうち「副業がある者」は305万人と、5年前に比べ60万人の増加となっていることがわかります。
(出典:総務省「令和4年就業構造基本調査」)
(出典:株式会社リクルート「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」)
つまり、もはやだれもが「転職や副業・起業を当たり前に選択する時代」がやってきたのです。
一見すると、このように生涯でたった一つの仕事・会社に縛られず、自分らしい仕事や働き方を選べることは、「とても生きやすい時代になった」と言えるかもしれません。
ただ、そこで実際に多くの社会人がとある悩みに直面することになります。
それは、「自分がどんな仕事や働き方を選んだらよいのかわからない」というもの。
皮肉なようですが、「どれでも選べる」と選択肢が増えたことが原因で、どれかを選ぶことを難しく感じる人も増えてしまっているのです。
私のもとにも「自分の選ぶべき適職を見つけたいが、どのように見つけるかわからない」という相談は絶えず寄せられます。

それもそのはずで、これまで学校においては教科書の中に正解があるのが当たり前でした。
正解のない問いに自ら挑む機会が少なかったため、急激な時代の変化に戸惑うのも無理はありませんよね。
でも、だからこそ、これからの時代により大切になるのは「多くの選択肢の中から、自分に必要なものを選ぶ力」ではないでしょうか。
では、どのように「自分に必要なものを選ぶ力」を養うかというと、まずは自分をよく知ること――すなわち、「自己分析」を行うことが必要です。
今はスマホを覗けば、すぐにSNSを通じて世界中の情報にアクセスできます。
変化の激しい時代、「世の中にどんな選択肢があるか」を知るために、外部の情報にアクセスしている人はとても多いでしょう。
しかし、それだけでは、「どの情報が今の自分にとって必要なのか」まではわかりません。
むしろ他人の意見やライフスタイルに影響され、本当の自分の望みがどんどんわからなくなってしまいます。
そこで自己分析を行うことで初めて、溢れんばかりの情報の渦から「自分に合ったもの」を正しく取捨選択できるようになるのです。

とはいえ、自己分析と聞くと「難しそう」や「面倒だな」と感じる方も多いと思いますが、それは明確なゴールを持たず、やみくもに「自分のことをとにかく深掘りしなきゃ」と思っているから。
たとえば「適職を手に入れること」をゴールにするなら、自己分析はシンプルに次の3つの観点だけで大丈夫です。
①理想の未来(どんなゴールに向けて走るか)
②やりたいこと(ゴールにたどりつく手段)
③強み(ゴールへ向かう過程で使える自分の武器)
まずはこれらの3つに絞って考えてみると、あとは出てきた答えをパズルのように組み立てるだけで「適職を手に入れる具体的なプラン」が自ずと見えてきます。
毎日頑張って働きながらも、ふと「何のために働いているんだろう」「今のままでいいのかな」と迷ってしまう瞬間はありますよね。
私のもとにも、仕事に関するお悩みが返信しきれないほどたくさん届いています。
そこで「だれもが3つの自己分析を完了させ、適職を選ぶことができる一冊」として上梓したのが『自分だけの強みが遊ぶように見つかる 適職の地図』です。


本書は7日間の「適職クエスト」というゲーム仕立ての構成で、一日一日の簡単なミッションをクリアしていくだけで、最終的には①理想の未来 ②やりたいこと ③自分の強みがすべて見つかり、適職に辿り着く一枚の地図ができあがります。

ぜひ「面倒だな」「大変だ」と思ってしまいがちな自己分析を、本書を活用して「ゲームで遊ぶように楽しんでもらえたら」と心から願っています。
土谷愛(つちたに あい)
◉――株式会社マイディアル代表取締役。強み発掘コンサルタント。
◉――売上ビリの落ちこぼれ営業時代、ひょんなことから「自分の強み」を見つけて社内1位、最年少管理職に。広告業界で約600本の記事制作を担当し、多くの顧客や部下と接し「人の強みを見つける力」を磨く。
◉――2018年、退職後に始めたブログで「強み発掘オタクがあなたの強み見つけます」という相談サービスを開始したところ、申し込みが殺到。「誰にでも輝く強みがある」という信念のもと、自己分析・強みを活かす転職・強みの収益化・SNS発信などをテーマにオンライン講座を続々と開講。自分探しに迷う20~30代の会社員や主婦が口コミで集まり、総受講者500名超、公式メルマガの読者は累計10,000名を突破。
◉――著書に『自分だけの強みが遊ぶように見つかる 適職の地図』(かんき出版)、『自分を知る練習 人生から不安が消える魔法の自己分析』(青春出版社)、『特別なスキルがなくてもできる 月収+10万円 こっそり副業術』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。
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