『新・魔法のコンパス』をビジネスパーソンに勧める理由
【啓文堂書店橋本駅店のイチオシ】



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本書は、著者である西野亮廣氏が、新しい価値観について丁寧にわかりやすく説明した本です。
第1章では「お金」、第2章では「広告」、第3章では「ファン」を取り上げています。
第1章はお金の問題から入っていきます。
挑戦を続けるにはお金の問題を解決し続けなければならないと著者は言います。
「お金は『他者に提供した労働の対価』ではなく、『他者に提供した価値の対価』だ。」という記述があり、「辛い労働=お金」という風潮を嘆きながら、再度お金を稼ぐ原点というものを確認していきます。
収入を増やす方法では、藤原和博氏の提唱する「希少性」の概念を紹介しており、今後の時代を生き抜くために必要な考え方が提示されています。
第2章の「広告」と第3章の「ファン」では、マーケティングの新たな考え方を提示。「マーケティングの教科書」といっても全く差し支えないほど、非常に内容が濃い記述になっています。
今までの本は、著者の考えに同感する人が読んでいる印象もありました。一方、本書は、これからの時代のマーケティングにマッチしているため、今まで著者の本を読んだことがない方にもお勧めです。
「広告」に関しては、これからの広告についての考え方、押さえておくべきポイント、リピーターの作り方などを細かく解説。
「ファン」に関しては、ファンの定義やファンの作り方について書かれており、特にモノを売る商売をしている人にとって非常に役に立つ内容です。機能や品質、値段での差別化が難しくなってきている昨今、消費者は「人」でモノを選ぶ傾向にあります。要するに、ファン作りは避けて通れないとのこと。
それぞれの章が1節、2節、3節……と分かれていて、節ごとに目次が設けられており、最後にはまとめが掲載されています。まとめには著者が言いたかったことがズバリ書いてあり、読者に優しい作りになっています。
最後には特別付録として、近畿大学の卒業式で著者が行ったスピーチ「この世界に失敗など存在しない」が掲載されています。これを聞いて社会に出るか否かで、人生はガラリと変わってくるだろうなと思えるほど感動的なスピーチになっています。
進化を続け、既刊よりさらに読みやすい一冊を世に送り出し続ける西野さん。
今後の作品にも期待しています。
啓文堂書店橋本駅店 内田 継一