文庫コーナーで見つけたビジネス書 売上ベスト3
【紀伊國屋書店のイチオシ】

紀伊國屋書店
本屋では、文庫は文庫コーナーに、新書は新書コーナーに置かないと、どうも収まりが悪いところがあって、内容がビジネス書であってもビジネス書売場に置いていない本、というのがままあります。
今回はそんななかから「文庫コーナーで見つけたビジネス書 売上ベスト3」をご紹介します。

1位『失敗の本質』(戸部良一他 中央公論新社)
2位『組織の不条理』(菊澤研宗 中央公論新社)
3位『働き方の教科書』(出口治明 新潮社)

※ランキングは紀伊國屋書店新宿本店の4月の売上データによる

注目は、2位の『組織の不条理』
組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ
組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ
菊澤 研宗
中央公論新社
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組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ
組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ
著者
菊澤 研宗
出版社
中央公論新社
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1位に輝いた組織論の古典的名著=『失敗の本質』と同じく、日本軍の失敗に学ぶというスタンスで書かれていますが、「日本軍は合理的であったが故に不条理に陥った」としているところが、とても興味深いです。
著者は新制度派経済学の「取引コスト理論」「エージェンシー理論」「所有権理論」を駆使して、「ガダルカナル戦」「インパール作戦」「ジャワ軍政」などを分析していきます。また、同様の手法を用いて企業活動にも検討がなされます。元々、2000年に出版された本なので企業事例が古いのが玉に瑕ですが、今回の中公文庫化にあたり、東芝など最新の事例を「あとがき」として加えています。
機械化されたアメリカ軍になぜ白兵突撃を繰り返したのか、なぜ誰もが無謀と思ったインパール作戦は実行されてしまったのか、その理由が経済理論で紐解かれたとき、同じような陥穽が、現代を生きる私たち周辺そこかしこに仕掛けられていることに戦慄することでしょう。『失敗の本質』を未読の方は、読み比べてみるのもお薦めです。

紀伊國屋書店新宿本店 ビジネス書仕入担当 吉野裕司

https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/

公開日:2017/05/19
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