「名は体を表す」というように、本にとってもタイトルは、その中身や志向を表す重要な要素。見た瞬間「ピン!」と来るものもあれば、「内容は良さそうなのに、タイトルがちょっと・・・」というのもあって、書店員が仕入部数を決める際にも重要なポイントになります。 そして、良いタイトル、売れたタイトルというのは、すぐに模倣され、似たようなタイトルが一気に増えるのが出版業界の常。最近、多いのは「最強の○○」「最高の○○」でしょうか。ジャンル不問で検索してみると「最強」とつく書籍タイトルはこの1年(2016年7月~2017年6月)で約580点、同様に「最高」=約230点、「究極」=約180点という結果でした。タイトルに「煽り」が必要とはいえ、この点数の多さにはびっくり、「最強」が乱立していては、本当に最強なの?と疑いたくもなりますね。 そこで、「最強」「最高」「究極」をタイトルに含むビジネスパーソン向けの書籍に絞って、 その発売から3ヶ月間の販売冊数を調べ、ランキングにしてみました。
1位『僕らが毎日やっている最強の読み方』池上彰、佐藤優 東洋経済新報社 2016.12


2位『最強の働き方』ムーギー・キム 東洋経済新報社 2016.7


3位『Excel最強の教科書』藤井直弥、大山啓介 SBクリエイティブ 2017.2


4位『スタンフォード式最高の睡眠』西野精治 サンマーク出版 2017.2


5位『統計学が最強の学問である ビジネス編』西内啓 ダイヤモンド社 2016.9


如何でしたか。この1年で最も売れた「最強本」は、池上彰氏と佐藤優氏が、「新聞」「雑誌」「書籍」「ネット」との付き合い方について書いた『僕らが毎日やっている最強の読み方』でしたが、その他も店頭で平積みになっているベストセラーばかり。信用できる「最強本」も数多く出版されているようで、一安心です。
6月以降に発売になった新刊では、
『「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』名越康文 夜間飛行


『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』Testosterone KADOKAWA


『世界の最新医学が証明した究極の疲れないカラダ』仲野広倫 アチーブメント出版


が売行き好調で、まだしばらくは、「最強」「最高」ブームは続きそうです。
もっとも、読書はとても個人的な体験。読む人1人1人によって「最強」「最高」の意味するところも変わってくるでしょう。是非、自分にとっての最強・最高の1冊を探してみてください。
紀伊國屋書店新宿本店 ビジネス書仕入担当 吉野裕司