出版社のイチオシ#009


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。
今回も危機マネジメント、整理術、生命保険、パンツ(!)、チームマネジメントと、バラエティに富んだ並びになりました。
皆様の琴線に触れる書籍がありましたら幸いです。
PHP研究所のイチオシ
近年、機長や客室乗務員の飲酒問題がニュースになっている。だが、国際線機長として世界30カ国の主要空港へのフライト経験をもつ著者はこう述べる。「誰かが見ているから何かをやらないというように、規範を自分の外に求めている人はパイロットには向かない」「人が見ていようがいまいが、決められたことはきちんと守るという精神を持つことがパイロットには求められる」。
乗客・乗員の命を預かる機長はコックピットで何を考え、どのように状況を判断しているのか。決められたことを守り、なおかつ予想外の事態に対処できる人材をどう育てるのか。著者いわく、「理想のパイロットのフライトには何も起こらない」。なぜなら「起こった事態はすでに予測済みのものであり、あらかじめ対策がすでに打ってある」からだ。未来を変えるためにいま行動するパイロットの哲学は、皆さんのお仕事にもきっと役立つと思う。
(編集 白地利成)
総合法令出版のイチオシ
机の上がグチャッとしている人のデスクトップは、だいたいグチャッとしています。その原因はなんでしょう。答えは「片付けを先送りにしている」からです。
本書では、整理の仕方が分からずに、片付けを先送りにしているビジネスパーソン向けに、そのテクニックを詰め込みました。デスク周りや日常の業務に加えて、スマホに入っている写真やクラウドに放置している書類などの整理術も紹介しています。1つの整理術にかける時間は15分から30分ほど、わずかな時間で、デジタルの雲の中を手探りで探すムダな時間とは永遠におさらばです。
本書から、効果的な片付け方をお教えします。わずか1分で机の上がきれいになります。ぜひお試しください。
①紙袋を用意する。
②デスクの上のもの全部を紙袋にたたき込む。
必要なものは紙袋から取り出します。1週間後、机の上にあるのがあなたに必要なものです。あとは、片付けてしまいましょう。
この本を読んで、多くのビジネスパーソンの仕事が効率化されることを願っています。
(編集部 山本堅太郎)
自由国民社のイチオシ
私たちはよく「生命保険の見直しをしませんか」というキャッチフレーズを目にします。見直しなさいと勧められると「私の保険は見直さないと、ダメな保険になっちゃうのかしら」と、多くの人が思うようです。でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。生命保険という商品は、そんなにたびたび「見直し」が必要な商品なのでしょうか。
あなたの生命保険は、加入する時に「被保険者が死亡したら」保険金を受け取れる、という、遠い先を見据えて加入したのではありませんか。だからもし、あなたが勧められている「見直し」が、当初の契約よりもかえって不利になる内容だとわかったら、あなたはその「見直し」をしないはずです。
本書は、これまで多くの生命保険で行われてきた「見直し」=「更新」が、いかに加入者にとって不利な内容であるかを明らかにします。目からウロコ、衝撃の一冊! です。
(取締役編集局長 竹内尚志)
あさ出版のイチオシ
なぜ、東京の小さな下着メーカーが、ロバート・デ・ニーロやビリー・ジョエルなど世界のセレブとつながれるのか? 本書はそんな興味からできた本です。
著者・野木志郎氏は、「ムレない、ベタつかない、しめつけない」という独特の穿き心地で、世界のセレブを魅了する「包帯パンツ」の生みの親。いまでこそ年間10万枚も売り上げる人気商品の「包帯パンツ」だが、発売当初は商品力には自信がありながらも、1枚4000円程度と高額だからなのかさっぱり売れなかったそう。
本書は、そんな状況で多くの失敗を経験しながらも、細いつながりを手繰りに手繰り寄せ、ピンチをチャンスに変えてきた野木氏のビジネスのしかけを30のエピソードとともに紹介しています。
「その人に興味を持てなければその先の人ともつながれない」「名刺を持つよりネタを持て」「迷ったら、やるっ!」などなど、人と人がつながり、新しいものが生み出される今の時代に必要な心持やスキルが詰まったおすすめの一冊です!
(編集部 財津)
フォレスト出版のイチオシ
本書は、2017年秋に発売され、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2018」で、マネジメント部門第2位、総合第8位にランクインした、『結果を出すリーダーほど動かない』の第2弾です。
今回のテーマは、「変化に対応できる部下&チームのつくり方」。
AI、ネットやAIの台頭、グローバル化、業界再編、新規競合の出現など、外部環境がこれほど劇的に変化しているなかで生き残っていくためには、今までのやり方や常識にとらわれない、【変化対応力】が求められます。
しかし、「時間がないからできない」「経験がないから無理」「やり方がわからないからできない」「今までのことを疎かにしてもいいのか? 」「前に1回似たようなことをやって失敗した」といった「言い訳」をして過去の成功体験や常識にとらわれて動かない部下やチーム……。そのような変化できない部下やチームは、何が問題なのか? 今回は特に「部下の価値観」を変えることをテーマに、リーダーはどうあるべきか。どのような働きかけが部下の価値観を変え、「やり切る習慣」をチームに浸透させられるのか。
年間3000人以上の現場指導と【NLP理論】【行動分析学】から導き出したメソッド「壁マネジメント」で、人や組織を変えてきた著者・山北さんが多くの事例を交えながら、わかりやすく解説してくださいました。
(出版局 編集部 編集長 森上功太)