出版社のイチオシ#013


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。
4月が始まってはや3週間。新しい環境にも慣れてきたころではないでしょうか。
今回は、仕事の合間にも読みやすい書籍がそろいました。
皆様の読書の一助となりますように。
毎日新聞出版
革靴はビジネスパーソンの“ドレスコード”。しかし、「革靴の手入れって難しそう……」と、つい汚れた靴から目を反らしてしまってはいませんか?
実は靴の手入れは、必要な手順を踏めば、誰でもできることなんです!
本書では、靴のお手入れに必要な知識と技術を、豊富な写真とともに解説。著者はプロも認める有名シューケアブランドの創立者なので、内容は間違いありません。一般的なビジネスシューズだけでなく、起毛皮革(スエード、ヌバックなど)や希少皮革(コードバン、エキゾチックレザーなど)、合成素材やキャンバス地まで、17種類の素材の靴を最高のコンディションで楽しむための秘訣が詰まった一冊です。
靴磨きは今、落ち着いて自分と向き合う豊かな時間の使い方として、「生き方の質」を追求する方々からも注目されています。身だしなみの要である靴と、そして自分自身をも美しく磨き上げる術を、身につけていただければと思います。
(編集担当 中西庸)
時事通信出版局
「ようこそディープな公務員の『人付き合い』の世界へ」「ホンネで、時に赤裸々に書いていますので、本書の内容の取扱いにはご注意ください」―。「はじめに」にはイミシンな言葉が並びます。
本書はややこしい人付き合いだらけの公務員への福音です。おカタイお役所は「タテマエ」だらけですが、人付き合いのアリ地獄に落ちて苦しむ公務員にとって、それは役立ちません。よくぞここまで……と思うほど「ホンネ」による解決法が並んでいます。
「『ダメ上司』こそ絶好の機会」「『やり手の上司』とは少し間を置く」「同僚には弱点を一つ見せておく」「『できる部下』にはクギを指す」……。具体的には超リアルな本文を読んでみてください。
決して「裏ワザ、権謀術数のススメ」ではありません。気配りにあふれた筆致からは「血の通った人付き合いをしてほしい」という著者の一念が伝わってきます。そしてこの仕事術が役立つのは決して公務員だけではないことも分かります。
(代表取締役社長 松永努)
すばる舎
20代後半から30代くらいの、職制で言えば課長クラスまでくらいのミドルリーダーに必要だと思われるスキルや知識を紹介する「LEADER’s」シリーズ。
その第1弾として取り扱う「LAMDA」は、トヨタの製品開発をベースにリーン製品開発を体系化したアレン・ウォード博士によりまとめられた「PDCA」の発展型とも言うべき業務改善のフレームです。
「PDCA」はその概念は広く知られていますし、その有効性は疑うべくもありません。
しかし一方で「PDCAがうまく回せている」「PDCAをしっかりやっているから業績が上がっている」などの話をほとんど聞かないのも事実です。
むしろ、「PDCAが回せない」「どうPDCAを回せばいいのかわからない」というケースのほうが、圧倒的に多いように感じます。
「Look:現地現物を観察する」
「Ask:問いかけて背景を理解する」
「Model:理解した点をシンプルにモデル化する」
「Discuss:具体的なポイントを議論して深める」
「Act:決定事項をベースに実行する」
という5つのフェーズの頭文字から「LAMDA」と名付けられたこのフレームは、仕組みとして実行性が高く、基本概念に則って取り組むだけでPDCAが上手く回らない理由のほぼ全てが排除できる優れたものです。
是非取り入れて、チームの生産性と業績を上げることにお役立てください。
(編集部 高津力也)
自由国民社
人は、自分がやったこと、自分が判断したことを、後になって悔やむことがよくあります。「あんなことしなければよかった」とか、「どうして、あんな愚かなことを考えてしまったのか」といったようにです。
後悔という感情は、心のエネルギーを奪っていきます。前向きに生きる意欲をどんどん奪っていきます。そうならないためには、後悔することがあっても、どこかでその後悔の感情を上手に吹っ切っていくことが大切になります。
物事を肯定的に楽天的に考えることができるようになると、「後悔する」という経験をきっかけに人間的に成長していくことができます。自分への信頼感を失うことなく、反省すべきことは反省し、それを良い経験として次のチャンスに生かしていけるようになるのです。本書は、そのような「後悔の吹っ切り方」を様々な角度からアドバイスします。
(編集局長 竹内尚志)
クロスメディア・パブリッシング
「『気がきかない』とよく言われるけど、そもそも気のつかい方がわからない……」
こんな風に悩むことはありませんか? それもそのはず、学校でも会社でも、マナーを教えてくれる人はいても、気づかいを教えてくれる人はいません。でも、心配ご無用。この本はそんなあなたのためにつくられました。
著者である能町光香(のうまち・みつか)氏は、「気づかいのプロ」である秘書として、様々な一流企業で働いてきました。そして、その後独立し、「気づかいの専門家」として、研修や講演、新聞、テレビなどを通じて、気づかいの重要性を伝えてきました。
本書はその活動の一環として2010年に発売され、20万部を突破したベストセラー・『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』を現代風にアップデートし、新しい習慣を追加したものです。
本書を読めば、表層的で独りよがりなマナーではなく、相手に感謝してもらえる「本物の気づかい」が身につくはずです。
(編集・矢作奎太)