出版社のイチオシ#020


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。
連休はいかがお過ごしでしたか? 読みたい本が多いと、ともすれば積ん読になってしまうものです。そういうときは「スキマ時間は絶対に本を読む!」と決めておくと、意外に時間は捻出できるものだと最近実感しております。本を読む時間がなかなか取れない方は、ぜひお試しください!
ポプラ社
いちばんの注目ポイントは、母・樹木希林と娘・内田也哉子のはじめての共著であることです。
第一部に収めたのは樹木さんが生前、「不登校」や「生きづらさ」について語ったインタビューとトークセッションの内容。
それを出発点に、第二部で内田さんがその想いをたどっていくという、ドキュメンタリーのような構成になっています。
「はじめに」と「あとがき」も、特別に内田さんに描き下ろしていただきました。
本としては、樹木さんや内田さんの人間性を、なるべく生きた形で伝えられればいいと思い、編集をしました。
わかりやすい言葉、強い言葉だけを切り取るのではなく、弱さや苦悩、言いよどみなど、なるべくそのままの形で収めているところがこの本の最大の特徴ではないでしょうか。
学校に行きたくない子、そういう子を持つ親だけではなく、いましんどい思いをしているすべての人に届いてほしいです。
「ままならない人生」を生きるヒントを、ふたりの言葉からくみ取ってください。
(一般書事業局 企画編集部 天野潤平)
自由国民社
第6回 料理レシピ本大賞 料理部門エッセイ賞受賞!
さあ、「作り続ける料理」の苦痛から、今こそ解放されよう!
本書のテーマはズバリ、「毎日作り続ける料理」に疲れたすべての人を救う「料理の断捨離」です。
「もういやだ。今日のごはん作りたくない」──誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
そもそも「なぜ料理を毎日作り続けなければならないのか?」をゼロから考えたら、家族みんなが幸せになる道が見えてきました。
著者は、鎌倉で大人気の「作らない料理教室」を主宰するカフェオーナー。料理を仕事にしているプロでありながら、「じつは料理が嫌い」な一人の女性が、試行錯誤の末にたどり着いたのが「料理の断捨離」でした。「インスタ映え」「健康志向」など、家事として毎日料理を作らなければならない人にのしかかる様々な重圧から脱出する方法を、3ステップでやさしく教えます。
料理を作ることをいったんやめると、そこからわかることがある。そしてそこから初めて「これなら作りたい」と思える料理に出会えるのだと、著者は言います。
「自由に、自分らしく生きたい」あなたのための一冊です。
(編集局長 竹内尚志)
ワニブックス
2019年で超魔術誕生30周年を迎えたMr.マリックさんが、人の心をわしづかみにするコミュニケーション方法を伝授する一冊です。
「なぜMr.マリックがコミュニケーションについて語るの?」と疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。実は、かつてマリックさんはデパートの一角で手品用品の実演販売員として働いており、その時期に培ったお客様に対するプレゼン力が、現在の超魔術につながっています。つまり、超魔術の正体は「超話術」であり「超演出術」なのです。
本書は1対1から1対不特定多数のコミュニケーション方法まで網羅。「会話するときは相手の片目を見る」など、今すぐに実践できるテクニックが満載です。
あまり知られていないマリックさんの経歴をベースに話を展開しているので、読み物としても楽しむことができます。
既存のビジネス書に飽きてしまった方、仕事やプライベートでの人間関係に悩みを抱えている方は、ぜひ手に取ってみてください。読み終わったころには、明るい人生がキテます!
(編集担当 大井)