出版社のイチオシ#033


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!
日本実業出版社
歳を重ねるにつれて、自分の特性や良さがわかる一方、「限界」や「向き不向き」がわかってつらくなること、ありませんか?
仕事は好きだけど、あんまり向いてないかもしれない。
やりたいことや夢がある、だけど育児や家事に追われて時間がない。
特に女性は、「したいことや夢はあるけど、あきらめなければいけない」ことが多いかもしれません。
その夢、本当に「あきらめなければいけない」のでしょうか?
本書は悩み多き女性に向けた、応援メッセージです。語るのは、85歳の現役美容家・小林照子。照子先生は子どものころに「演劇のメイクアップがしたい」と夢を持ち、50歳でかなえました。勤めた化粧品会社では女性初の取締役も務め、59歳で後進を育てる美容学校を設立、いまも現役で活躍し、自分の夢をかなえ続けています。
「願い続け、行動すれば、何歳からでも夢はかなう」「試練をワクワクに変えて楽しむ」
実体験に裏打ちされた照子先生の、勇気や生きる希望がわいてくる言葉を集めました。先の見えない時代を自分らしく生きる秘訣がわかります。
(第一編集部 山田聖子)日本能率協会マネジメントセンター
習慣が大事――最初にそう聞いたのは小学生の頃、夏休みが始まる前に配られた「いい・悪い生活習慣」をまとめたプリントだったと思う。「いい習慣」は、早寝早起き、適度な運動、規則正しい食事、決まった時間に勉強をする等。大人でもやったほうがいいことばかりだ。こんな生活をすれば健康になれるし、自分を高められる――そうわかっているのに、できないことだらけ……そんな悩みを抱え続けている私のような方に読んでほしい。
本書では、習慣化のテクニック以前の課題を解消することから始めている。早起き、運動、おやつを控える等、チャレンジしてもなかなか続かないのだとしたら、上辺のテクニックだけではなく、根本的な対処が必要なはず。難しくなりがちな「無意識」の話に踏み込みながらも、わかりやすく、すぐに取り組めるような一冊になったのは、NLPの第一人者である著者だからだと思う。ちなみに、私はこの本を活用して、何度も三日坊主に終わっていた朝の瞑想を習慣化できた。「今度こそいい習慣を身につけたい」そんな方にこそ、オススメしたい。
(柏原里美)東洋経済新報社
コロナショックが生じる少し前、日産元会長カルロス・ゴーンは日本を脱出した。
1990年代末、瀕死の日産のトップに就任し、あっという間に同社を蘇らせたゴーンは、日本の大企業の社長のイメージを覆すカリスマ経営者だった。
そのゴーンが逮捕されたのは2018年11月。経産省の陰謀か? 日産内部のクーデターか? 日本の「人質司法」は世界的に許されるのか? さまざまな論点からこの事件は語られ、日本をざわつかせた。
この本は彼の生い立ちから始まり、エリートとして頂点に上り詰め、その強欲さのために転落し、日本脱出に至るまでの過程を丁寧に描く。転機となったポイントで彼が何を考え、語ったかを記述し、人間ゴーンの実像に迫っていく。
大成功をおさめてレジェンド化したゴーンが「自分の報酬は少ないのでは?」と考えたり、長年連れ添った家族との関係が悪化するくだりからは、欲望の罪深さ、家族の大切さ、成功の定義について考えさせられる。
ゴーンの稀有な人生を追体験しながら、自らの働き方や生き方を振り返りたくなる一冊だ。
(編集担当 佐藤朋保)自由国民社
1948年創刊『現代用語の基礎知識』から増刊号が刊行です。2020年、現在進行形の事件や押さえておきたい重要ニュースなど、それぞれの要点やそもそもの背景などを明確に、簡潔に解説しています。
2ページ単位のテーマ解説が長すぎず短すぎず、簡潔で理解しやすいと思います。
企業の採用試験や公務員試験では、ペーパーテストで一般常識的なことを、面接試験で時事的な話題を振られることがあります。一般常識として知っておきたい最近の事柄を厳選してまとめていますので、これらの試験対策にも最適です。
巻頭特集は、ジャーナリスト堀潤と考える「分断が進行する世界と日本」。
ビジネスにおいての雑談、資格試験、就職、小論文、入試など、さまざまな場面で活用できる一冊です。
(『現代用語の基礎知識』編集長 大塚陽子)リベラル社
本書はビジネス書から、恋愛エッセイ、小説まで多岐にわたるジャンルで、1000冊を超えるベストセラーやロングセラーを送り出してきた著者が、初めて「教養書」を執筆した一冊。博報堂のCMプランナーとして商品のいいところを見つけて紹介してきた「切り口」のプロフェッショナルが、哲学者の思想を独自の目線で斬っていきます。
▶︎ソクラテス/自分が、一番興味深い。
▶︎アリストテレス/正義は、「ほどほど」にある。
▶︎ゼノン/ストイックになればなるほど自由になれる。
▶︎エピクロス/大人の恋愛は、精神的快楽だ。
▶︎釈迦/いいことも悪いことも、長く続かないから、大丈夫。
▶︎ホッブズ/人は利己的だけど、失敗を通して、理性が目覚める。
など、歴史の流れに沿って、哲学者の名前別に71のエピソードを収録。
コロナ禍の今だからこそ、2500年の歴史の中で時代の波に翻弄されながらも、「自由」と「幸せ」を求めて戦ってきたおじさん達(哲学者)の言葉が胸に響きます。著者が文中で「新しい正解を作る時代が来た。」と述べるように、「今いかに生きるべきか」を自分自身に問いながら、読んでいくのがおすすめです。
(編集担当 伊藤光恵)