出版社のイチオシ#036


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!
ぱる出版
不安を力に変えるには、「哲学」が有効です。
なぜなら、歴史上の哲学者たちは、不安の正体を「明らかにする方法」や、「不安とつき合っていく方法」について、考えをめぐらせてきたから。
とすると、哲学者とは「不安を力に変える」エキスパート。
いうなれば、哲学とは「不安の時代を生き抜くトリセツ」なのです。
といっても、哲学を学ぶことはハードル高いですよね。
なんといっても、難しそう。
そこで「哲学をやさしく伝えられる人はいないか?」と探しているうち、著者ただっちさんの哲学漫画ブログにたどりつき、本書企画がスタートしました。
恋愛・SNS・人間関係・仕事・健康の「不安」を力に変えるヒントが、この1冊につまっています。
ニーチェ、デカルト、パスカル…。
本書を読んだあと、「ああ、なんか授業で聞いたことあるわ」的な哲学者が、「こんなにも不安に効く考え方をあみだしたスゴい人!」に変わることを約束します。
(編集 荒川三郎)サンマーク出版
「自分の好きな自分で生きていく」、それも堂々と。
そんな風に生きられたら最高だけど、実際のところは難しいと思っていました。
世間の目も気になるし、何より「自分の好きな自分」が誰かに好きになってもらえるか不安でしょうがない。誰かにバカにされたり、避けられたりするくらいならこのままの自分でもいいのでは? きっとこんな風に考えている人も多いのではないでしょうか。
本書の著者である西村宏堂さんは自身がLGBTQであり、メイクアップアーティストであり、僧侶でもある異色の肩書きの持ち主です。
西村さん自身も18歳まで、自分自身が同性愛者であることを誰にも言えず、高校時代は友達もゼロ。本当の自分を隠して生きてきた一人です。本書は、そんな著者がどうやって自分の気持ちと向き合い、正々堂々とありのままの自分で生きていけるようになったのか、様々なエピソードとともに語られていくエッセイ。
「変わりたいと思っているけど、自信がない」「自分をもっと好きになりたい」そんな人たちの背中を優しく押してくれる一冊です。
(編集部 片山緑)サンガ
「成功するために必要な要素は何か?」と聞かれたとき、例えば、「問題解決能力」「論理的思考力」「創造性」など、個人が持つスキルを挙げたくなる人も多いと思います。しかしそもそも、仕事や人生の成功は、個人の力によってのみ成し遂げられるものでしょうか? そんな視点に気づかせてくれるのが、本書の著者で、アメリカの経営コンサルティング会社「テーブル・グループ」の創業者・社長でもあるパトリック・レンシオーニです。彼は、成功するために育てるべき大切な資質として、「チームプレーヤーになること」を真っ先に挙げます。
流動的で不安定な現代社会において、他人とうまく仕事をし、グループの活動に価値を加える能力こそが、かつてなく重要なものになってきています。
本書では、物語を通して、理想のチームプレーヤーになるために必要な「謙虚であること」「ハングリーであること」「スマートであること」の3つの美徳を明らかにします。そして物語の後には、それを実際の現場に役立てるための実践方法もまとめられています。
2020年は新型コロナウイルスの影響によって、リモートワークを経験された方も多いと思いますが、同じ場所に集まれないからこそ、逆に「チームプレーの本質」が問われている時代なのだと思います。「チームプレー」という視点を、ウィズコロナ時代の働き方に取り入れてみてはいかがでしょうか。
(編集部編集長 佐藤由樹)リベラル社
「語彙の本は読んだことあるけれど、会話の中でとっさに出てこない。使えない」
という悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。
本書は、実戦型の穴埋め問題で「驚くほど使えるようになる語彙力の本」。
穴あきの見出しを眺めながら、解説文を読むだけで、無意識に答えを頭で想像しながら読み進めるため、記憶に定着しやすく、ビジネスで必須の400語が自然に身につきます。
齋藤孝先生は、「1分話しただけで相手の教養レベルがわかる」と言います。
それは、会話の中に出てくる慣用句の意味が理解できているか、応用できているか?
臨機応変に的確な言葉を掬い上げることができるか? を見ているのだそう。
言葉の使い方ひとつで、その人の品格や知性、人となりが判断される。
だからこそ、私たちの「身につけるべき教養」は慣用句なのだと言います。
なぜなら、「慣用句」は日本人の私たち祖先が長い年月をかけて中国の漢語に日本の大和言葉を組み合わせて作った物事や事象を簡単に言いまわすためのオリジナルの日本語表現。
私自身、この本の編集に携わるまでは、上司の会話の中にちょいちょい出てくる慣用句や四字熟語や故事成語を「正直、今は使わない言葉だな」とか「どういう意味? もっと分かりやすく話してくれたらいいのに」と、なかば失笑しながら聞き流していました。
しかし、齋藤先生のお話を聞くうちに考えを改めました。
慣用句こそが、教養を測る「ものさし」なんだと。
私も齋藤先生のように広くて深い「日本語の海」を自由自在に泳いでみたい。
物事や事象を表現するぴったりの言葉を掬い上げて、使ってみたい。
日本人が紡いできた日本語表現を絶やさないようにしないと、と。
この本は「教養としての日本語」の入門でしかないかもしれません。
ただ、この本を読むことで、実際に会話の中で新しい言葉が増えたり、意味がわかったり、言葉を知ることであなたの日常の生活が少し豊かになったらと願っています。
(編集担当 伊藤光恵)かんき出版
テレワークを導入する企業が世界的に増えるなか、ハッキング被害が急増している。しかし日本人はまだまだサイバーセキュリティの意識が低いのが現状だ。この本を通じて「10歳でも3分でできるハッキング手法」を知り、自社や自身のサイバー護身術の向上につなげていただければと思う。
……というのは簡単な概要です。この本は担当編集が「専門書にしても面白くないですし、僕みたいにスパイ映画が好きな文系人間も多いと思うので、いっちょ物語形式にして書いてくれませんか? こんな感じで(といって伊坂幸太郎の小説リンクをいくつか送る)」という無理難題を言ったことからスタートしました。
著者は「いいですよ。書いてみます」と即答。その2週間後には対話形式と物語形式の2部構成の原稿が届く(しかもスマホで書いたそう!)という、突っ込みどころ満載の進行で出版までこぎつけました。「ハッキングってどんなものか興味ある!」という人に強くおすすめしたい一冊です。
(編集部 庄子錬)アスコム
もやもや悩んでいるとき、気分が落ち込んでいるとき、心臓がバクバクするほど緊張しているとき……。気持ちを切り替えようと、頭で必死に考えても、なかなかうまく気持ちをコントロールできないこと、ありませんか?
そんな時におすすめなのが、『科学的に証明された 心が強くなるストレッチ』です。
「ストレッチで、心が強くなる?」と思われた方が大多数かもしれませんね。
これは、おそらく世界で初めて、心を強くすることを考えて考えられたストレッチです。
著者のひとり、大山峻護さんは、元格闘家。マイク・ボーク、ヴァンダレイ・シウバ、ヘンゾ・グレイシー、ピーター・アーツら、格闘技ファンならだれもが知っているような強豪と熱い戦いを繰り広げた方。その現役時代の経験をもとに作られたのが、このストレッチです。
そして、そこに、脳科学や心理学など、科学的なエビデンスを肉付けしていったのが、もうひとりの著者、明治大学の堀田秀吾教授です。
心は、科学的にいえば、いわば、脳がつくり出す現象。ホルモンや自律神経などの状態が映し出されたものです。そして、ホルモンの分泌や自律神経のバランスには、体の筋肉の状態など、体の動きが密接にかかわっています。
だとするなら、落ち込んだ心、へこんだ心は、体を動かして、脳に刺激を与えて変えてしまえばいい。体で脳をだましてしまえばいいんです。
「ワン・ツー・アッパー」「マグマスクワット」「ポジティブドカーン」など、名称からもわかるように、ユニークで楽しい動きを取り入れたストレッチは、やるだけでも笑顔になれます。しかも、いずれも1分程度~できる簡単なものばかり。
心が弱っているな、と感じるとき、頭であれこれ考えずに、「心が強くなるストレッチ」をぜひお試しください。即効性のある効果にきっと驚かれると思います。
(編集部 舘瑞恵)