【週間ランキング】
自分で考える、自分を知る
2021/5/31 〜 6/6

今週は自分の頭で考えたり、自分の適性を見いだしたりするのに役立つ3冊が上位を占めました。
科学技術の進歩により、自分の頭をひねらずとも答えがネット上で見つかり、AI(人工知能)が答えを導き出してくれもする現代。だからこそ自分の役割、自分にしかできないことが何かを知り、磨き上げていくことが、混沌とした世を生き抜くカギとなります。その助けとなる知恵が満載の3冊、早速見ていきましょう!
第1位 『考えることこそ教養である』


1位は『考えることこそ教養である』でした。ビジネスパーソンにとって、ハードディスクのように情報や知識を大量に積み上げるだけでは不十分であり、絶対的な正解がない世界の現代にそぐわないと本書は指摘します。今求められるのは情報や知識をいかに使い、つなぎ合わせるかというCPU(中央処理装置)のような思考だと言います。
自分の頭で考え、周りの人と議論し、考えを深めていく――。この反復が重要とされ、学びメモには実践してみようという前向きな内容の書き込みが目立ちました。
仮谷泰祐さん(@taisukekariya)の学びメモ
知識ではなく、教養が求められる時代に外してはいけない2つの力があると思う。
1つ目は整理整頓力。得られた情報をすぐに引き出せる短期記憶と長期記憶に切り分けながら、すぐに思い出せないといけない情報と思い出せれば良い情報に分けるイメージ。
2つ目は検索力。確かにインターネットを使えば、なんでもいつでも調べられるが、調べたいことはどのサイトに載ってるか、どんな検索ワードを使えば調べられるか。1つ目にも、やや繋がる話ではあるが、これがなければ極めて生産性が悪化する。
これら2つの力を生かした上で本書に書かれてるような“考える”が必要になるのだと思う。
第2位 『仕事と人生』


2位の『仕事と人生』は、稀代のバンカーと称された元住友銀行頭取の故・西川善文氏の遺訓が詰まった1冊です。西川氏は新卒で銀行に入り、バブル崩壊など時代の荒波を乗り越えて頭取に就任、さらに民営化後の日本郵政初代社長に抜擢されるなど、日本経済史に名を刻んできました。その任務を果たす中で得られた「部下を育てると同時に自分も成長する」、「自分でやるしかないと心に決める」といった人生訓の数々。
自分で「出来ること」「出来ないこと」「自分には難しいこと」を区別することを忘れてはならない――。
社内での自分の役割が描けるか否かでその先の社会人人生が変わる――。
シンプルな言葉の端々に、在りし日の面目躍如が偲ばれます。
tsukasaさん(@8111279a32db136d)の学びメモ
普遍的なビジネスパーソンの心構えや仕事のコツがまとめられており、体系だって学ぶのに良さそう。
ラストバンカーと呼ばれる著者が、生涯の幕を閉じる前に執筆したということで、説得力がある。
特に、「できる」「できそうだけど難しい」「できない」の見極め、すなわちイシューの選定は大切にしたい。その上で、人の力を借りることも訓練していきたい。
第3位 『GAFA部長が教える自分の強みを引き出す4分割ノート術』


第3位の『GAFA部長が教える自分の強みを引き出す4分割ノート術』は、第2位の書で触れた「自分の役割」を突き詰めるのにも役立ちそうな1冊です。「好き/嫌い」「得意/苦手」の2軸の線を引き、自分が好きで且つ得意なことは何か、それは今の仕事とどの程度ギャップがあるのかといった、自分の「見える化」をノート上で行うよう奨励しています。
GAFAの一角の日本法人で事業企画部長を務めている著者は、新卒で入社したばかりの20代や今の職場で力を出し切れていないと感じている人たちにこそ、本書を読んでほしいと話しています。著者インタビューはこちらです。
shinさん(@shin4869)の学びメモ
好き/嫌い に関わらず、得意な分野があなたの活躍すべき分野である。
そして、得意な領域の中でも、最も自分を表している,またはアピールしたいものを「タグ化」する。
このタグを「タグ」×「タグ」×「タグ」にすれば、すなわち、=あなただけが持つ強み になる。
質は量を伴ってこそ向上するものである。
以上、2021年5月31日~6月6日のベスト3を紹介しました。次回もお楽しみに!