【週間ランキング】
人生を短くしているのは、われわれだ
2021/07/05 〜 07/11

忙しい毎日を送っているうちに、気づいたらもう今年も後半にさしかかっています。「時間がない」とつい口に出してしまいがちですが、今週の第1位には、まるでそんな現代人に向けてメッセージを送っているかのような1冊がランクインしました。何かを成し遂げるために十分な時間が与えられているのに、わたしたち自身が人生を短くしているのだとしたら——。今週のランキング、発表です。
第1位 『人生の短さについて 他2篇』


今週の第1位は、ストア派哲学者であるセネカの『人生の短さについて 他2篇』でした。およそ2000年も前に生まれたセネカ作品が、親しみやすい新訳のおかげでぐっと身近に感じられるようになりました。
人生が短いのではない、われわれが人生を短くしているのだ。そう語るセネカの言葉は、まるで現代を生きるわたしたちに向けられているようでドキッとさせられてしまいます。日々を忙しく過ごすのではなく、自分のために使う時間を持たなければ、そう思わせてくれる一冊です。
ぐっちさん(@guidechart)の学びメモ
短い人生しか与えられていないのではなく、自分で人生を短くしている。
あれやこれやに手を出してやめることができていない自分には強く刺さりました。「何をしたいのか」が明確でないと時間があっても暇つぶしかせず、不安解消のために意味があるのか不明な出来事に手を出してしまうのかな、と思いました。
第2位 『トヨタの会議は30分』


2位の『トヨタの会議は30分』では、日本のトップ企業であるとトヨタ流の会議の流儀が紹介されています。会議の時間は1時間と設定されていることが多いものです。そんななか、トヨタの会議は30分。短いと思うかもしれませんが、最初から30分で終わらせる心づもりでいれば、意外になんとかなるのかもしれません。
Zoomでの会議が増えて、オンライン会議の単位が「40分」が基本になった企業もあるといいます。働き方が大きく変わっているからこそ、本書を参考に、より大きな変革を目指してみてはいかがでしょうか。
yushi.rugbyloveさん(@fe87d4adc47d15d2)の学びメモ
通常1時間に設定されている会議を、30分として捉えることでスピード感がより重視され、必要な情報を交換する会議になる。
忙しい人への提案は、
1.何の案件か
2.答えたいニーズ
3.結論
4.理由、補足
を1分でA4紙で伝えられるようにする。
会議では口2耳8の意識を持つ。メモは取らず、非言語情報もふんだんに仕入れる。
個人的には全く取らないのも考えものとは思ってしまうが、まず実践してから考えよう。
第3位 『どうしても頑張れない人たち』


第3位の『どうしても頑張れない人たち』は、ベストセラーとなった前作『ケーキの切れない非行少年たち』に引き続き、児童精神科医が困っている人たちに適切な支援を行うためのメソッドを紹介しています。「やる気のある人を応援します」という言葉は、よく使われる、何の問題もない言葉に聞こえるかもしれません。しかし、これは裏を返せば「頑張らない人は支援しない」ということになりかねません。
認知機能が弱い人のなかには、先を読んで想像する力が弱く、不適切な方向に進んで失敗を重ねてしまう人がいます。そうすると、何をやっても無駄だと思い込み、頑張れなくなり、さらには「助けて」と言うよりも、むしろ支援者を遠ざけるような行動に出ることもあります。本当は支援を必要としているのに、助けてもらいづらい「頑張れない人」について、まずは知ることから始めてみませんか。
zackyさん(@34ebb238fc7e1305)の学びメモ
そういえば、「がんばった人」、「がんばりすぎた人」に向けた歌はたくさんありますが、「がんばれない人」への歌は聞いたことがないですね。
uchita.kさん(@6408390)の学びメモ
『どうして頑張れないんだ』と人を怒ったことがある。こんなに支援したのに裏切られたと感じたからだ…しかし、本人にはどうしようもなかったのかもしれない。頑張るという行為は基本的な欲求(生理的、安全の、社会的、承認)が満たされてはじめて起こる自己実現の欲求だそうです。また認知能力が弱いと先の見通しが立てられず頑張れないそうです。逆に頑張るためには、見通し、目的、使命感が必要だそうです。
以上、2021年7月5日~7月11日のベスト3を紹介しました。次回もお楽しみに!