なぜ、GAFAは世界の覇者になり得たのか?
GAFA以降の未来を予測するうえで読むべき5冊


Google、Apple、Facebook、Amazon。4つの巨大企業GAFAは、検索、スマホ、SNS、小売というビジネスにおいて世界の覇者として君臨しています。いまやGAFAのサービスなしには、私たちの生活は成り立たないといってもよいでしょう。
もちろん、たとえば『フラグメント化する世界』(日経BP社)に「GAFAの全盛期は過ぎた」と書かれているように、4社の独占に陰りが見えたとする論調があるのも事実。とはいえ、GAFAの影響力は健在です。GAFAが世界をどのように創り変えたのかを正しく理解することは、未来を見通すうえでも重要ではないでしょうか。GAFA以降の世界を予測するために読んでおきたい5冊を紹介します!


読者が選ぶビジネス書グランプリ2019で見事、総合グランプリに輝いた『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』。世界を制覇する4大IT企業GAFAが、なぜこれほど強大な力を得られたのか。世界をどう支配し、どう創り変えたのか。GAFAの制覇する世界を、私たちはどう生きればいいのか。そして、NEXT GAFAになり得る企業とは? こうした重要な問いに、著者独自の切り口で解を提示していく、読み応えたっぷりの大作です。
GAFAが人間心理の奥深くにまで食い込めた理由についても、著者の鋭い分析に唸らされること間違いなし。GAFAの現状をおさえるなら、まずはこの一冊を!


現代人の知識の源であり、私たちの奥深い秘密を知るグーグル。検索エンジンに入力される質問の6つに1つは、誰も過去に問いかけたことがないものだといいます。グーグルの親会社アルファベットは、自社に必要な技術やサービスをもつ企業の買収戦略にも長けています。それを発揮した好例が、グーグルが買収したキーホールと、グーグルのメンバーとで構成されたスピンオフ企業、「ナイアンティック」です。同社は「世界を変える地図」となったグーグルマップ、グーグルアースを開発。ポケモンGOの生みの親でもあります。
著者は、ナイアンティック創業時から事業をともに展開してきた人物。彼の目線に立つことで、より多角的にグーグルの世界観を理解できることでしょう。読み物としても圧倒的に面白い冒険譚、読んで損はしません!


熱狂的なファンを生み、その製品をもつことがイノベーティブな人の証となってきたアップル。アメリカ史上初の時価総額1兆ドル超えという快挙を成し遂げたものの、iPhoneの販売減速に懸念する声も上がっています。
本書は、iPhone開発の歴史に埋もれていた人たちに焦点を当てることで、プロジェクト運営やマネジメントにおける教訓を学べる一冊です。iPhoneの制作過程における「闇」に切りこみながら、「ワン・デバイス」が倫理的およびイデオロギー的にどのような意味合いをもつのかを明らかにします。最新の技術を求めることが、果たして私たちにどのような影響を及ぼすのか。こうした切り口でアップルの思想、存在意義と向き合ってみると、新たな視点が得られるのではないでしょうか。


いまや世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービスへと成長を遂げ、2018年時点で世界約20億人のユーザーを誇るフェイスブック。個人が発信する膨大な情報を所有しています。個人情報流出が問題となり、株価下落も起きていますが、フェイスブックの影響力は今も健在。
そんな同社の戦略の変遷とその背景を知ることで、不確実性の高いインターネット業界で躍進するための秘訣が数多く得られるはずです。フェイスブックが切り開く未来に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。


「地球上で最も豊富な品揃え」をうたい、その安さ、早さでネット通販の覇者となったアマゾン。新サービスとそれを実現するテクノロジーに、キャッシュフローを惜しげもなく投資し、あらゆる業界を変える可能性を秘めているといわれています。
本書は、アマゾンのビジネスモデルのすごさと、未来に与える影響を、元マイクロソフト代表取締役社長の成毛眞さんが網羅的に紹介した一冊です。「小売」「資金」「クラウド」「会員サービス」「M&A」「物流」「テクノロジー」「組織」。こうした側面から、秘密の帝国アマゾンの全貌が解き明かされていく過程は痛快そのもの。もはやアマゾンを知らずしてビジネスを語れません。世界最先端の戦略にふれるなら迷わず本書を!
気になる本は見つかりましたか? GAFA以降の時代を生き抜くための戦略を描き出す『フラグメント化する世界』(日経BP社)の要約もまもなく公開予定です。ご紹介した5冊とともにぜひお楽しみください。