【書店員のイチオシ】
門出のとき。誰かに、自分に、そっと贈りたいことば
【ほんをうえるプロジェクト】

ほんをうえるプロジェクト
たくさんのドア
たくさんのドア
著者
アリスン・マギー/文 ユテウン/絵 なかがわちひろ/訳
出版社
主婦の友社
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たくさんの読者から「どうしても手に入れたい!」との熱いリクエストを受け、今年のはじめに待望の復刊を果たした絵本があります。タイトルは『たくさんのドア』。この先の人生でたくさんのドアを開け新しい世界へ飛び出していく子どもたちに向けたメッセージが、優しく詩的な言葉で綴られた1冊です。

絵本の中では一人の子どもが相棒(?)の犬と一緒に、前へ前へと進む様子が描かれています。くねくねの道、嵐の海、ときには大空に! 目的地はわからず、旅路はとても険しいけれど、それでも進みつづけます。その懸命な様子が俯瞰の絵で描かれたページに、例えばこんな文章が添えられています。

「あなたは まだ しらない じぶんが どんなに いさましいかを」

何度読んでもこの言葉が私には一番グッときます。
ずっと苦手だったことに覚悟を決めて向かい合ったとき。「ちょっとムリかも」な案件をなんとか踏ん張って乗り越えたとき。このページを開くと、そんな場面がいくつも蘇ってきて、「あのときの私はいさましかった!  頑張った! 」と、自分を認めてあげたい気持ちになるのです。

2010年の発売以来、とくに図書館司書さんや書店員さんの間で良書として愛されてきましたが、その後長らく絶版に。市場に出回っていない間も、出版社には在庫の問い合わせがたびたびあったそう。中でも「卒業シーズンに子どもたちに読み聞かせしたい」「進学祝いにプレゼントしたい」といった声がとても多かったのだとか。きっと励ましたり背中を押したり、ずっと見守っているよと伝えたりしたい気持ちを、この本がうまく代弁してくれているからでしょう。そういうことって自分の言葉では、なかなかストレートに言えませんもんね。

新しいことを始めるとき、環境が変わるとき、誰でも初めは期待と不安でいっぱいだと思います。そんなときに誰かからこんな言葉を贈ってもらえたら、どんなに心強いか! 卒業・進学するお子さんだけでなく、前に進もうとする大人の方にも、そして日々頑張るあなた自身にも。これから先この本がたくさんの人の勇気になるよう願っています。

ほんをうえるプロジェクト 長澤麻央

「ほんをうえるプロジェクト」とは?

植物に水をやってゆっくりと育てるように、本ももっとていねいに売っていこうと、出版総合商社トーハンがはじめたプロジェクトです。新刊やベストセラーに限らず、独自の手法で良書を発掘し、本屋さんにご提案しています。同じ趣味をもった方同士がつながれる、「 #好きな本を語ろう 」というコミュニティを運営中です。ぜひご参加ください!

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新入社員のうえだくん@ほんをうえるTwitter

#好きな本を語ろう Twitter

公開日:2018/03/16
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