

まず社会のシステムが変わってきているのが大きい。
マーケティングにおいては、高度成長期はトップから直接命令するトップダウン方式でやっていくのが最も効率が良いやり方だった。なぜなら日本人の幸せの価値観も一緒だったし(いい大学に入っていい会社に就職する)、人々が欲しいものもほぼ一緒だった(ブランドバッグ、車、家など)からだ。
そこまでマーケティングしなくても売れてしまっていたわけだ。
ただ、今は違う。
物は溢れ、テクノロジーによっていろんなサービスが乱立して多品種少量生産になり、今までのやり方ではやっていけない時代がやってきている。
サービス一つ取ってもみても、お客様に対し丁寧なお辞儀をすれば良いとされていたものが、SNSなどのコミュニケーションによって店や発信者のファン作りの方向に向かうなど変化している。本気でお客様のニーズを汲み取れる人材、差別化して得意なものを仕事に活かせる人材、それを発信していける人材が必要とされているわけだ。
明らかに、今までの言われた事をやる人材よりも、自ら判断し、得意のものを武器にして戦う人材が求められている。
本書は、これらの時代変化を背景に、リクルート、ライブドア、LINE、ZOZOと最先端企業に引き抜かれ続けるスーパーサラリーマン田端信太郎氏が、会社に使われる人生ではなく自らをブランド化し、己の名を挙げるための仕事術を伝授する。
SNSがなかった時代に比べれば、今はブランド人になる状況が整っている。田端氏のブランド人になる為の言葉を引用する。
“ブランド人になるための登山道は、ローマへの道のように遠く険しい。
だが決して不可能な道ではなく本書を片手にブランド人を目指してほしい。”
波が来ている、時代に合っているビジネスパーソンの本はとにかく熱い。名を上げるには、誰かの笑顔の為に働き、常識を疑い、世の中の動きに敏感になり、自ら進んで新しい茨の道を選んで事業を立ち上げ、常に恐れず発信するしかない。“死ぬこと以外はかすり傷“という田端氏から、本書を通して学びたい。
啓文堂書店橋本駅店 内田継一