出版社のイチオシ#034


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!
明石書店
これまでネット上の誹謗中傷は、日本でもたびたび問題になってきました。ただ、その言論を法的に規制するのは「言論の自由」の侵害にあたるという意見も多く、やられてもやり返せばよい、あるいはスルーすればよいといった論調が多くみられました。そうした世論は、行政や司法の取り組みの弱さにも少なからず繋がっていたようです。
ところが近年、ヘイトスピーチや女性差別などに対して被害当事者の声が次々に上がり、加害者の「言論の自由」をただ守っても、それは被害者の「言論の自由」を奪うことしか意味しない、と多くの人が気づくようになりました。この変化を受け、規制をどのような形で行うことが被害者にとって必要かつ有効かという議論が、今あちこちで行われるようになっています。
仮想/現実の境界さえ消えつつあるように見える米国の事例を、法的・社会的な対応策とともに紹介している本書は、ハラスメント現場を毎日のように画面越しに目の当たりにしなくてはならない日本の状況に対して、今後のたしかな指針を示してくれるはずです。
(編集部 赤瀬智彦)サンマーク出版
この本は、担当編集者がこれまで作ってきた本の中で、一番影響を受けた本と言えるかもしれません。
たとえば、家にお花を飾ること。
朝ごはんのお皿とカトラリーを揃えて、ワンプレートディッシュにすること。
寝室のファブリックをミントグリーンでそろえること。
今まで、なんとなく憧れていたけどできなかったことが実現するのが、こんなに嬉しいなんて!
ぜひ皆さんにもこの喜びを味わっていただきたくて、本の右ページには「やってみると楽しくなる秘密」を、左ページにはチャレンジしやすくなるTIPSをたくさん入れていただきました。
たとえば「毎朝少し、花の手入れをすること」という項目。
お花をいつも飾るのに憧れているけれど、つい枯らしてしまう悩みがあるので、左ページでは「枯らしてしまいがちな人へ、育てやすい花BEST3」を、そして続くページには「お花をいけるときの花瓶と花の黄金比」や「持っていると便利な花瓶」などを写真つきで教えてもらいました。
季節のお花を飾ってみたり、クリスマスをめいっぱい楽しんだり、飽きたものも捨てずに色を塗ってみたり、季節ごとのおもてなしごはんを作ってみたり……。そんな「憧れの生活を実現する」工夫がたくさんつまった一冊です。ぜひ読んでみてください。
(第一編集部 池田るり子)総合法令出版
「誰でもできる」「お金がなくてもできる」「それでいて確実に稼げる」
そんな商売、実際にはあり得ないと思っていました。本書をつくるまでは。
雇用不安が増す中、新型コロナの影響もあり、「自分の会社もどうなるかわからない」と考える人は多いのではないでしょうか。だからこそ「組織を離れても稼げるようになろう」といわれるわけですが、「本当にうまくいくのか」といった不安は消えないのが実情だと思います。
本書は、そうした不安を真正面から受け止め、投げ飛ばすために企画されました。
商売をする上で「ビビり」は、最強の武器となります。しかるべき順番を辿り、慎重に進んでいけば、商売の失敗確率は極限まで小さくなります。そのセオリーを無視して、欲を出したり急いだりするから、失敗するのです。
社会が不安定だからといって、新しいチャレンジを躊躇する必要はありません。むしろ、現在地に留まることのほうが危険です。本書がみなさまの前向きな一歩につながれば幸いです。
(編集担当:久保木勇耶)ディスカヴァー・トゥエンティワン
“セルフトーク"とは、「心の中のひとりごと」です。
ふだんは前向きな人でも、ときにはこんなふうに考えたり、つぶやいたりしていませんか?
「こんなご時世だし、やっても無駄だ」
「いつも三日坊主だし、運動しても続かないよ」
「いつもわたしだけ損してる。昔から運が悪いんだよな」などなど……。
こういった“ネガティブなセルフトーク”は、実際にあなたを確実に失敗へと導くというのですから、恐ろしい話です。なぜなら、そのセルフトークが真実かどうかに関わらず、脳はそれがまるで真実であるかのように機能してしまうから。著者は、「ネガティブなセルフトークは有害無益」と一刀両断にします。
本書では、ネガティブなセルフトークをしてしまう原因から、脳科学から見たその影響、自分のネガティブ度チェック、ポジティブなセルフトークに変える方法まで、年間25万人以上が参加するセミナーを開催する著者が、そのノウハウをぎゅっとまとめてくれています。
ちなみに、本書のオビには「60分で読めて一生続く!」と書いてありますが、実際弊社スタッフが付箋を貼りながら読んだところ、かかった時間は42分13秒だったそうです。実にお得な一冊です。
(編集部 大竹)