出版社のイチオシ#041


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!
日本実業出版社
新型コロナウイルス感染症がこれほど私たちの日常に変化をもたらすことを、誰も予想していませんでした。
思わぬ事業環境の変化により、経営トップは「変革」を迫られています。しかし、「変革」の必要性を理解はしていても、「長年培ってきた経営基盤を簡単に変えられない」といった理由から、行動を起こすことができない経営トップも多いと思います。
著者の高砂哲男氏は、外資系コンサルティングファームで企業変革、事業変革を数多く手掛けてきた「変革」のプロです。本書では、「変革」を実効性のあるものにするためには、間違えることを前提とした“やり直しがきく”事業体制が最重要だとしたうえで、単なる理論や思考法ではなく、ビジネスの現場で実践できる行動指針を解説しています。
先の読めない事業環境では、柔軟に「変革」できる事業体制が武器となるのです。ニューノーマル時代に適応するために、まさに「今」企業が実践すべき手法と成功ノウハウが詰まった一冊です。
(第一編集部 前田千明)インプレス
この本を企画したきっかけは、1枚の絵を描くのにどのくらいのコストがかかっているのだろうか、という素朴な疑問でした。現代でも一通りの画材を揃えて、ある程度の時間を費やして作品を制作するとなると、それなりのコストがかかります。それが今から500年も昔の作品だとどうなのだろう?
教会や宮殿の壁面に飾られるような大がかりな作品はどのくらいのコストがかかっているのだろうか? そして、その支出に見合った収入は得られたのか?
このように、1枚の絵を起点に、作品を生み出すことの経済活動、そして作品が生み出す価値そのものを掘り下げていけば、ビジネスパーソンでも面白く読める美術解説書ができるのではないかと考えたのです。
美術と経済の関係は、作品単体の価値にまつわるものだけではありません。昨今の美術展の盛り上がりを見てもわかるように、一度の美術関連イベントで多くのお金が動きます。また、正体のわからないアーティストの作品やチョーク1本で描かれた現代アートに何億円もの値がつくなど、お金と美術は切っても切り離せない関係があります。
お金という尺度ではアートは測りきれません。けれどもお金なくして「名画」は生まれません。この本をきっかけに、少し視点を変えて美術を眺めてみるのはいかがでしょうか。
(編集担当 田淵)祥伝社
テレビや雑誌で最近よく目にする「株主優待」。面白そうだからやってみたいけれど、どれを買えばいいのかわからない。損をするかもしれないし。
そんな方にぜひ読んでいただきたいのが、『桐谷さんの株主優待のススメ』です。
桐谷広人さんといえば、自転車で常に全力疾走している人という印象がありますが、ご自宅では2台のパソコンを駆使して銘柄を研究し、その膨大な結果をノートに手書きで丁寧に記録。これを毎日続けていらっしゃるのです。
そんな桐谷さんが「5万円前後から買える」「安くておいしい飲食店銘柄」「女性向けアパレル銘柄」といった独自の視点で、本当に使える103銘柄を紹介してくださいました。締切ギリギリまでチェックした最新情報が満載です。
本書の編集担当である私自身、桐谷さんの話を伺って購入した銘柄があります。私のような完全素人でもすぐ始められるように、ネット証券の始め方も詳しく解説しました。口座開設のやり方からお買い得な銘柄紹介まで、株主優待に関してはこの1冊で必要にして十分です。
(書籍出版部 萩原貞臣)アスコム
あなたは「なりたい自分」になれていますか?
その問いに「そうだよ」と答えられる人は少数派でしょう。
誰しも、叶えたい夢や希望は簡単にかなわず、やりたいこともやれず、ジレンマを抱えて生きています。このビジネス小説の主人公、永崎将利さんもそうした一人でした。
大手商社のエリート社員という地位を投げ出し起業したはいいが、思うような活躍もできず空回りばかり。
「何者かになりたい」「一旗あげたい」。本当は何がやりたいのかすら、よく分からないまま、あがき続ける主人公のもとに、たまたま人づてに宇宙ビジネスの話が持ち込まれます。
文化系で宇宙のことなど何も分からないけど、その壮大なロマンあふれる話しに惹かれた永崎さんは、宇宙ビジネスに人生の全てをかける決意をするのです。
そこから先の波乱万丈、悪戦苦闘の物語は本書に譲るとして、人生に悩みや迷いを抱えている人にとって、読めば勇気がわいてくる、生きる羅針盤となる一冊です。
(編集担当 池田 剛)学芸出版社
リモートワークが進み、自宅にいる時間が増え、快適な暮らしへの欲求が高まっています。
住宅建築家としてファンの多い中村好文さんは、これまで300軒以上の住宅を設計してきました。中村さんは、大の料理好き、旅好き、本好き、映画好き、そして多数のベストセラーの書き手としても知られています。
中村さんは毎日、賄いランチを自らの事務所のスタッフと一緒に作って食べます。その理由は、「人の暮らしが面白くて僕は住宅設計を仕事にしましたが、建築家という職業は、食材を買いに出かけて料理をする、そんな市井の暮らしのセンスを身につけることが不可欠だと思いますね」。
また、台所をデザインすることの魅力について、「台所はその人の暮らしぶりが最も顕著に現れる。だから100軒の家を設計すれば100通りの台所ができるところが面白いんです」。
本書では、中村さんの事務所レミングハウスや、親交の深いデザイナー・皆川明さんの別荘など、多彩な台所を紹介。住まい手が自慢の台所を生き生きと使いこなす様子を、ユーモラスな文章、美しい写真・イラスト、手書きの図面で紹介しています。美味しい料理を作って、愉しく食べる、「新しい日常」を健やかに整えるヒントが詰まった一冊です。
(学芸出版社編集部)