出版社のイチオシ#063


各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!
東洋経済新報社
昨今の企業間の競争は、製品やサービスでの差別化が難しくなり、その背後にある顧客サービスがいっそう重視されてきています。著者のジョン・グッドマン氏は、米国で半世紀近くにわたって、顧客満足度の調査から著名企業でのコンサルティングまで、幅広く活躍してきた伝説の人物です。
かつては顧客の苦情を処理し、コストセンターと呼ばれたカスタマーセンターも、ここからの声を起点にして、商品開発や組織設計までを行う経営組織の中枢になりつつあります。ここを強化していくことが、競合他社には簡単には真似のできない真の競争力を作ると著者は説いています。
この分野はDXの最前線であり、テクノロジーの導入が日進月歩で進んでいます。本書では、CRMシステムから、SNSやGPS、YouTube動画の活用など、最新の事例や実証データをもとに、サービスのデザインから運営までの変革の手順を紹介していきます。
顧客と接点のある営業やサービスの現場の方々にはもちろんですが、経営の中枢を担う方々にも「経営戦略の本」や「企業変革の本」として手にとっていただきたい一冊です。
文響社
「普通」「当たり前」「常識」。はたまた、「変」「無理」「ありえない」。
私たちが毎日、親や学校、勤務先、社会から受け取る無数のシグナル。その中で、本当に信じるべきものとは?「悪いシグナル=ノイズ」はどうしたら断ち切ることができるのか?本書では、「不可能」と言われた偉業を成し遂げた成功者たちの成功の秘訣と、隠されたドラマが、教育・心理学の研究成果と共に詳しく紹介されています。
世界的歌手マドンナ、ギネス記録を持つ大リーガー、近代絵画の父・セザンヌ、伝説の指揮者カラヤンなどなど...。本書自体も、著者自身が約10年間の難読症を克服し生み出した、本国で20万部を超えるベストセラー。そんなエピソードからも勇気がもらえる、「周りのノイズに惑わされず、自分の才能を開花させる」方法が詰まった1冊です。
中学生以上のお子様にもぜひ読んでいただき、各界の偉人の生き様について知りながら、自らの人生についても考えるきっかけになれば幸いです。
(翻訳書編集部)日本実業出版社
著者の須藤さんは、博報堂で35年超活躍した第一人者です。
本書は、企画書を書くことから、アイデア出し、アイデアのまとめ方、企画書を人前でプレゼンすることまでを解説。【企画書はプレゼンまで一体で考えて行う】というコンセプトのもと、実践的な知識を、体系的に説明します。
博報堂流+αの実践的メソッドの【リボンフレーム】を中心に順を追って解説する“類書のない一冊”です。豊富なビジュアルを用いて、視覚から直感的にイメージできます。
リボンフレームとは、相手を説得するステップを人間の脳の動きに沿って、4つのステップにフレーム化したものです。リボンという名は、拡散(広げる)、絞る(狭める)際に「リボン」のような形になることからネーミングされました。
リボンフレームの順番に基づいて、表紙→オリエンの確認→「現状分析→課題→戦略→施策」 の順序で、リアルな企画書を公開。プレゼンの際に読み上げる詳細な【プレゼン原稿】も収録しています!
(第一編集部 中尾 淳)SBクリエイティブ
「やりたいと思っていた仕事に就きたい」「10年後はこんなことをしていたい」
ぼんやりとした理想はあるものの、それをどう実現するのかについては、人生でも大事なことなのに、誰も教えてくれません。
本書の著者は、インテル社の初代のフューチャリスト。シリコンバレーのテック企業などと未来を構想し、実現のための方策を考えてきました。本書はそのメソッド(フューチャーキャストとバックキャスト)を、個人にもできるよう紹介しています。
著者は、「あまりに多くの人が、未来はすでに決まっていて私たちはそれを受け入れるだけだと思い込んでいるが、それは誤りだ。あなたには自分の未来を決める力がある」(要約)と話します。どこに行きたいかがわからなければ、どこに行きたくないかを考えるだけでもヒントになります。
変化の流れの早さに飲み込まれてしまいそうな今だからこそ、自分のあるべき未来を見つけるヒントになればと思います。
(学芸書籍編集部 多根由希絵)