アフターChatGPTの表紙

アフターChatGPT

生成AIが変えた世界の生き残り方


本書の要点

  • ChatGPTは人間が応答しているかのように自然な文章を生成する対話型AIだ。マイクロソフトはChatGPTを開発したオープンAIに出資した。グーグルは自社開発した対話型AI「Bard」を公開し、競争が過熱している。

  • グーグルの深層学習モデル「トランスフォーマー」発表をきっかけに、生成AIが飛躍的に進化した。

  • 人間が機長、生成AIが副操縦士というつき合い方が現状はよい。最終チェックは人間がすること、テクノロジーの差分を問う習慣を身につけることが大事になる。

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生成AIの戦国時代

オープンAIが開発した生成AI

ChatGPTはサンフランシスコを拠点とするオープンAIが開発した「対話型AI」である。2022年11月30日のリリースから6日目で100万ユーザーを突破した。

自然言語、つまり普段の会話で使っている言葉で、なめらかにコミュニケーションがとれる点が、従来のチャットボットと大きく異なる。人間が応答しているかのような自然な文章を数秒で自動生成してくれるのだ。

ChatGPTのように文章を生成するAIの他に、画像や音楽を生成するAIも次々と登場している。これらは「生成AI(Generative AI)」と呼ばれている。本書では、生成AIがなぜ今登場したのか、ChatGPT登場後の「アフターChatGPT」のビジネスがどうなっていくのかが解説されている。

オープンAIの競争相手となったイーロン・マスク

MooseD/gettyimages

オープンAIは2018年に「GPT-1」という「大規模言語モデル(LLM)」を発表した。大規模言語モデルとは、AIが自然言語を処理するためのモデルのことで、以降GPT-2、GPT-3とアップグレードを重ねてきた。より複雑な問題に対応できるようにするため、AIを調整するパラメータ数とデータ量を大幅に増加させ、2023年5月時点で無料版のChatGPTが使っているモデルはGPT-3.5だ。有料版のChatGPT Plusではその進化版となるGPT-4を利用できる。

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要約公開日 2023.08.16
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