【〈連載〉大人の教養シリーズ 第4回】
だれかの「好き」をつくるためのビジネスモデルの3冊

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石田翼
だれかの「好き」をつくるためのビジネスモデルの3冊

リモートワークが増え、自宅での時間の使い方を考え始めた人も多い昨今。

「こんなときこそ学びを深めよう!」「教養あるビジネスパーソンを目指そう!」「独学の時代!」と言われるけれど、いったい何から手をつければ……。

そんなときこそ、フライヤーがいくつか用意している学びの入り口へとみなさんをご招待する、月一連載「♯フライヤー大人の教養」はいかがですか。

一従業員の自分には「ビジネスモデル」という言葉なんて遠くにありて思うもの。そう思っているうちは、仕事のハッピー度は上がりません。

ビジネスモデルとは要するに、私たちがあるサービスや商品を利用したくなる理由です。あの人が好きだなと思ったときに、単に「好きだから」とだけ言うのは少しかわいすぎます。顔がタイプ、声に色気がある、やさしくしてくれる、一緒にいると楽しい。いろいろな理由が出てくるものです。生活しているうえでのさまざまな「好き」を形作っているのがビジネスモデルだと思えば、ちょっと身近になりませんか?

今回の「大人の教養」第4回では、ビジネスモデルについて考えるきっかけとなる3冊を選んでみました。

ここで得られた知識を使って、仕事で誰かの「好き」をつくれたら、こんなに素敵なことはありません。

新しい経営学
新しい経営学
三谷宏治
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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新しい経営学
新しい経営学
著者
三谷宏治
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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いきなり「ビジネスモデル」と言われても、得体のしれない巨大な塔のように感じて、のぼるのをやめてしまいそうです。そんなあなたに初学者向けとして三谷宏治さんが書かれたのが、この『新しい経営学』です。これでまずは、ビジネスモデルとはどのようなものなのか、肌感覚をつかみましょう。

本書では、ビジネスモデルを究極的に単純化して、次の4要素に絞り込んでいます。すなわち、「ターゲット」「バリュー」「ケイパビリティ」「収益モデル」です。これらが、経営学の6分野である「経営戦略」「マーケティング」「アカウンティング」「ファイナンス」「人・組織」「オペレーション」とどのようにかかわっているのかを理解することで、経営に必要な視点を得ることができます。

カタカナ語ばかりでめまいがしてきた人もいるかもしれませんが、この本では多くの図表、具体的な事例を活用することで、ビジネスモデルの4要素に近づきやすくなるよう工夫されています。言葉の意味がわかり、自分のものになってくれば、ビジネスのカタチを理解しているビジネスパーソンに一歩近づいたことは間違いありません。

ゼロからつくるビジネスモデル
ゼロからつくるビジネスモデル
井上達彦
東洋経済新報社
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ゼロからつくるビジネスモデル
ゼロからつくるビジネスモデル
著者
井上達彦
出版社
東洋経済新報社
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ビジネスについて経営目線での基礎知識を手に入れたら、本格的にビジネスモデルについて考える番です。『ゼロからつくるビジネスモデル』は、徹頭徹尾「ビジネスモデルとは何ぞや」と問い直している本といえます。

本書によると、ビジネスモデルを考える方法は大きく2つあるとのこと。1つは、顧客やチャネル、価値の提案、主な資源、収入の流れ、コストなどの「要素に注目するアプローチ」。もう1つは、顧客や取引先などと自社との関係性や、ヒト・モノ・カネの流れなどの「関係に注目するアプローチ」。これらの方法を用いて、ビジネスモデルの仮説検証のサイクルを回していきます。

これだけ聞いても具体的なイメージが湧かないかもしれませんが、ご安心あれ、本の中ではしっかり誰もが知っている企業事例を用いて解説されています。

過去のビジネスモデルを分析していくと、当たり前だと思っていたことにもイノベーションの種が埋まっていることがわかります。「ゼロから」とタイトルにはありますが、新しいビジネスのアイディアは、普段見ている景色のなかから見つけ出すことができるのです。

両利きの経営
両利きの経営
チャールズ・A・オライリー,マイケル・L・タッシュマン,入山章栄(監訳),冨山和彦(解説),渡部典子(訳)
東洋経済新報社
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両利きの経営
両利きの経営
著者
チャールズ・A・オライリー マイケル・L・タッシュマン 入山章栄(監訳) 冨山和彦(解説) 渡部典子(訳)
出版社
東洋経済新報社
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最後に少し目線を変えて、イノベーションをビジネスモデルに落とし込み、事業を回していくうえで大事なマネジメントの視点に立ってみましょう。2021年年頭にテレビで紹介されて話題となっている『両利きの経営』はそのヒントになります。

両利きとは、既存の事業を深化させていく側面と、新しい事業の開拓を目指す探索の側面が両立している状態であると定義されています。つまり、深化によって事業を安定させつつ、新しい技術、ビジネスモデルを同時に探索していくことで組織は最大の力を発揮できるということです。

新しいビジネスモデルはいずれ次なる成長、イノベーションのためのエンジンとなり、さらに新しいビジネスモデルを探していくうえでの土台になっていく。それを実現できるリーダーとはどのような素質を持っているのでしょうか。詳しくは本書に書かれています。

ここまでの視野を獲得することではじめて、事業化や起業への道に一歩踏み込むことができるのです。



いかがでしたでしょうか。ビジネスモデルへの感性を高めることは、働くすべての人が、自分の仕事を自分ごとにしていくプロセスでもあります。ぜひ、関心のあるサービスなどのビジネスモデルについて考えを巡らせてみてください。

普段のご自身の学びについて、ぜひSNSなどで「♯フライヤー大人の教養」のコメントを書いてシェアしてみましょう! 新しい学びの入り口が見つかるかもしれません。

次回もお楽しみに!

公開日:2021/01/26
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