

論理的思考力は「ロジカル・シンキング力」とも呼ばれ、思考の礎となる力。仕事力アップや生産性向上に直結する、ビジネスパーソンには不可欠のスキルです。
この記事では、ロジカル・シンキングとは何か、クリティカル・シンキングとは何が違うのかを解説します。ロジカル・シンキング力を鍛えたい方におすすめの本も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
「論理的思考力(ロジカル・シンキング力)」とは、読んで字のごとく、ロジカルに考える力のこと。より具体的に言うと、ある物事について、論理的なつながりを捉えながら理解する力のことです。
みなさんのなかには、何かについて説明しているときなどに「結局、何が言いたいの?」「それで……何の話だっけ?」などと言われた経験がある人もいるのではないでしょうか。
コミュニケーションにおいてロジカル・シンキングができないと、「言いたいことが伝わらない」「話の流れが示せず、相手を納得させられない」という状況になりかねません。その結果、受注を逃してしまったり、稟議が通らなかったり、自分自身や自分の意見の価値を理解してもらえなかったり……といった事態に陥ってしまいます。
逆に、ロジカル・シンキングができると、「できる人」と認識され、自分のしたい仕事ができるようになるでしょう。
ここではあらためて、ビジネスパーソンの必須スキルである「ロジカル・シンキング力」を身につけるメリットを見ていきましょう。
ロジカル・シンキング力を身につけるメリットの1つ目は、生産性が上がることです。
ロジカル・シンキングができる人は、余計な情報に惑わされることなく、物事を合理的に考えられます。その結果として、物事を順序立てて考えられるようになり、最適な選択肢を見つけやすくなるため、無駄な行動をせずにすみ、生産性の向上につながるのです。
ロジカル・シンキング力を身につけるメリットの2つ目は、主張の説得力が上がることです。
ロジカル・シンキングができる人は、感情論や理想論ではなく、事実やデータに基づいて行動・発言ができます。その結果、商談や打ち合わせ、コンペ、プレゼンにおいて、理路整然とした、説得力のある発言ができるようになるでしょう。
ロジカル・シンキング力を身につけるメリットの3つ目は、問題解決能力が向上することです。
ロジカル・シンキングにより、課題に対して「何が問題なのか」「どのような対策を打つべきか」を順序立てて考えられるようになるため、論理的に課題を解決できるのです。
ロジカル・シンキングと似た言葉に「クリティカル・シンキング」があります。それぞれの違いを見ていきましょう。
ロジカル・シンキングが「論理的思考法」を意味するのは前述の通りで、物事を論理的に整理する能力を指します。一方、クリティカル・シンキングは「批判的思考法」とも呼ばれ、物事を多角的に比較する能力を意味するのが特徴です。
どちらも非常に似ていますが、論理的に考えるのか多角的に考えるのかという点が大きな違いだと言えるでしょう。
ロジカル・シンキングは「AだからB」「BだからC」というふうに筋道を立てた思考がベースとなります。それに対してクリティカル・シンキングは、そもそもの前提となる「Aは本当にAなのか」から考えるのが基本です。つまり、ロジカル・シンキングもクリティカル・シンキングも思考法を指す言葉でありながら、考え方のプロセスが異なるということです。
クリティカル・シンキングは「批判的思考法」と呼ばれることから、ネガティブな印象を受ける方もいるかもしれません。しかし、クリティカル・シンキングは理論を支える事実と矛盾する事実はないかと考える思考法であり、決してマイナスな側面を持つものではありません。1つの結論に固執することなく、多角的に考えていくのがクリティカル・シンキングの特徴です。
つまりクリティカル・シンキングは、前提を疑い、多角的に検討して、より確実な結論を導き出すための思考法なのです。
ここでは、ロジカル・シンキング力の鍛え方を2つ見ていきましょう。
ロジカル・シンキング力を鍛えるためには、インプット→アウトプットのサイクルを回すことが効果的です。
インプットとは、本を読んだり講座で学んだりして、情報を頭に入れることを指します。それに対してアウトプットとは、教わった内容を実践することです。
ロジカル・シンキング力を身につけたいなら、ただ学ぶだけでなく、実際に試してみましょう。
本や講座でインプットした後、その知識をアウトプットしてみると、自分の課題が見えてくるでしょう。自分に足りない部分をインプットで補い、またアウトプットして……というサイクルを回していくと、ロジカル・シンキング力が着実に向上するはずです。
ロジカル・シンキングには、定番のフレームワークが多く存在します。このフレームワークを学ぶことは、ロジカル・シンキング力の向上に直結します。
最も基本的なフレームワークの一つとされるのが「ピラミッドストラクチャー」です。ピラミッドストラクチャーとは、物事の結論をピラミッドの頂点に置いて、その下部に根拠を付け加えながら情報を整理していくフレームワークです。
その他にも、MECEやロジックツリー、演繹法、帰納法、SWOT分析、SMARTなど、さまざまなロジカル・シンキングのフレームワークが存在します。まずはフレームワークに沿って思考を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。
最後に、ロジカル・シンキング力を磨きたい方におすすめの本を6冊紹介しましょう。


ロジカル・シンキングの名著といえば、まず名前が挙がるのが『ロジカル・シンキング』でしょう。マッキンゼー・アンド・カンパニーの照屋華子さんと岡田恵子さんによる、ロジカル・シンキングの教科書とも言うべき一冊です。
これ一冊読んでおけば、ロジカル・シンキングの基本はしっかり身につくでしょう。新入社員や新任管理職の課題図書としてもおすすめしたい名著です。


ロジカル・シンキングを学びたいけど、難しそうでなかなか手が出せない……そんなあなたには、『脱!残念な考え方』(幸本陽平著)をおすすめします。
本書の最大のポイントは、上司と部下のストーリー形式であること。さらさらと読めてロジカル・シンキング力が着実に身につく、頼れる一冊です。


ストーリー形式で気軽にロジカル・シンキングについて学びたい方には、『そもそも「論理的に考える」ってどうすればできるの?』(深沢真太郎著)もおすすめです。
広告会社に勤めるサオリが、出張から帰る新幹線で数学を専攻する大学院生、優斗と隣の席になり、彼から「論理的に考える」コツを学ぶというストーリーになっています。サクッと読めてわかりやすいので、初めてロジカル・シンキングを学ぶ方にぴったりです。


「説明がわかりづらい」「結局、何が言いたいの?」と指摘されがちなあなたには、『〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術』(三谷宏治著)がぴったりです。
「一瞬で大切なことを伝える技術」と「ロジカル・シンキング力」は遠いものだと思われるかもしれませんが、それは誤解です。本書では、「重要思考」というロジカル・シンキングの手法を使い、自分の頭の中をうまく整理し、それを伝え、相手の話を聴き、議論するためのコツを教えてくれます。
ロジカル・シンキング力を身につけてコミュニケーション上手になりたい方、プレゼンや説明のスキルを磨きたい方におすすめの一冊です。


人気著者の大嶋祥誉さんが、コンサルタントとして働いたマッキンゼー・アンド・カンパニーで徹底的に叩き込まれたフレームワークを一冊にまとめた『超速フレームワーク』もおすすめです。 トラブルを未然に防ぐ「空・雨・傘」、真の問題をあぶり出す「So What?」「Why So?」など、今日から使えてスピーディーに成果が出せるフレームワークを学んでみませんか?
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