〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術

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〔新版〕一瞬で大切なことを伝える技術
出版社
定価
836円(税込)
出版日
2021年04月15日
評点
総合
4.3
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
5.0
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おすすめポイント

リモートワークやオンライン会議が一般的になってきている中で「言いたいことがうまく伝わらない」ともどかしさを感じている人も多いだろう。そんな人にはぜひ、本書をおすすめしたい。

本書で紹介されるのは、タイトルから想像されるようなコミュニケーションスキルだけではない。自分の言いたいことを伝え、相手の言いたいことを引き出し、さらなる意見交換や議論を生むための方法だ。その根幹にあるのは「重要思考」という、ロジカル・シンキング(論理思考)の手法である。言いたいことを相手に伝えるには、まず自分の頭の中を整理することから始めなければならない。「重要思考」を使えば、自分の頭の中をうまく整理し、それを伝え、相手の話を聴き、議論することができるのだという。

ロジカル・シンキングと聞くと身構えてしまうかもしれないが、本書で紹介されるのはたった一つのシンプルな考え方だ。それは、「そのことがどれだけ重要か?」という「重み」と、「それは他とどれだけ差があるか?」という「差」で考える、ということだ。本書ではこの「重み」と「差」の考え方をさまざまな場面にあてはめて、繰り返し繰り返し、何度も反復する。ただ一つのことだけを忠実に繰り返せばいいので、あまり難しく考える必要はない。

本書のターゲットは「ロジカル・シンキング挫折経験者」だという。今までロジカル・シンキングのメソッドを試して、挫折したことがある人にこそ読んでほしい。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

三谷宏治(みたに こうじ)
KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院教授、早稲田大学ビジネススクール・女子栄養大学客員教授。
1964年大阪生まれ、福井育ち。東京大学理学部物理学科卒業、INSEAD MBA修了。
BCG、アクセンチュアで19年半、経営コンサルタントとして働く。2003年~06年アクセンチュア戦略グループ統括。
2006年からは子ども・親・教員向けの教育活動に注力。現在は大学教授、著述家、講義・講演者として全国をとびまわる。放課後NPO アフタースクール・NPO法人 3keys理事、永平寺ふるさと大使。3人娘の父。
著書に各種ビジネス書賞を獲得した『経営戦略全史』『ビジネスモデル全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の他、『戦略読書〔増補版〕』(日経BP)、『戦略子育て』『ペンギン、カフェをつくる』(東洋経済新報社)など多数。
著者公式ホームページ:www.mitani3.com

本書の要点

  • 要点
    1
    「重要思考」は、「言いたいこと」をはっきりさせる技術である。考えることや伝えること、聴くこと、議論することなど、多くのことに活用・応用できる。
  • 要点
    2
    「重要思考」は「重み」と「差」で考える。それがどれだけ大事(だいじ)かが「重み」、そのことにどれだけ他と違いがあるかが「差」である。「重み」のあることにのみフォーカスし、考え、議論しよう。
  • 要点
    3
    人と人の間には「理解力の壁」がある。相手の伝えたいことを理解したいなら、相手が大切に思っていることから質問しよう。

要約

会話や議論を劇的にシンプルにする 「重要思考」

コミュニケーションの4ステップ
nensuria/gettyimages

会話や議論をするには、3つの力が必要だ。言いたいことを相手に伝える力、相手の言うことをちゃんと聴きとる力、そして互いに質疑応答・議論をする力である。

だが、自分の「言いたいこと」が曖昧だったり、価値のないものだったりすると、この3つの力だけをつけても意味がない。まず身につけるべきは、「言いたいこと」をはっきりさせる力である「重要思考」だ。

「重要思考」を使って次の4つのステップを踏めば、コミュニケーションはうまくいく。

(1)言いたいことをはっきりさせる(「重要思考」で考える)

(2)言いたいことを相手に伝える(「重要思考」で伝える)

(3)相手が言いたいことを理解する(「重要思考」で聴く)

(4)相手とちゃんと会話・議論する(「重要思考」で伝え合う)

「重要思考」ができれば、自分の話の説得力も、他人との議論の効率も上がる。考えること、伝えること、聴くこと、議論すること、相手をほめること、議論をファシリテートすること、多数を相手に説明すること、緊急時に判断することなど、あらゆることに活用・応用できるのが「重要思考」なのである。

【必読ポイント!】「重要思考」で考える

「塊」と「つながり」をはっきりさせる

ロジカルに考える基本は、「塊」と「つながり」をはっきりさせることである。たとえば、「アマゾンが急成長しているのは品揃えが多いからだ」と言いたいとする。この場合、「アマゾンが急成長している」が塊A、「品揃えが多い」が塊Bで、つながりは「~なのは~なため(BはAの原因)」だ。

このように分けてみると、塊もつながりも曖昧なことがわかる。「成長」とは、ユーザー数なのか、売上なのか。「急」とはどの程度か。「品揃えが多い」とは、競合に比べてなのか、絶対値なのか。

塊とつながりをはっきりさせるためには、「程度」と「範囲」をはっきりさせよう。たとえば塊Bは「北米アマゾンの品ぞろえは3.5億品目、電化製品だけでも3200万品目にのぼり、競合ベスト・バイの10倍以上である」。塊Aは「北米アマゾンは競合の7倍の売上成長率」などと言えるだろう。

つながりは、原因以外にも結果や前提などさまざまなものがあり得る。どのようなつながりなのか、そのつながりがどれくらい強いのかを明確にする。100なら唯一絶対の原因に、10ならあまたある中の一つに、1なら些細な原因だといえる。

こうした作業を通じて、塊の「程度」と「範囲」、つながりの「向き」や「太さ」をはっきりさせよう。このステップを踏むことではじめて、伝えたいことが明確になり、相手との意思疎通が可能となる。

「重み」と「差」に注目する
damircudic/gettyimages

「重要思考」は、「塊」と「つながり」の考え方を応用したもので、「大事な(重い)ところで差があるか」と考えて、一番強いつながりのある塊に集中することだ。

ここで特に注目するのは「重み」だ。

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