1日10分で自分を浄化する方法

マインドフルネス瞑想入門

未読
マインドフルネス瞑想入門
1日10分で自分を浄化する方法
マインドフルネス瞑想入門
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マインドフルネス瞑想入門
出版社
出版日
2015年01月15日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

お寺で座禅を組んで、何時間も静寂のなかで座りつづける……「瞑想」と聞くと、そういったイメージを思いうかべる人は少なくないのではないか。

しかし、そのようなステレオタイプはもはや消費期限が切れている。私たちが生きているのは、世界中のビジネスパーソンたちが、めまぐるしい日常のなかで瞑想をとりいれて、自分の向上に役立てている社会だ。実際、ごく短時間であっても、あるいは歩いているときでも、瞑想はできるものだと著者は説く。しかもそれは、誰にでもできることなのだという。

「マインドフルネス瞑想」は、私たちの頭のなかをスッキリとさせ、新しいことを考えたり行動したりするパワーを授けてくれるものとして、近年人気を博している瞑想法である。ストレスやネガティブな感情を減らし、安定した状態をつくるためのエッセンスが、本書には凝縮されている。また、忙しい現代人でも日常生活のなかで気軽に続けていけるように構成されているのも嬉しいところだ。

瞑想は、どこか遠くをめざすものでもなく、現実逃避のためのものでもない。あくまで一般社会とかかわりあうなかで活かされるものだ。それはまさに、現代人が必要としていた瞑想の在り方ではないだろうか。

悩みや問題を解決するため、あるいは思いやりを育み人間関係を良くするため、瞑想はとても有効な手段となりうる。「自分が瞑想するなんて考えもしなかった」なんて人にこそ、本書を読んでみてほしい。はじめの一冊として、必要なすべてがここに詰まっている。

著者

吉田 昌夫(よしだ まさお)
瞑想、ヨガ講師。YOGA BEING真鶴代表。
20代前半で精神的な不調和を経験したのをきっかけに、理想的な心と身体の在り方を瞑想、ヨガ、心理学などを通して研究する。インドをはじめ35カ国以上を巡り、様々な文化に触れながら各地の瞑想やヨガを実践。現在神奈川、東京を中心にワークショップやセミナー、瞑想・ヨガクラスを指導。主な著書に『外資系エリートが実践する 100%集中できてストレスをためない脳の鍛え方』(WAVE出版)、『1分間瞑想法』(フォレスト出版)等がある。
日本ヨーガ瞑想協会 綿本ヨーガスタジオ講師
全米ヨガアライアンス 200時間指導者トレーニング修了他

本書の要点

  • 要点
    1
    マインドフルネスとは、「今、ここ」につねに注意をかたむけ、自分の感覚や感情、思考を冷静に観察している心のことを指す。
  • 要点
    2
    姿勢を正して、自分のしている「呼吸」に意識を向けることが、マインドフルネス瞑想の基本である。
  • 要点
    3
    瞑想を深めるうえでは、自然な姿勢や呼吸が重要になる。
  • 要点
    4
    生じている身体感覚や思考に「気づき」つづけることで、妄想や雑念はとりのぞける。
  • 要点
    5
    近年、瞑想の効果が科学的に認められてきたことで、企業や学校、公共機関などが続々と瞑想プログラムを導入しはじめている。

要約

【必読ポイント!】 瞑想をはじめよう

マインドフルネス瞑想とは
littlehenrabi/iStock/Thinkstock

マインドフルネスとは、今という瞬間につねに注意をかたむけ、自分の感覚や感情、思考を冷静に観察している心の状態のことを指している。

マインドフルネスを理解するためには、マインドフルネスが足りない状態のことを考えてみるとよい。心配してもしかたがないことを気にしすぎたり、すでに終わった過去のことを延々と考えてしまったりしているときは、注意力が散漫になっている証だ。「今、ここ」の現実とのつながりが失われており、なおかつそのことを自覚していない状態に陥ってしまっているのである。

マインドフルネス瞑想の目的は、まさにそういった状態から抜け出し、マインドフルな状態に自分を持っていくことにある。ただ「瞑想」といっても、現実逃避をして神秘的な体験をするためのものではない。あくまで自分の内側で起こっていることに注意を向けて、観察しつづけるための脳や心のトレーニングだと思えばよい。

やり方はシンプルだ。姿勢を正して、ただ自分のしている「呼吸」に意識を向ける。そして意識が呼吸からずれたことに気がついたら、注意を呼吸に引き戻す。ただこれだけである。

姿勢が心を調える

マインドフルネス瞑想はこれ以上ないほどシンプルだ。しかし、やってみるとすぐに、次々と湧いてくる思考に邪魔されることに気がつくだろう。瞑想を深めるためには以下のことに気をつけたい。

まず、瞑想の基本となるのが姿勢と呼吸だ。姿勢や呼吸が不自然な状態だと、内面に意識を集中させようとしても、なかなか集中は深まらないものである。私たちの心・呼吸・身体はつながっている。だからこそ、目に見えず自分でコントロールするのがむずかしい「心」と向き合う前に、自分で意識して変えることのできる「姿勢」や「呼吸」を調整していくことが肝要だ。

瞑想を深める姿勢をつくるうえで、もっとも重要なポイントは、よけいな緊張をゆるめ、最小限の力で背すじをのばすことである。まず、体の土台となる骨盤を起こして、左右の坐骨に均等に体重を乗せる。次に、体の中心軸を探るために、上体を前後左右にゆっくりとゆする。そしてだんだんとゆれを少なくしていき、微調整していく。中心軸が定まったら背骨を最大限に伸ばし、最後に、首や肩、上半身のよぶんな力を抜いていく。

呼吸が重要である3つの理由
AntonioGuillem/iStock/Thinkstock

姿勢が調ったら、次は「呼吸」に意識を向ける。瞑想において、呼吸が重要な理由は3つある。まず、呼吸は心とつながっている。呼吸の長さや強さは、私たちの気分や感情、心のふるまいに同調しているため、呼吸への「注意力」を鍛えれば、自分の感情に気づきやすくなる。

また、私たちはつねに呼吸をしつづけている。ゆえに、呼吸に集中して気づきを得ることができれば、聴覚や触覚などの感覚にも応用しやすくなる。

さらに、呼吸に意識を向けることは、「今、ここ」につながることをうながしてくれる。なぜなら呼吸はまさに、「今、ここ」に在る身体感覚だからだ。呼吸に集中すれば、「頭」であれこれ考えた状態から、「身体」を感じる状態へと切り替えられるようになる。

瞑想において理想的な呼吸とは、自分が「気持ちいい」と感じられる呼吸だ。快適であれば、呼吸は深くても浅くてもかまわない。呼吸にはさまざまなテクニックや方法論があるが、正しく呼吸をしようとすると、かえって不自然な呼吸になりかねない。自分の気持ちいい呼吸を探りつつ、一生懸命になりすぎないように心がけよう。

実践のコツ

瞑想を深める5つのポイント

マインドフルネス瞑想を深めるうえで、5つの重要なポイントがある。まず(1)「今、ここ」に在ることだ。

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要約公開日 2017.02.23
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